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ソクラテスの口説き方
【文春文庫 】
土屋賢二
定価 490円(税込)
2003/12
ISBN-4167588072
>> Amazon.co.jp
>> 本やタウン
池田 智恵
評価:C
週刊文春での連載中は、時々目を通して、時々笑っていた。なのに、今回まとめて読んでイヤになってしまった。彼は哲学の方法論を使って身の回りのことをいじくりまわして、笑わせようとする人である。その方法を気が利いていると感じるか、屁理屈と思うかは人それぞれだ。ただ、それまでその方法にこれまで好意的だった私がうんざりしてしまったのは、これらが、日常のことを書いているはずなのに、実はそうではなくなってしまっているからである。というのも、まとめて読むと、彼の描く世界が、哲学的解釈というレンズを通した世界であり、さらに言うと作り物になってしまっているのが際立ってしまっているからだと思う。日常の些事が繰り返される虚構。飽きるよなあ。でもまあ、好きな人は好きかも。
延命 ゆり子
評価:A
同じような論法に同じようなオチ。さすがに飽きてきたかな……なんて思っていたら、やっぱり面白いのだ!さらに進化している気配すら。あー言えばこう言うタイプの助手や妻や友人たち。言葉の掛け合いや揚げ足取りはいつもどおりのキレがあるものの、結構真面目な本性が浮かび上がってくるところもある。日本文化は老人文化(ちょんまげ、日本舞踊、わびさびなど)だとか、個性重視の日本の教育の弊害とか、衆議院の定数削減(五人にする)についてとか。それがまた、核心を突いていて面白いのです。たまに自慢話が入ってくるのもかわいらしい。テレビに出た、ピアノができる、学部長選挙で次点になった、ボートが漕げるなどなど。最後に自分を落とすことも忘れないので嫌味にならない。高水準のエッセイを書き続けるツチケンをこれからも見守ってゆきたい。
児玉 憲宗
評価:A
週刊文春の連載コラム「棚から哲学」をまとめたのが本書である。実は、わたしは週刊文春を毎週読んでいて、「棚から哲学」はいつも楽しみにしている。毎週読んでいるのなら、文庫を読む必要がないと思う方もおられようが、一度楽しんだ文章もまとめて読むとさらに楽しい。回転寿司で、目の前に来た寿司皿を片っ端から胃袋に収めていくような満足感が得られるのだ(もっともそんな食べ方をしたことはない)。
土屋賢二さんは哲学を専門としている大学教授である。自分のまわりで起きたこと、感じたことなどをいつもおもしろ可笑しく書いているが、批判の目を忘れない。批判的な視点こそ哲学者に不可欠な要素だからだ。哲学者は批判をする場合、自分のことは棚に上げるのが常である。棚に上げすぎると棚が壊れて落ちてしまう。こうなると、もう笑いが止まらないのである。
鈴木 崇子
評価:B
週間文春での連載は楽しく読めた。だが、一冊にまとまってしまうと、あの独特の語り口が少々くどい。2冊、3冊と連続して読んだら疲れそう。
とはいえ、なんでもないテーマをふくらませ、分析し、わざとはずしてシニカルなユーモアでひとひねりする手法はお見事。土屋流の逆説論法なら、どんなことでもエッセイに仕立て上げられるのかも。特に、ほとんど独裁者の《妻もの》と恐ろしく反抗的な《助手もの》は冴えている。著者はよほどの愛情と恐怖を感じているに違いない。ちょっと気になる点。私は特に強迫観念が強い訳ではないが、このエッセイの面白さがわかるかわからないかが知的水準のバロメーター、って試されてるような気配を感じる…(考え過ぎか?)。そのせいか、ふ、ふ、ふ、と笑えた時に自分が賢くなったかのように一瞬錯覚してしまう、そんなエッセイ集(やはり考え過ぎか?)。
中原 紀生
評価:A
その昔、東海林さだおや山下洋輔や伊丹十三や椎名誠といった面々のエッセイにハマったことがあって、一時期、来る日も来る日も貪り読み、抜け出せなくなった。いま読み返してみてもやっぱり面白いし、名品揃いだと思うが、一時に大量読むのはよくない。トローチのように一粒ずつゆっくり舐めて、せいぜい一日五粒くらいにしないと胃が荒れる。とくに若い頃の大量摂取は、その後の精神の質を歪にするおそれがあってよろしくない。土屋賢二のエッセイには、東海林さだおや山下洋輔や伊丹十三や椎名誠といった面々の文章に通じる中毒性がある。いや、もっとたちが悪い。なにせ哲学者なのだから、一筋縄でいくはずがない。柔で未熟な精神は、そこにくっきりと描かれたパーソナリティ(ツチヤ教授)を著者の人格そのものと取り違えてしまう。過激過剰をユーモアと誤解する。書くという行為がいかに意図的なものか。だからそこでは悪意と欲望を巧妙に韜晦する技術がいかに狡猾に駆使されているか。そういったことを充分弁えた上で、味わわないといけない。だらしなく読み続けて、ゲラゲラ笑っているだけでは馬鹿になる。随所に挿入された稚拙で素朴なイラストが愛らしいが、騙されてはいけない。
渡邊 智志
評価:C
「ボケ」に「ツッコミ」は不必要な笑いもあります。いわゆる「ボケっぱなし」「ひとりツッコミ」という状態で、言わずもがなの「ボケ」から生まれる笑いです。「自分さえよければいいという心の狭さでは『介助犬』になれないぞ」…。これが土屋式ボケ。なぜ無関係な介助犬が出てくるのかが意味不明ですが、森博嗣(犀川創平)助教授ならもっと意味不明なボケをかますでしょうね。「夫の誕生日を覚えている妻は多くても百人中九十八人だ」。…これが土屋式。更にかぶせて「ましてプレゼントを申し出るのは百人中九十七人」…。もしこのボケをダウンタウンの松っちゃんの前でやったら、サブすぎるでしょう。…ま、土屋さんはお笑い芸人でもボケ芸人でもありませんし、人によってお笑いにも好き嫌いがあるでしょうから、この手の「ボケ」だけで全編通しても止めはしませんが。雑誌連載のエッセイだったそうですが、それぞれに初出の時期を記載して欲しかったです。