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ドリームキャッチャー
(1〜4)
【新潮文庫】
スティーヴン・キング
定価 620円〜700円(税込)
2003/2〜2003/3
(1)ISBN-4102193278
(2)ISBN-4102193286
(3)ISBN-4102193294
(4)ISBN-4102193308
(1)
(2)
(3)
(4)
延命
ゆり子
評価:A
私も世間の風潮に洩れず、アメリカという国に対して不信感と失望を感じている一人であるが、この国には信じられないほどの勇敢さを持つ人が多いというのは事実だと思う(主に再現ビデオとかからの推察)。主人公の4人の男は、それぞれに悩みを抱える中年だ。情けない現実を生きるごく普通の男たちだ。しかしこの男たちは、どんな理不尽な状況においても悩みながらも正しい勇敢さを選択する。信じるに足る仲間と、かけがえのない思い出が彼らをそうさせる。正しいことをした人が必ずしも生き残るわけではないことを、私はキングの小説以外でも色々な現実の事件から学んだが、そんな彼らを心から尊いと思う。その気高い資質が何故いま間違った方向に向かうのか、私には理解できない。
それにしても同じようなテーマで色褪せぬ作品を書き続けるキングは素晴らしい!『ミザリー』(←コワすぎた)以来キング断ちをしていた自分を反省。
児玉 憲宗
評価:A
物語は、主人公達の少年時代と現在までの心情が、過去と今を何度も行きつ戻りつし、徐々に隠された過去と真実が輪郭を現す。そして、山に墜落したUFOとそれを処理する軍隊の出動という現在進行形の状況に見事に絡んでゆく。
全4巻はとにかく長い。しかし、登場人物の心理描写や話運びの語り口のうまさに引き込まれて、ついつい最後まできいてしまう落語家の噺のようで、とても読みやすい。が、こういう話にありがちな大風呂敷の広げすぎで、最後どうするの?と違う意味でドキドキ。横一列につながった表紙の絵はおもしろいかな。
主人公たちの心情部分と現状のSF部分は、それぞれ充分読み応えがあり、別の作品として出せなかったのかと思う。活きのいい刺身をコトコト煮込んだ美味しいシチューに煮込んでしまい、それぞれ1品ずつ食べれば極上の料理なのに、食べられないことはないが、せっかくの食材がもったいないという感じ(これは褒めているのですが)。
この物語は山のような死傷者(人間、動物、宇宙人など)血、臓物、体液、汚物、放屁のオンパレードなので、想像力豊かで体調不良で食事中の人は読まない方が賢明です。
中原 紀生
評価:C
世界はあらかじめ夢見られている。ある科学哲学者の言葉だ。でも、もしそれが悪夢だったら? たとえばエイリアンが侵略して、人類が滅亡の危機に瀕するといったような。大丈夫、そんな時のためにドリームキャッチャーがある。それはアメリカのネイティブに伝わる魔よけで、「撚り糸を蜘蛛の巣状に編んだだけのたわいもない代物」のこと。この作品は、四人の幼馴染みと彼らの共通の友人が、人類の厄災をふりはらうドリームキャッチャーとなって、死を賭してエイリアンと闘う友情巨編である。「四本の紐には数多くの横糸が結びつけられているが、四本をつなぎあわせているのはあくまでも中心だった。四本は、中心の核の部分で融合しているのである」。──作中、印象的な言葉がある。「加速の度合いがある段階を過ぎると、あらゆる旅は時間旅行に変わる。そして、あらゆる旅の基盤は記憶だ」。それはこの作品自体にも言えることで、しだいに緊迫する三つ巴の追跡劇の「加速」とともに、五人の少年たちの秘められた「記憶」が明らかにされていく。物語のこの二重構造にうまく乗れたなら、読者は深い感動を味わうことになるだろう。残念ながら、私は乗れなかった。
渡邊 智志
評価:A
「キング=俗っぽい」というレッテルのせいか、読む前から彼の作品には疑いの目を向けてしまいます。そして読むたびに「さすがキング、上手いなぁ!」と感嘆するのもいつものことです。「巧みな心理描写」などと陳腐な褒め方では、どうしても俗っぽいという悪口を払拭できないようなので、「ありとあらゆる手を尽くした表現」と褒めます。同じひとつのことをあっちからもこっちからも書いている、そしてどれもが目新しい。新鮮な表現をいくつも披露してくれて、進化し続けている作家だと思います。少年時代に一エピソードある登場人物たちや、魔窟(メイン州)などの毎度お馴染みの世界の中で、易きに流れることなく、きちんと驚きを提供してくれます。下手すると普通の「エイリアン・ホラー」に堕ちがちな題材で、小説ならではの味付けが見事。映像化権を売っぱらうことを意識した余裕綽々の「寸ギャグ」は、映画を楽しみにしている読者へのサービスかしらん?