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くつしたをかくせ!
【光文社】
乙一
定価 1,260円(税込)
2003/11
ISBN-433492414X
>> Amazon.co.jp
>> 本やタウン
川合 泉
評価:AA
「今年あなたに贈る最高のクリスマスプレゼント」。こんなベタな帯をつけてしまいそうになるほど(笑)、この絵本にはやられました。見ているだけでワクワク感の溢れる表紙。そして、あの乙一氏が描いた絵本という意外性。かわいらしい絵とテンポのよい文章に、1ページ1ページがとてもいとおしく、じっくり時間をかけて読みました。英語訳も、平易な英語で書かれているので、子どもさんにも、ゆっくり読み聞かせてあげれば、英語の習得にも一役買うかもしれません。何より感性を育んであげられると思います。そして、感動だけで終わらせないのが、さすがこの著者!「あとがき」は、大人のためだけに存在します。この「あとがき」で、正真正銘「ZOO」や「GOTH」の著者の乙一さんの作品であることに間違いないと確認できました。(笑)乙一氏には、是非是非これからもいろんなジャンルに挑戦してもらいたいと感じさせられる一冊です。
桑島 まさき
評価:C
クリスマスと切っても切り離せないサンタクロースはその昔、人々に畏怖される存在だったのか? 母親から聞かされた話と違うじゃないか…。
子供に読み聞かせるための童話やおとぎ話といった絵本には、教訓が一杯つまっていた。わかりやすい物語はメリハリがつき、善悪の基準が明確で、純粋に人を信じる事の尊さを教え、子供たちに夢を与えてきた。それが絵本の担う役割だったはずだ…しかし。
人気作家、乙一によるこの絵本は、子供が被害者にも加害者にもなっている現在、自分以外は誰も信じるな!疑ってかかれ!が教訓のようだ。サンタクロースは危険な存在と大人に教えられた子供達は、自分以外の人間に悟られないようにクツ下を巧みに隠す。危険な時代の〈危機管理〉を子供達に教えるのが、現代の絵本の役割とみた。そういう点では出版史上エポックメーキング(?)な絵本の出現かな。
でもサンタは来ちゃったんだよねー。どうやってクツ下の中にプレゼントを入れたのだろう。まるでルパン三世なみの偉業じゃないか。ところで中身は何だろう? あけたらドカーンなんてね…。
藤井 貴志
評価:C
絵本っていいなぁ。子供のころ“本”と言えば絵本だったけど、物心着いてからはとんと絵本という存在から離れていたことに気が付く。本書は著者初の絵本というが、本書のすばらしさは絵を担当した羽住都さんの仕事が大きい。
さて本書だが、主役は子供とサンタである。夜中に他人の家に密かに上がり込み、親に内緒で子供と接触をはかるサンタクロース。見方によっては、かなり“あやしい”。著者は本書でサンタの話に少しミステリー的な味付けを施しているが、子供でも大人でも楽しめる味付けの塩梅はお見事(そうは言っても子供にはやや難しいかも……)。著者のファンなら、人間味のあるあとがきも楽しめるはず。ただし子供にプレゼントするときは、著者のアドバイスに従って『あとがきをかくせ!』(笑)。
古幡 瑞穂
評価:B
これはサンタクロースが恐ろしいものだと考えられていた大昔のお話です。どこの誰だかわからない人が、煙突から家に入ってきて靴下の中に何かを置いていく。言われてみれば確かにサンタクロースって単なる不審人物ですね。まずこの視点ににやりとさせられます。
“あの”乙一さんの初絵本ということで、どんなにシュールなものになっているんだろうと思いきや、拍子抜けするくらいに普通のクリスマス絵本でした。これなら心配せずにクリスマスプレゼントにしていただけます。添えられたイラストがこれまたステキ!透明感と繊細さと暖かさがほどよくミックスされた筆は、ファンタジックな世界を演出するのにはぴったりです。奇抜なところに走らず綺麗に決めたなと思いながら、ふとあとがき&著者プロフィールを見たら憎いくらいないたずらが隠されていました。最後の最後でまたにやりとしてしまいましたよ。
松井 ゆかり
評価:B
「乙一」という作家名と「衝撃」という語は、いまやセットになっている感があるが、この絵本もまぎれもなく「衝撃の乙一体験」だった。
以前、乙一さんがTV番組に出演されているのを見たことがある。手に汗握る、という言い回しを身をもって実感した瞬間だった。芸能人でなくとも器用にしゃべりをこなす人々が多い中、めったにお目にかかれないような独特の間、そして語り口。つつがなく放送終了となるのだろうかということにばかり気を取られ、話の内容はほとんど記憶に残っていない。乙一くんに文章を書く才能があって、ほんとによかった(まっとうな勤め人としての彼の姿は、まったく想像できない)。おかげで我々読者は、天才が生み出す非凡な作品の数々を堪能することができるわけだ。
率直に言って、「くつしたをかくせ!」に“乙一著”という売りがなかったら、果たして話題になっただろうかと思わないでもない。しかし、絵もきれいだし絵本としては悪くない。質問攻めにあうのを覚悟で(「なんでサンタが悪者扱いされてんのー?」とか)、子どもらに読んでやろうか。
松田 美樹
評価:C
乙一の初めての絵本です。
何がそんなに子供の気持ちを引き付けているんだろう?と思う絵本が時々あります。どの部分が子供の琴線に触れているのか、すっかり大人になってしまった私には理解できなくなっているのでしょう。色使いがいいのか、奇想天外なストーリーがいいのか、お決まりの勧善懲悪がいいのか、本当にわかりません(一部にはわかるのもあります)。やはり大人と子供の視点は全然違うようです。だから、この本が子供達に受け入れられるのかどうかは私にはわかりません。ただ、帯にある「神様を作品の中にどうやって表現するか、というのが今回のテーマでもありました」という作者の一言に納得させられたのは、やはり大人の視点で読んだからでしょう。絵本を読み終わった後に帯を見たので、「ああ、そういうことなのね」とすとんと納得しました。帯の言葉がなければ、「それで?」って感じで、何も心に残らなかったかもしれません。
三浦 英崇
評価:B
私は、子供の頃、ほとんど絵本というものを読んだことがなくて。幼稚園くらいの頃はもっぱら図鑑と、いきなり小学校低学年向けの文学全集を読んでいた記憶があります。だから、ほとんど生まれて初めて、絵本というものを読むことになった訳ですが……
作者が曲者だからなあ。初めての絵本がこの作品であることで、絵本に対して何か間違った理解をしてしまいそうで、ちょっと怖いです。
だいたい、なぜサンタさんが来るのに、大人たちが恐怖をあらわにしながら、靴下を隠させるのか? ああ、そうか。こんなことをいちいち考えること自体が、ワナなんだな。と、勘ぐりながら読んでいる自分は、すっかり子供の心を無くしてしまいましたっ。
世の中には説明なんて付けずに、あるがままに読めばいいタイプの作品があるってことです。絵本無しに育った子供は、そういうことに気付かず、ダメな大人になりました。反省します。