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探偵家族
【ハヤカワ・ミステリ文庫】
マイクル・Z.リュ−イン
定価 798円(税込)
2003/12
ISBN-4150784124
岩井 麻衣子
評価:D
自分が直し忘れた洗剤を夫もまた直し忘れた。夫はきっと何かに悩んでいるはずなので調べろという依頼が、探偵業を営むルンギ一家持ち込まれた。謎はたいしたことがないので、家族のキャラが大事なはずの本書。しかし、この家族、私には最もお近づきになりたくない一家である。会話は弾んでいるようだが、合いの手は凍えそうにサムイ。何かというと男女問題に絡めてきて笑いをとろうとする。最も大事なことは色恋沙汰なのだ。現実に存在する家族なら好きにしてもらっていいんだけど、これは小説である。読み手は彼らの団欒を見ることになる。ツライ。ルンギ一家を好きになるかならないか。それが本書の明暗をわけるはずだ。私にはどうしても無理だった。気になったのはただ一点。親父、長男、次男、次男の息子全てが女好きのイタリア系のルンギ家。イタリア人は女好きという認識なのは世界共通なのだろうか。それだけである。
斉藤 明暢
評価:B
探偵といったら普通は「探偵稼業」がしっくりくるが、この家の場合は「探偵家業」 なのだ。
親爺さんから探偵家業を継いだ次男が「自分の子供も探偵を継いでくれるんだろうか」などと考えたり、探偵業をメインの仕事にしない画家の長男を親爺さんが不満に思っていたりするのだから、ただごとではない。
とはいえ、老練な刑事もサジを投げた難事件が探偵家族の名推理で鮮やかに解決される、といった話では全然なくて、物語のあちこちに散らばる出来事が、いつの間にか最後に結びつくという展開だ。事件そのものは大して重要ではなく、それにまつわる家族たちのエピソードがメインなのだった。そのへんはミステリ愛好家の方にはヌルい構成だと思うが、ホームドラマとして見ると十分面白いと思う。
しかし、探偵一家のマリーとデイビットのようなティーンエイジの姉弟ってのは、凄まじく仲が悪いのが普通なのだろうか。昔、高校の同級生が「小学生の妹とつかみ合いの大ゲンカをした」と言うのを聞いた時は、コイツは人として大丈夫なんだろうかと思ったものだが。
竹本 紗梨
評価:C
家族経営の探偵事務所に持ち込まれた依頼は「夫がお茶をいれたのに、邪魔になるはずの台所洗剤の場所が移動していない」。その謎を解いていくのが、がんこな親爺さん、世話焼きのママ、アーティストで風来坊の長男とそのガールフレンドたち、家業をついだしっかりものの次男と賢いその妻、不倫中の長女、おしゃまな孫娘とお調子者の男の子。ほのぼの系のミステリ小説です。事件そのものよりも、どんな家族にもあるこの家族だけのルールが楽しめた。エピソードが洒落ているホームドラマかなあ。
平野 敬三
評価:C
いくつかの、一見関係のなさそうな事件が物語の終末へ向けてひとつの大きな流れに収束していく。アルバート・サムスン・シリーズでもお馴染みの、リューインお得意のストーリー展開が、本書ではいまいち冴えていない。一家全員が探偵という設定は面白いし、ひとりひとりのキャラもきちんと立っている(特に親爺さんとその息子、アンジェラの口癖である「はっ!」には、個人的に自分と自分の父親を重ねて苦笑いでした)。他のシリーズ同様、例え殺人事件であってもなるべく殺伐とした雰囲気から縁遠く描こうとする作者の志向にも好感が持てる。思わせぶりな展開の結末が肩すかしを食うほど「日常的」なのもこの際、ひとつの味として認めよう。ただそれでもなお、愛すべきこの佳作をお薦めしきれないのは、やはり作者が「家族全員が探偵」という最大の武器を使いこなせずに物語が終わってしまうから。故にもっとこなれるであろうシリーズ次作は楽しみだったりします。
藤川 佳子
評価:B
じいさんばあさんから孫まで一族揃って探偵ってちょっと嫌だなぁ…。みんな猜疑心の固まりで、お互いに盗聴しあったりして。もちろん、このルンギ一家はそんなことしません。家族で協力しあって事件を解決していく、まさに理想の探偵家族。台所の洗剤が変な位置にずれているってヘンテコな依頼が、思わぬ事件へとつながっていき…。中盤からがぜん、面白くなります。個人的に気になるところがひとつ。アンジェロとマフィンは結局どうなったのでしょうか?