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鉄の枷
【創元推理文庫】
ミネット・ウォルターズ
定価 1,155円(税込)
2002/12
ISBN-448818703X
池田 智恵
評価:A
人の死=喪失というのは、故人と残された人々との関係性がご破産になるということである。これは絶対の真理だ。そして、新しい関係性の発生はしばしば事件を伴ってやってくる、というこれまた真理がある。この本は二つの心理を強く意識した心理サスペンスだ。 莫大な遺産を持つ老女が、風呂で死んでいた。が、自殺か他殺かがはっきりしない…。かなりオーソドックスな物語だが、読みどころは謎解きではなく、謎に振り回される登場人物たちの心理劇。
作者は人間の卑屈さや狡猾さを暴き立てるような手法で、人物たちの関係性や心理をこちらに見せつける。が、その人間の心理の暴きかたに品がある。それぞれに弱さを抱えた人々がいつのまにか愛おしくなってくるのだ。人物の人間性と共に謎が少しずつ明らかになってゆく手法が見事。
延命 ゆり子
評価:A
死んだ老婦人の存在が非常に魅力的。意地が悪く残酷で辛辣で、誇りは高く、人を寄せ付けないが、ユーモアのセンスに溢れている。ある人には嫌われ、一部の人からは熱狂的に好かれ、実は愛情深い。そんな人に私はなりたい・・・。犯人探しや謎解きも勿論面白いが、私が感じたのはそこはかとない女という性への作者の恨みの感情だ。老婦人とその娘と孫娘の関係性を軸にして話が進んでいくのだが、それは抑圧の歴史でもある。男からは性を抑圧され(強姦&近親相姦&虐待)、社会的には女性性を強要されて、自由に生きられない。母は娘に嫉妬し、自分より幸せにさせまいとする。彼女たちは愛情がどういうものかもわからず、自分を貶めていく。筋とは関係ないところでも考えさせるところ大。
高橋 美里
評価:A
まず、この本を課題図書に選んでくれた本の雑誌のかたに感謝・・・と言いたくなるくらいに、十分に満足の出来る作品との出会いでした。主人公は田舎町に越してきたばかりの女医とうだつのあがらない画家の夫。彼らに花を添えるのは、お金持ちの老婦人と老婦人の娘と孫。メインディッシュともいえる謎は「老婦人は自殺か他殺か?」あまり多くを書くともったいないので、とにかく読んでください・・・・。
中原 紀生
評価:A
古典的風格と緊密な骨格を備えた推理小説にして、英国風の重厚と軽妙に彩られた家庭小説の傑作。大村美根子さんが「解説」で、「一人の死者を理解させようと作家が努めている小説」と書いている。見事な評言で、実際、物語は、中世の拘束具を被り息絶えた老婦人の「偉大なる個性」や「巨大な自我」をめぐって展開する。モデルの人格的本質を色彩で抽象的に表現する売れない画家のジャックが妻のセアラに、「きみはいつになったら目を開くんだ? 目を開いて人を立体的に見るようになるんだ?」と語っているように、この作品は、ギリシャ悲劇と現代のスキャンダルとの中間に位置づけられる性格のドラマである。だが、ミステリーというジャンルがもつ本質的な欠陥、つまり、すべての謎と秘密が明らかになったときのあの白々しさが、唯一の疵となる。「正しい問いを持つのは、正しい答えを得るよりむずかしいんだ」。セアラにほのかな恋心を寄せるクーパー部長刑事(もう一人の探偵役)の上司が吐くこの名言が心に残る。
渡邊 智志
評価:C
むむむ。翻訳の題名が地味すぎませんか? 登場人物の会話が同じ所をループしてちっとも前に進まないなぁ、という印象です。台詞が硬くて重厚と言うより、不自然に論理的・理知的で、血肉を感じません。皮肉屋で知的で独自の世界観を持ちながらちょっと崩れた感じのする画家(主人公の夫)などのキャラクターは、いかにもウケ狙いという造形で薄っぺらい。スラスラとシェイクスピアを引用しちゃう面々にも鼻白みます。事件捜査が遅々として進まない描写を、本当に遅々として進ませないので、飽きちゃいます。被害者の日記を徐々に覗き見するも、パラレルで意外な真相が明らかになってゆく…、というほどのインパクトはありませんでした。冒頭の地図、もっと活用されるかと期待していましたが、これまた、むむむ…。読みこなせていないのかなぁ、と不安になりましたが、作者が女性だとハズレが多い、という偏見をボクが持っているので、単に好みの問題なのかも。
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