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黒い犬
【創元推理文庫】
スティーヴン・ブース
定価 1,197円(税込)
2003/8
ISBN-448825702X
>> Amazon.co.jp
>> 本やタウン
児玉 憲宗
評価:AA
この作品のストーリー展開には二つの愉しみがある。
ひとつは、少女殺害事件の真相究明をめぐる警察捜査を中心とした展開である。あまりにも多い容疑者とあまりにも多い証言。いくつもの真実がパズルのように組み合わされていくのだが、肝心の犯人にはなかなかたどり着かない。
ふたつめは、事件の捜査に当たる実に対象的な二人の刑事の絡み合いである。地元で生まれ育ったクーパーは人の良さから元刑事の父親同様、皆から愛されている。自らの直感を頑なに信じ、純粋な情熱で責務を全うする。一方、都会から赴任したばかりのフライは、強い精神力、優れた知力、鍛え抜かれた体力を持ち、事件を科学的に分析し、理論的に推理する。そして、二人とも自らが部長刑事に昇進することを願っている。
二人は、正反対のタイプゆえ、ぶつかり、補い合う絶妙のコンビだ。最強の組み合わせともいえる二人の、次の活躍をぜひ読んでみたい。
中原 紀生
評価:A
久しぶりにミステリーを堪能した。私はいわゆる本格派好みではないが、古典的風格と骨法を備えた警察小説には、てもなく酔ってしまう。ましてやそれが、大好きな英国田園風景を舞台として展開される、複雑極まる人間関係を背景に生じた陰惨な殺人事件の謎解き(誰が殺したか)というシンプルな物語設定のストーリーであれば。加えて、共感を寄せられる捜査官が登場すればなおさらのこと。黒い犬が背中にへばりついた(ふさぎの虫にとりつかれた)心やさしいベン・クーパーと、忌まわしい出来事の記憶に悩まされる野心家のダイアン・フライ。部長刑事への昇進を競いあう一組の若い男女の刑事がこの作品の探偵役。彼、彼女をとりまく村人や同僚たちの人物像がしっかりと描き分けられ、ゆっくりと丁寧に、そしてそこはかとないユーモアと重くなりすぎない深みをもって綴られる文章もいい。
渡邊 智志
評価:A
ハリウッド映画のような派手な犯罪ストーリーに食傷気味な今日この頃、イギリスの田舎が舞台の地味ーっ!な小説が妙に心に沁みました。何日もかけてゆっくりじっくり読むのがお勧めです。筋立ては非常にシンプルですし、犯人捜しもそう難しくはありません。この小説の味わいは、じっくりと描かれたそれぞれの人物の心理にあると思います。若い者は若い者なりの逡巡を、年寄りは年寄りなりの達観を見せながら、キャラクターが互いに交感し、徐々に事件が解決に向かっていく…。これがとても面白いです。地味です。でも面白いです。タイトルの黒い犬の意味をあまり深く考えずに読み進めていたのですが、2度3度と気になったページを読み返しながら確認すると、あちこちにきちんと伏線が張ってあって、いちいち感心してしまいました。シリーズ化を企図して書き始められた一作目とのことで、ヒロインがこなれておらず他人行儀な態度が残念ですが、次作に期待です。