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悪意銀行
【光文社文庫】
都筑道夫
定価 840円(税込)
2003/5
ISBN-4334734898
>> Amazon.co.jp
>> 本やタウン
池田 智恵
評価:C
「笑いのメガバンク」と帯に書いてあるのにくすりとも笑えない……。しかし、これは別にこの本がつまらないという証明にはなりません。もともと笑いというのは共有しづらいものだからです。私にとって笑えないというだけのことです。しかし、ユーモアと銘打っているのに笑えないものを評価するのはつらいので低評価。
笑えない理由を一応挙げておきます。それはこの本の文章のテンポが、ゆっくりし過ぎていると感じてしまうからです。これは受けとり方によっては品格につながるのでしょう。しかし、笑いのテンポとして受けとめると、私にはちょっとついていけないのんびりさでした。探偵小説としては非常に安定感のある作品ばかりなのだと思いますが……。
児玉 憲宗
評価:B
先月読んだ都築作品は、ショートショートの安楽椅子ミステリだったが、今回は、冒険活劇風の長編小説。都築さんの引き出しの多さにはつくづく感服する。
今回も、設定やストーリーをシンプルにし、読みやすいのは変わらない魅力だが、味な雑学やパロディを散りばめたり、落語や映画の要素を組み込むなどの試みは相変わらずのサービス精神の旺盛ぶりだし、「これぞ、エンタテインメント」といった感の仕上がりになっている。
都築さんは、自身の作品を「ラクゴシック」と表しているが、まったくもってその通り。書き出しは、まるで落語のまくらのようで、瞬く間に惹き込まれていた。
高橋 美里
評価:A
今となっては読めない本、というのは今一体どれくらいあるのかわからないのですけど、時間を経てこの作品のように文庫に再収録されることもあって、読者としては幸せをかみ締めてしまう一冊。
表題作の「悪意銀行」は「紙の罠」などにも登場する土方・近藤のコンビのシリーズ。この二人、とにかく競い合って悪事を企んでばかり。今回の「悪事銀行」もその一つ。
まず、「悪意銀行」を企てたのは土方。その銀行に持ち込まれた一件の依頼がきっかけで、二人が巻き起こす騒動が始まります。
とにかく読んでいて飽きない作品で、発表されたのが昭和38年だとは思えないくらい、リズミカルで、近藤と土方の掛け合いも読んでいて飽きない。この二人以外にも、都筑さんの書かれたキャラクターは何人か居ますが、近藤・土方のコンビはその中でも飽きのこないコンビではないでしょうか?
しかし負けず嫌いなのか、意地なのか……・。気になる方は是非、他の作品(もう新刊書店ではお目にかかれませんが)も読んでみてください。絶対に飽きさせません。
中原 紀生
評価:B
本書には、「落語的スリラー」という奇怪なジャンルを確立した標題長編のほか三つの短編、落語の台本にエッセイ、自作解説まで収録されている。とてもお得なアンソロジーで、ファンには堪らない編集だろう。ファンならぬ身にしても、どこかモダンだ(つまり、古めかしい)けれど、語りの見事さとアイデアの切れ味の良さについ引き込まれ、都筑道夫という人はじっさい芸達者な才人だったのだと、つくづく感嘆させられる。サイキック・ディテクティヴ(「蝋いろの顔」)とその解説(「幽霊探偵について」)などを読むにつけ、この手の趣向の作品をもっともっと読みたいと思う。エッセイでは、「私の落語今昔譚」がよかった。──今でもそんな言葉が生きているのかどうか知らないけれど、「中間小説」の分野で活躍した作家は生きているうちが旬で、筆力が落ちたり亡くなったりするとたちまちのうちに書店から姿を消してしまう。たとえば梶山季之の本を読みたいと思っても、まず手に入らない。「コレクション」シリーズは、文庫本ならではの企画だと思う。
渡邊 智志
評価:B
どこがどう面白いポイントなのかが頭で理解できるだけ、今ひとつ面白く感じないという、なんとも複雑な印象です。こういう文章になじみが薄いのだ、と弱音を吐きながら、それでもなんとか笑いたいのにやっぱり笑えない悲しさ…。もともと落語を活字にしたものは大好きで、ちくま文庫などをせっせと貯めこんでいるのですが、浅学非才なもので、脚注や解説文を頼りに二度三度と楽しむ癖がついています。で、タネ明かしやネタ元をはっきりと示してくれないと、なんだか物足りなく感じてしまうのですね。雑学辞典や知識の泉(とはチト大げさか)としての利用価値を大いに期待しているものですから、どうにも取りこぼしたひっかけ部分があったんじゃないかとうがって見てしまって、フラストレーションが溜まるばかり。必ずしも判りやすい笑いだけが望ましいとは思いませんが、後世に笑い文学を伝承するためにも、逐語訳が欲しいところなのですが…、甘えすぎですか?