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シティ・オブ・タイニー・ライツ
【早川書房】
パトリック・ニート
定価2205円(税込)
2006/1
ISBN-415208698X
>> Amazon.co.jp
>> 本やタウン
島田 美里
評価:★★★
やっぱり探偵はとぼけているのが一番! あんまりキレモノだと、情が湧かないのだ。その点、主人公の探偵・トミーの語り口には、粋なユーモアがあって、親しみを感じる。
舞台はロンドン。本編でも語られるが、本書のタイトルと同名の曲があるのだそうだ。
「無数の小さな光からなるこの街」という表現は、トミーの目に映るロンドンの情景とぴったり重なる。何だか、探偵小説というよりも、移民たちの群像劇といった印象だ。トミーを始め、パキスタン人の父親は偏屈で愉快だし、依頼人である黒人の娼婦・メロディも、どこか天使のような無邪気さがあって憎めない。「小さな光」のような存在である人々には皆、どことなくかわいらしさがある。
トミーの父親が、メロディに対して、彼女の両親がどこの国から来たのかを尋ねるシーンに象徴されるように、この物語では人種という言葉を強く意識させられた。自分が輝ける場所を追求する移民たちの姿に、遠い所から飛んできた種子を連想した。
ロンドンという土地で、健やかに根付いてほしいと願わずにはいられない。
松本 かおり
評価:★★
「訳者あとがき」によると、本書は「新感覚の俗語を駆使した独特の語り口とユーモア」「斬新でユニークなアイデア満載」らしい。ところが……。私は最後まで、その語り口にもユーモアにも馴染めなかったどころか、イライラしっぱなしであった。
いかにも読者ウケを狙ったかのようなわざとらしいギャグ、言葉遊びがうるさい。しかも、ちーとも笑えない。あっちこっちに飛ぶストーリー、主人公の探偵・トミー・アクタルの能天気ぶりなど、全体のノリの軽さが災いしてか、テロリストの暗躍も怖くない。本来ならぐぐっと盛り上がりそうなところをホイホイと乗り越えてしまうのだから、拍子抜け。私はいったい、どうすればいいのか?!
いわゆるミステリ的ではない探偵小説の試み、と解釈するにしても、もう少しやりようがあろう。もっとシビアな男が主役の緻密な探偵ものを期待していただけに、脱力……。
佐久間 素子
評価:★★★
アフガニスタン帰りの元聖戦士で、現在はロンドンで探偵業を営むパキスタン系イギリス人トミー・アクタルが本書の主人公。ある娼婦の依頼によって行方不明となった女の行方を探し始めたのだが、やがてロンドンを襲ったテロにまで事件はつながってしまう。好奇心も手伝って捜査を進めるトミーの身にも危険が迫っていた……。
ユーモアとウィットに富んだ文章と、人間味あふれるキャラクターがとても印象的。物語はスピード感こそやや足りない感はあるが、テンポが良くてさらりと読める。
でもね、主人公があまりに先を見通す能力がない。ありていなラストにしたくない気持ちはわかる。でもすっきりしなさすぎ。こんだけ話広げたからには探偵小説としてラストをきっちり締めて欲しかったなぁ。