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「パズル・パレス」 (上・下)
【角川書店】
ダン・ブラウン(著)
定価1890円(税込)
2006年4月
ISBN-4047915173
ISBN-4047915181
>> Amazon.co.jp
>> 本やタウン
>> Amazon.co.jp
>> 本やタウン
清水 裕美子
評価:★★★
ダン・ブラウンのデビュー作だそうだが、この物語では、ヒロイン・スーザンとベッカー教授が巨大コンピュータに仕掛けられた暗号の解読に向かう。『ダ・ヴィンチ・コード』より面白いと思ったのは『カッコウはコンピュータに卵を産む』以来のプログラム解析系推理物が好きだからかもしれません。
刻まれるタイムリミットまでの時間の中、スーザンは閉ざされた密室で(敵と思われる)同僚と立ち向かい、ベッカーはスペインで事件の鍵を求めて駆け回る。ベッカーの背後には暗殺者の姿。犯人が事件を起こした目的が周りを取り巻く登場人物の思惑でどんどん危険な事態に陥っていく構造と徐々にその全貌が明らかになる構成が見事。時代が変わっても古く思わせない筋立てなのだと思う。
読後感:いつも赤褐色の髪の美女がお好きなんですね。ヘイスティングズ!?
島田 美里
評価:★★★★
「モナ・リザ」の絵ならすぐに思い浮かべられるけど、スーパーコンピュータの姿はどうもイメージしにくい。でも、読んでいるうちに無機質な物体が、巨大生物のように思えてきた。
「ダ・ヴィンチ・コード」の著者のデビュー作の舞台は、NSA(国家安全保障局)。もちろんアメリカの話だけど、なんかよそごとじゃない。「トランスレータ」というコンピュータは、どんな暗号も解読できるのに、そんなすごいことできませんと対外的には無能なフリをするNSA。しかし、実際はEメールも読み放題なのだ。誰にもしゃべりませんといいながら、すぐに秘密をしゃべっちゃうヤツみたいですごく嫌だ。いくらテロ対策とはいえけしからん!と、「トランスレータ」の実態を公にさらそうとする元スタッフは、ユーザー側の象徴的存在なんだと思う。
この物語の見所は、やっぱりそのスピード感。暗号解読にはタイムリミットがあったり、主人公のスーザンの恋人は、スペインで必要以上に振り回されたりと、読者を休憩させない。暗号なんてさっぱりわからなくても、ハラハラできるのがすごいです。
松本 かおり
評価:★★★★★
すっげー、すっげー、すっげー! これはすげーわー! おおっと……興奮してスミマセン。でもね、睡眠不足に弱いこの低血圧四十女のワタクシが、目の下がクマで真っ黒になろうが白目が充血しようがお構いなし、ほとんど徹夜状態で上下巻を一気読み!なんてこと、そうそうあるもんじゃないんざんすよ〜。とにかく全編にあふれるスピード感と緊迫感が凄い。場面転換のタイミングが絶妙なのだ。思わず「ああっ!」と叫びたくなるところでスパーンと次へ。この焦らし、巧すぎるっ。
欲望、野心、正義感、プロ意識、裏切り、男女の愛。渦巻く感情をよそに、プログラムどおりに淡々刻々と動くだけの巨大コンピュータ。後半で遂に暴かれる真実、背筋が寒いぞ! 1秒を争う暗号解読、歯ぎしりするほどスリリング! 最後の最後、意外な事実を語る「エピローグ」でノックアウト。ジェットコースタ―的陶酔感、満足この上なし。
佐久間 素子
評価:★★★
まさに、一世を風靡しつつある作者のデビュー作。国家安全保障局(NSA)の暗号解読機を無力化するために、元スタッフからしかけられた解読不能の究極の暗号。アメリカを守るため、NSA内では美人スタッフが頭脳戦を、元スタッフの残したパスワードを追って、スペインではその恋人の大学教授が肉弾戦をくりひろげる。ちなみに、敵役の日本人元スタッフの名はエンセイ・タンカド(笑)。アメリカの編集者は何をやっとるのか。
『ダ・ヴィンチ・コード』もめちゃめちゃ読みやすかったが、ウンチクが少ない分、こちらの方がさらに読みやすい。それはもうつるつるっと、超訳でしたか、え、違うんですか、てな具合。読み終わっても何も残らないし、正直、後半は尻すぼみだが、最後まで本を置けないリーダビリティの高さは、やはり評価すべきなのだろう。原書が出版されたのが98年ということを考えると、題材の選択にも先見の明を感じるし。ただし、国家の安全と個人の秘密という、現在なら、もっとホットに議論されてしかるべき話題はあっさり流されるので、過剰な期待は禁物である。
延命 ゆり子
評価:★★★★
いや〜。すごい!! とにかくすごいスピード感なのだ。今すぐ続きが知りたい!という一気読みの快感を久々に味わって、興奮しました。
ただ、訳者あとがきにもある通り完璧な筋運びではない。ダン・ブラウンの処女作ということで、荒削りな面があることは否めない。全てを決定できるはずの長官のでくのぼうっぷりとか、あまりにも都合の良すぎる(もしくは悪すぎる)展開とか、結局恋人デイヴィットの死闘は全く意味ないじゃん!とか、日本人の犯人エンセイ・タンカドって……どんな名前?とか。あ〜友人達と語り合いたい。仄かに漂うこのB級な薫り。
しかしツッコミどころは多々あれど、そのスピード感だけで逃げ切られた感じがする。悔しいけれどやはり面白いです。初期の頃のシドニー・シェルダンを彷彿とさせるような……。褒めてない?いやいやいや。愛すべき作品なのは間違いありません。『ダ・ヴィンチ・コード』、意地でも読むものかと思っていたけれど、素直に読もうと思いました。
細野 淳
評価:★★★
物語は、主に二つの舞台を通じて繰り広げられる。アメリカの、機密情報を保護する組織であるNSAという組織と、スペインの都市、セビーニャ。ある日、NSA内にある超巨大で、世界最高の性能を誇る暗号解読器、トランスモアーに謎の新しい暗号が進入し、この解読作業のために、NSAの女性暗号解読主任、スーザンが呼び出される。また、この暗号を作った人物がスペインで死亡したため、そのパス・キーを取りにいく作業を、スーザンの恋人であり、言語学者であるベッカーが、セビーニャに派遣されることになる。ところが、この暗号はもっぱら解読されずに織り、人が何人も死んでしまうような、思いがけない事件になってゆく。
物語が進むにつれて、だんだんとこの事件の首謀者が見えてくる。そこにたどり着くまでの展開は、楽しむことが出来た。ただ、最後の暗号の解読の場面は、いささか分かりづらく、色々と推理しながら読む楽しみは味わいづらいかも知れない。どちらかといえば、謎解き小説というよりは、次々と変わってゆく物語の展開を楽しむ作品であるように感じた。