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男性誌探訪
【朝日新聞社】
斎藤美奈子
定価 1,470円(税込)
2003/12
ISBN-4022578815
>> Amazon.co.jp
>> 本やタウン
川合 泉
評価:B
男性誌「裏」ガイド本。「プレジデント」や、「週刊東洋経済」などの堅い雑誌でさえ、斎藤美奈子氏の手にかかればばっさばっさと斬られまくる!どちらかと言えば、男性より、女性に贈る男性誌読本。女性誌のイメージはと聞かれれば、なんとなく一つの像が浮かんでくるが、男性誌のイメージと言われると確かにひとつにまとめがたい。この本を読んで、男性誌は、編集者も期せずして「不倫推奨誌」になっているものが多いのではと感じた。
雑誌一つ一つから、ネタに出来るような特徴を見つけ出し批評するのは大変だと思う。普通に読んでいたら思いもしないような評論も多く、もう一度じっくり雑誌を読んでみようという気になる。ただ、途中から読む方もだんだんお腹いっぱいになってきた。連載で一誌一誌批評している時はよかったかもしれないが、一冊の本にまとめると濃すぎる気がした。
桑島 まさき
評価:AA
女性学論「モダンガール論」もそうだが、気鋭の文芸評論家・斎藤美奈子の作品は、どれも膨大な研究資料に基づいている。本作だって安易に男性誌を論じてはいない。気の遠くなるようなバックナンバーを検分し、独特の視点でバシリときっていく。その爽快さ!鋭い感性による正鵠を射た論文は、「読まれる」ための平易な文章で書かれ、畳み掛けるように論証し、“ネエ、これでわかったでしょ!”といっているような親近感を覚える。言うまでもなく対象を読者においていて、決して同業のおエラい先生方に向けているのではないので実にわかりやすく楽しい。
社会学の分野で女性誌研究は進んでいるが男性誌研究はほとんど見当たらないそうだが、そもそも「女性学」なる学問はフェミニストたちの懸命な努力によって市民権を得たが、「男性学」なる学問は誕生していないに等しい。男性優位主義(だった)社会ではその必要がなかったからだ。女性誌研究は「女性学」することだし、男性誌研究は「男性学」することだ。著者のスゴさは未開の分野に取り組むことだろう。
古幡 瑞穂
評価:A
この本を開いて一番はじめに開いたページは「日経おとなのOFF」のところでした。巷では「不倫版るるぶ」などと囁かれているこの雑誌にどんな辛口コメントが寄せられているのか、ものすごーく興味があって…ぷぷ。
ネタばれをしてもいけないので、内容は読んでのお楽しみということにしたいと思いますが、想像していたほどは辛口でも毒舌でもなかったなという印象です。普段、漠然と抱いていた感想が、きっちりと文字にされているので「あー、わかるわかる」と共感できてしまうんですね。一見そんな普通っぽいツッコミなのですが、数を重ねるたびにプロのワザが見えてくるのです。しかも愛情が垣間見えるツッコミなので不快感ゼロ!
せっかくなのでこの勢いで女性誌も探訪してもらえませんかね?想像するだけでわくわくします。
松井 ゆかり
評価:A
きゃー、美奈子さんすてきー、と字面だけ見ると女子高生のようなノリで、私は斎藤さんをお慕いしている。文芸評論というものが読み物としてもおもしろいとは、斎藤さんの文章を読むまで知らなかった。
独特なアプローチ、明晰な分析、それらを明快に表してみせる文章…いまさらここで斎藤さんの魅力を並べ立てる必要もないくらいだが、どんなに痛烈な批評をしても嫌みにならないところ、お見事としか言いようがない(言われたご本人はさすがにへこむだろうが)。天性の才能はもちろんのこと、対象への愛情(というのが言い過ぎなら強い関心?)があってこその美奈子節と思われる。
それにしても、男性誌ワールドがこんなにディープだとは。女性誌すらめったに読まない私も、大いに笑わせていただきました。
松田 美樹
評価:B
私が「賢い女性だ!」と思っている中の1人である、斉藤美奈子(ちなみに中野翠もそう)。彼女のユーモアを交えながらの分析には、いつもふむふむ、にやにやしてしまします。今回は、男性が主な読者である雑誌がテーマで、またしてもにやにやさせられました。
ところで、話は変わりますが、以前、菓子店で商品企画をしていました。そこで、新商品を作ろうっていう時にまず何をするかというと、例えばシュークリームを新たに出そうという場合、他社商品の研究から始まります。いくつものシュークリームを買ってきて、これは甘いだの、シュー皮が厚すぎるなど品評して、じゃあうちはこんな感じにしようかと参考にします。同じタイプをいくつも試食することって、ただそれだけを食べる時と違って、その特性がことさら引き立つもの。この本にもそれは言えて、いろんな雑誌を同じ土俵に乗せることで、その違いが浮き彫りになっているように感じました。うーん、結構辛口にぶったぎっているので、取り上げられた雑誌の愛読者は複雑な気持ちになるのかも。知り合いの男性に「雑誌は何を読むの?」と聞く楽しみが増えました。
三浦 英崇
評価:B
私は雑誌読むのが大好きで、一時期は割と洒落にならないような額を雑誌代につぎ込んでいました。家の壁にひびが入って親にこっぴどく叱られて以降は、さすがに控えめになりましたが。そんな雑誌中毒患者の過去を持つ私から見たこの作品は……見事な仕事っぷりだなあ、と素直に感嘆しきりです。
「男性誌」とタイトルに入っているけれども、「週刊ポスト」や「文藝春秋」といった、いわゆるメジャーな総合誌から「月刊へら」「丸」「鉄道ジャーナル」といった趣味専門誌まで、めまいがしそうなくらい広範多岐なジャンルをフォロー。しかも、どの雑誌についても、きちんと読み込んだ上で容赦なく叩き斬っています。生半可な愛読者より、はるかに熱心に精読した上での踏み込んだ批評なので、読んでいて小気味いいです。
私も、こういう場を与えられて書評を読んで頂いている立場ですし、著者の姿勢を見習っていきたい、と痛感しました。