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リ・セット
【講談社】
魚住直子
定価 1,260円(税込)
2003/3
ISBN-406211710X
大場 利子
評価:B
字も大きいし、空白も多い。150頁と薄い。でも十分。学年が変わるたびに、学期が変わるたびに、リセットをしたがった自分を思い出した。特にそれと重なる物語ではなくても。実際に中学生だった頃、この物語に出会っていたら、どうだったろう。惹句「そんなに簡単なことではない。でも、大げさな理由も必要ない。スイッチは、あなたの中にあるから。」で、納得しただろうか。
●この本のつまずき→「三帆、あんたもまだまだわかってないね。大人は仕事をするときはだれだって営業用の顔をするものなの」私も分かってなかった。
新冨 麻衣子
評価:D
おまじないとかって小・中学校の頃はかなり真剣にやってたなあ。雑誌とか子供向けの本とかに載ってたやつ。私が一番やってたのは、朝○時に起きれる、というおまじないだった。今考えると、小学生のわりに現実的な願いというか小さな願いというか、<三つ子の魂百まで>の通り相変わらず朝には弱いんですけど。だけど大事な日はそのおまじないをかけておけば、その時間に起きることができていた。やっぱり、他者を介しない、自分自身のことについては、どれだけそのおまじないを信じることができるかによって、自分自身への影響が出るものなんだろう。
この物語の登場人物たちも、あるおまじないを通じて<今の自分>から抜け出そうとする。だけど、かなり印象が薄い物語でした。
鈴木 恵美子
評価:C
この手のとがった、まあよく言えば鋭い感受性をひりひり感じさせる中学生ぐらいの年頃ってほんとデモーニッシュなところある。深夜に穴掘ってそん中に座り込んで新生するなんて、ホームレスみたいなオヤジが言えば、アホちゃうかと思ってしまうけど、ガリ痩せの女の子が真夜中しゃくっしゃくっ掘った穴に座り込んで新しい中身に生まれ変わろうなんてちょっと鬼気迫るものがある。
「もしも人間を三種類に分けたら、押しつけるタイプと押しつけられていることに気付かないタイプと、押しつけられることが嫌なのにそういえないタイプ」という三分法も中学生っぽい。大人になればこの三つを同時に使い分けて処世していかなければならないのに。押しつける加害者的立場には反感を持ち、押しつけられていることにも気付かない無知鈍感の輩を軽蔑し、押しつけられても嫌と言えない弱者としての立場を隠れ蓑にできる年頃なんだよなあ。折しも春四月、新学期スタートでリセット気分は、さあ、いつまでもつでしょう?なんて皮肉なこと思うのはもう完全に化石化しちゃった証拠かなあ?
松本 かおり
評価:D
アクなし、コクなし、つかみどころなし。飽きっぽい若い読者を最後まで引っ張り続けるためなのか、読みやすさとスピード重視の展開。エピソードの細部や人物造形が、少々中途半端な感じが気になった。
いい子ヅラした内股膏薬中学生・三帆が、痛い目に遭いながら成長するのはお約束パターン。私としては、三帆の母親・ゆづこのリセットに期待していたのだが……。バツイチの40女がいきなりボケーッと固まって、娘に叱られ「ごめんなさい」じゃ、情なさすぎる。
大雑把に扱われてサエない脇役たちのなかで、ひとり異彩を放って大化けするのが三帆のクラスメートのあかりちゃん。意地悪リーダーのトーコに変なあだ名をつけられてナメられっぱなしだった彼女が、終盤でとうとう大爆発!脱・他力本願リセット!実はあかりちゃん主役の、彼女のための物語だったんじゃないかと思いたくなるインパクトだ。
山崎 雅人
評価:B
三帆は母親とふたり暮らしの中学2年生。どこかさめた目で世の中を見ている。友だちはいるけれど、ちょっと引き気味のつきあいで、いっしょにいても、どこか上の空である。
変化のない毎日に、突然あらわれた男に教えられた、リセット法。夜中に穴を掘って底に座るり念じると、心も体もすべて新しく生まれ変わることができるというもの。三帆は、新しい自分になることができたのだろうか。
相談する相手も見つけられず、ひとり悩む。嫌われないこと、嫌いになることに敏感に反応する。窮屈で退屈な自分にいらいらする。自己嫌悪、葛藤てんこ盛りの、十代前半の悶々とした日常が、静かにするどく描くきだされている。若さのもつ無意識の残酷さが、びしびしと伝わってくるのだ。
さらには、リセット法などという子どもだましな装置をまじめに語り、人生の転機に使ってみせる、ズレた感じもいい。リアルでシュールな青春の物語である。