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驚異の発明家の形見函
【東京創元社】
アレン・カーズワイル
定価 3,990円(税込)
2003/1
ISBN-4488016359
大場 利子
評価:A
いつか、自分も形見函を作ろう。
「驚異の発明家」は18世紀のフランスを生きる。その頃、日本は江戸時代。老中田沼意次が御活躍。この違いに、目を見張る。
外国文学不得手の原因は、名前とキャラクターや職業が別離すること。名前だけでは、「これ、誰だ?」現象頻発。それが本書では起きなかった。なぜか。ある一人の行動を描く時、名前が主語になるところを、職業名にする。その次は、名前を主語にする。それが繰り返されるのだ。終盤になってもだ。いやでも覚える。すらすら読めて、嬉しい。
●この本のつまずき→書籍商の言葉。「本というものは読むためより所有するために買う者だ。(中略)読まれているかいないかなど問題ではない」。未読王か。
鈴木 恵美子
評価:A
噛んでる内にすぐ味がなくなってしまうガムか、お手軽なファーストフードみたいに読み捨てられる本が多い中、なかなかの噛みごたえと味わい深さ。パリの骨董品オークションでたまたま手に入れた「形見函」、十のしきりに収まった品物、それらが18世紀後半を生きた発明家クロード・パージュの個人史を語る。スイスの田舎の村で奇形の黒子を指ごと切り取られてしまった少年は、時計職人だった亡き父譲りの器用さを認められ、荘館の尊師のもとで徒弟として様々な器械的知識全般を身につける。誤解がもとでパリに出奔してからの無からの独り立ち、貧しい屋根裏部屋暮らしを明るくする仲間、書店の徒弟として虐げられつつもしたたかに恋をし、とあらすじよりも一筋縄ではいかないディテールが凝っている。だが、作者アレン・カーズワイルの名の由来は「単なる暇つぶし」。ご用とお急ぎの方の多い、今の世の中ではこのような博物学的物珍しさを楽しむより、まだるっこしさを感じてしまうかも。上っ滑りにあくせくする世の中を後目にじっくり「気晴らし」する余裕のある暇人にお薦め。警告!多忙を誇る人読むべからず!
松本 かおり
評価:D
骨董品オークションで落とした奇妙な仕切りつきの箱。中に入っていた広口壜やら木偶人形やら9種類の物品は、クロード・パージュなる天才発明家の人生の証なのだった。その物品をもとに、各章1アイテムで物語は進む。
大志を抱いたクロードの人生は、本人の望みどおりにはなかなかいかず、中盤すぎまではまさに淡々と修行の日々。しかし、じっくり我慢の暁には「おーっと!」と意外な事実が待っていたのだ。それまでの寄り道も停滞も、実はこのためにあったのか、と思わず納得、人生のカラクリに冷や汗が出る。続く第7章の、老尊師とクロードが互いを認め合う対話場面は読みどころだろう。
あとがきによれば、文中の固有名詞一つ一つに注釈をつけられるほどの「細部の豊穣さ」らしい。ヨーロッパ音痴の私にはそこまで堪能する知的余裕はなかったが、『ヘイゼルナッツ』や『萎れた野菜の硬さを示している』ぐらいならよーくわかったぞ。
山崎 雅人
評価:B
とある函の持ち主の、知的好奇心にあふれる半生を綴った、奇妙な物語である。エンジニアの才を持ったクロード・パージュは、畸形の研究をしている外科医に、指を切り取られてしまう。しかし、それを期に領主に引き取られ、発明家としての人生を歩み始める。
彼は、発明好きの領主の元で、エッチなからくり時計の制作に精をだす。のちに領主の元を逃げだし、パリに移り住む。そこでは、意地の悪い書店主の元でエロ本、失礼、ポルノグラフィーの販売に従事する。
何をやっているんだクロード。それでは発明家というより、エロ事師ではないか。と、つっこみを入れつつ、先を急ぐ。はかない恋、仲間との交流により成長したクロードは、ついに世紀の発明品を創造する。これがまた人を食った腰くだけな機械なのだ。(涙)
これが、大うけするのだから、18世紀のフランスは、おおらかで遊び心にあふれた、魅力的な時代だったようだ。彼の生涯を読んだ限りにおいて。とただし書きをつけてだが。
表紙の雰囲気と帯のコピーからは想像できない驚異の物語に、腹を抱えて笑うしかない。
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