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├2001年7月
├2001年6月
└2001年5月
玉の輿同盟
【角川書店】
宇佐美游
定価 1,575円(税込)
2003/4
ISBN-4048734652
>> Amazon.co.jp
>> 本やタウン
大場 利子
評価:D
読んで字のごとく。真里、佳南子、明日香の32歳独身女性が結成する。白いタイツをはいた王子様が白馬にまたがって現れると、今だに信じて疑いたくないことにしているので、共感、共鳴、賛同の連続だわと思っていたら、残念、そうではなかった。
この三人の見分けがまずつかない。何度もこれは何をした人ぞと考えた。真里は真里、佳南子は佳南子、明日香は明日香でなくてはならない理由など何処にも見当たらない。書き手ひとりが言いたいことを、ある時はこの人、ある時はあの人と、変えていったに過ぎないように感じた。
●この本のつまずき→本書は、惹句「玉の輿小説」らしい。そういう括りがあるとは。
新冨 麻衣子
評価:B
事業家タイプで姉御肌の真理、男を甘やかしてつけ込まれてしまう明日香、男に依存する佳南子。この同じ会社で働く<行き遅れ>30代3人組が、それぞれの恋人に愛想を尽かし(もしくは尽かされ)、へこんだ気分で酒を酌み交わし今後に着いて話し合う。そこで真理が「二十一世紀の女はな、欲しいものをなんでも手に入れてええのや。あてらはそろって玉の輿に乗るのや。」と宣言したことから、3人それぞれの理想の男探しがはじまる。放尿男に繊細くん、すねかじり男に泣き虫、金はあっても問題ありな男たちのダメっぷりに笑えるとともに、ラストでは吹っ切れた3人の笑い顔に勇気を与えられる。まあ同じようなことを田辺得聖子さんの小説の主人公は20世紀からやってたような気もするけど、なかなか痛快な作品でした。
鈴木 恵美子
評価:C
「玉の輿」なんて発想は打算的でモノ欲しげでゲスくて俗物的でどこか気恥ずかしいなんて、全然思わないのかな?「なんぼ仕事持っとても女の人生は男次第」なんて、前近代的な言葉を今時の女が吐くモノかな?と疑問の出だしだったが、32歳商社勤めの女3人、それぞれチョーがつくどダメ男とのずるずるから、「いい結婚」目指して結んだ玉の輿同盟。 医者、官僚、TVマンと言ったエリート、ハンサム、金持ちとの出会い、失敗の中からも自分の弱点を学び、したたかに自分の本当に望んでいるモノを見つけていく様子は、なかなか。体当たり的必死さというか、本音を隠さない正直さというか、変な気取りやねじ曲がったプライドがないストレートさと言うか、3人それぞれが、「結婚」と言うより、自分の幸せの形をちゃんとつかんでいくところが面白かった。今時30過ぎ独身の女のコ達はよく「結婚したら損」みたいなことをよく言うけれど、確かにお得な結婚=玉の輿でなかったら、結婚なんて今更ねと思ってるんだろうなあ。
松本 かおり
評価:C
痔で汚れ著しいパンツを洗濯させる居座り男、自分勝手で短気なケチ男、グジグジ愚痴を垂れる泣き男……。のっけからヤメテクレー!と叫びたくなるような男が続々登場。これじゃあ、OL3人組も、もっとハイレベルな男を狙いたくなるわいな。しかし、だ。そこで即、目指すのが結婚?そんなにしたいものなのか?結婚。来年四十路突入の独身女のワタクシ、かなり当惑。
肝心の玉の輿候補に珍妙な男が次々に登場、蓋を開けてビックリどころじゃない、蓋を開けてゲゲゲッ。これは笑える。やっとイイ男が出たかと思えば、同盟内部に紛争の兆し。女の嫉妬とヒガミにゃ油断禁物、これもわかる。が、「結婚」の二文字に踊り、一筋縄ではいかない男どもに振り回され、だんだんとシビアでマジな話に……。男への執着の強さに、後半は哀れを催してしまう。 欲しい男を手に入れるべく、時に自分をかなぐり捨てる女たち。まぁ、「男ナシよりマシ」なんて、カス男にしがみついてるよりはるかにいいか。
山内 克也
評価:C
高年収の「エスタブリッシュメント」な男たちをえさに合コンにふける三十路すぎの女性たち。自らの「輝ける未来」を模索する一方で、キープの男がちゃんといたり、たんまりお金を貯めていたりと最低限のステータスを保つしたたかさ。虎視眈々と「玉の輿」の座を狙う3人の女性の気概がコミカルに描かれ、男の眼からも好感を持てた。それにしても医師、官僚、テレビマンといった一見「デキる男」が、実は「ダメ男」に描かれることで、同性ながら快感を覚えるのは何故だろう。主人公の真里による合コンの相手探しの「至言」にも思わず頷いてしまった。「男側のキーパーソンをえり抜けばええ。エリートの友達はエリート。お坊ちゃまの友達はお坊ちゃま」。この論理“逆玉”による合コンのメンバー探しでも使えるか。
話自体、雑誌によく掲載される合コン体験談の延長戦のような物足りなさもあり、テーマ自体に新味がない。結局は、愛だの、仕事に生きるだの、結末は予想通りに収まった感じだ。
山崎 雅人
評価:C
32歳、涸れるにはまだまだ早いが、若さを振りかざす年齢は過ぎてしまった女性3人組が主人公。幸せな結婚を求めて合コンをくり返した後に、たどりついた幸せの形とは。打算的に愛を求め奔走する彼女たちは、人生の成功者となれるのか。
テーマは、自分の力で人生を切り開いていく女の生き様。言いかたを変えると、女の人生は男次第、いい男を手に入れて人生バラ色。90年代の勢いを捨てきれずに現在を活きる女と、とっくに忘れて弱体化したしょうもない男のかけ引きは、深く溜息をついてしまうような、実に情けないものなのだ。
女性週刊誌の告白座談会のようなのりは、にぎやかで楽しい。テンポも良く、読んでいて気持ちがいい。少々つくりすぎな気もするが、納得させてしまう勢いを感じる。
挫折から始まり愛で終わる恋愛小説の王道を、愛の喜劇としておもしろ可笑しく描いた、元気いっぱいの一冊である。