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魔女は夜ささやく
(上・下)
【文藝春秋】
ロバート・マキャモン
定価 (各)2,800円(税込)
2003/8
ISBN-4163221204
ISBN-4163221301
(上)
(下)
古幡 瑞穂
評価:A
ただでさえ翻訳物が得意でないので長さに圧倒されながらも頑張って読みました。でも途中でめげなくて良かった〜と達成感と満足感にたっぷり浸っています。リーガルミステリであり、判事と書記との関係は親子の情愛に近く、書記マシューの成長小説として読めるし恋愛のスパイスもきいている。しかも舞台になっているのが17世紀の開拓中のアメリカ、ここには未開の地だけあって凶暴な現地人はいるわ魔女はいるわ…ってこういう設定を見ただけでもドキドキします。
捜査部分にあたる前半は遅々として進まないじれったさを感じましたが(しかも判事なんて重病に伏せっちゃうし)後半は主人公も悪党も謎も一挙に動き始めて読むスピードも上がりましたよ。ところで大団円を前にして、インディアンに皮を剥がれ切り刻まれてもまだ生きている悪者が出てくるんですが、このインパクトが大きすぎてエンディングの印象が薄れてしまいました。夢に出てきそうです。うー気持ちわる〜
松井 ゆかり
評価:B
学生時代、アメリカ現代文学の授業でアーサー・ミラーの「るつぼ」という作品を読まされたことがある。魔女裁判を題材にとった高い評価を得ている戯曲だそうだが、いまとなっては「集団ヒステリー」という言葉ばかりが思い浮かぶ、私にとってはどうにも興味の持てない話だった。
さて「魔女は夜ささやく」だが、あの「るつぼ」の悪夢再びか?と少々逃げ腰になりながら読み始めた。うーん、禍々しいテイストの小説だ。さすが作者がホラー小説畑出身のことはある。
ただ、推理小説としてみれば、謎が謎を呼び読者をぐいぐいと引っぱっていく、ある意味王道ともいえる内容だと思う。「こんなに大風呂敷広げちゃってたためるの?たためるの?」と心配したのだが、ちゃんと謎解きもあったし(でも疑問がすべて解消されてはいない気がするんだが。私の頭が悪いせいでしょうか)。猟奇趣味な感じが私の好みではなかったが、スリルとサスペンスを求める、ホラーもいける口の方にはおすすめ。
三浦 英崇
評価:D
魔女裁判。人間は正義の名の下に、いかなり非道でも行える、ということを示す歴史的証左の一つ。それはしばしば「一般」「普通」の概念から外れた、社会的弱者に対しての仮借ない攻撃と化しました。誰がいつ告発されてもおかしくない状況が、いかに恐ろしいものであるかを、この作品は存分に伝えてくれます。
17世紀末の新大陸。判事書記を務める主人公・マシューは、魔女として告発されたレイチェルを救うべく、真相究明に乗り出すものの、非協力的どころか暴力的ですらある村人たちや、次々集まる不利な証拠を前に、幾度も挫折しそうになります。彼を立ち直らせるのは、常に知性。そう。無知によって生み出される恐怖に対峙できるのは、知性だけなのです。
この作品を、ミステリとして見る場合、残念ながらあまり高い評価はできません。舞台設定に頼りすぎているきらいがあるからです。しかし、知性こそがもっとも尊い、とする姿勢には非常に好感が持てました。