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てのひらの闇
【文春文庫】
藤原伊織
定価 620円(税込)
2002/11
ISBN-4167614022
石崎 由里子
評価:A
いつものことだけど、藤原伊織さんの作品の読み終えると、主人公に恋をしてしまう。頑なで、独りを恐れない人。目に見える以上のことを感じてしまう繊細さ、それをまるで邪魔に思うかのようにぶっきらぼうに振舞うシャイな人物は、一見格好よすぎる感じもする。
けれど、盛り込まれているエピソードはリストラや社内の組織論が混ざって突飛なテーマではなく、甘ったるくもない。舞台は飲料会社の宣伝部で、自主退職を間近にした主人公堀江と、企業の会長や同僚とその周辺の人々との関わりが描かれている。 この作品の最大の魅力はおそらく、登場人物が、それぞれの立場を決して人のせいにすることなく、自身の責任で行動する大人が描かれていることなのではないだろうか。
内山 沙貴
評価:A
安泰だった職場生活、斜に構えたもう若くはない瞳。少しだけバカな上司がいて、元気でおせっかいな部下がいて、彼はどこにでもいそうなサラリーマンである。だが普通のサラリーマンだったら人をそうは殴らないし、一流企業の社長に問いは発しないし、進んで希望退職にも応じない。手のひらを反せばそこには闇、漆黒の見てはならない壊れた何かが叫び狂うのだろう。変わらない彼の周りで人々は狂う。核心に近づく度に鋭角の痛みが心を走る。だか手のひらに闇を持つ彼でも根はポジティヴなのである。前向きで鈍重な優しさが痛みを麻痺させ忘れさせてくれる。ちょっとしっとり目のハードボイルド。スパイシィで救いのない所にフタをする、心温まる傑作であった。
大場 義行
評価:A
スーパーリーマン(宣伝部課長)堀江。元テレビ関係。ヤクザはわけあってまるで恐くない。喧嘩はべらぼうに強い。リストラだって関係ない。女の子にモテモテと島耕作も裸足で逃げ出す課長ぶり。とにかくありえないほどのスーパーリーマン(課長)ぶりが格好良く、それだけでもごりごり読めます。内容的にもバリバリのハードボイルドっぽくて面白く、最後まで楽しめました。なんだろうなこの年末、元気のない課長さんや、昔はチャンドラー読んだけど今は窓際だなあなんていうおじさま、そして全ての働くサラリーマン必読の書のような気もしないでもない。妙なビジネス書よりもよっぽど元気がでそうな気がする(逆効果かもしれないが)。
北山 玲子
評価:D
CGで作られたビデオテープがもとで自殺した飲料会社会長・石井。宣伝部部長・堀江は20年前自分を救ってくれた石井の自殺が信じられず真相を探る、という話。
ひとつひとつのエピソードがストーリーのなかでうまく機能していない印象を受ける。なんだか散漫で、ラストでカチッと繋がらず微妙にズレがあるような…。特に主人公が何をやりたいのか、どの方向にむかっているのかわからない。登場するおっさんたちは揃いも揃って青臭いし、女性部下は結局都合のいい女程度の扱いだし、とにかく誰にも感情移入できないのだ。ハードボイルドという型になにもかも無理やりはめ込んだみたいで、登場人物の傷ついたり泣いたりする感情も全て型で描かれているようで心理や言葉が上滑りしていく。漫画・島耕作みたい。青臭さがやけに鼻につく。
山田 岳
評価:A
広告業界の裏話をつづった導入部は<つかみ>としては最高。CMディレクターから宣伝課長になった主人公の素性を小出しにしながら<事件>の輪郭をたどっていく展開も、小またの切れ上がったいい女とのからみも、憎いほどうまい! 過去に封印したはずのものにつき動かされる主人公というのは北方謙三でおなじみの主題だが、リストラの吹き荒れるサラリーマン世界の描写が物語りに奥行きとリアリティを与えている。
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