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ジェニファー・ガバメント
【竹書房文庫】
マックス・バリー
定価 670円(税込)
2003/12
ISBN-4812414512
>> Amazon.co.jp
>> 本やタウン
岩井 麻衣子
評価:C
ナイキの新製品の評判をあげるため、それを買った人間を殺すという戦略を計画したナイキ勤務のジョン・ナイキ。世界を握ろうとするジョンを政府の捜査官ジェニファー・ガバメントが追う。ものすごく不愉快な世界が描かれる風刺小説である。実際の社会を誇張するとこんな嫌な世界になるのかと、笑って楽しむより先に落ち込んでしまった。救急車は顧客のところしかきてくれないなど、全てが市場=金を中心に動いている。ありえない話しではないと思ってしまうのがツライ。世界に山のように企業があるのと同じく、本書でもいろいろな人々の視線で話しは進んでいく。広がりすぎて収集がつかなくなる一歩手前ですっと話しがまとまるという印象が強かった。物語が破綻するかしないかというどきどき感がある。不愉快だがスピード感があり一気に読めてしまう作品。実社会とほんの少しだけ違う危ない世界が体験できる。
斉藤 明暢
評価:C
近頃のマッドな役は科学者よりもビジネスマンが担当する、という説を個人的に唱えているのだが、まんざら的外れではないのかもしれない。
この作品を読んでちょっと気持ち悪いのは、普段からリアルに感じている類の狂気が描かれているからだろう。金を持ってる奴が勝ち組という考え方には嫌悪と同調の両方を感じるが、「自分がもらえたはずの利益を得られないのは誰かのせいだから、そいつは私に金を払え。そのためには何でもする権利が私にはある」といった主張には、かなり激しく脱力する。作者はオーストラリアの人らしいから、近頃のアメリカ人気質について、似たような感覚を持っているのかもしれない。
そうは言っても、登場する人々の感情や勘違いや逡巡や焦りなんかは、まだ理解の範囲内だ。そして、無茶苦茶な状況下でのちょっとした意地とか勇気とか決断なんかを見ると、「そうだそれでいいのだ!」と思ってしまうのだ。冷静に損得を考えて動いている時ではなく、「では自分はどうしたいのだ」という直感で判断して動く時、その人の本質が行動に表れるからだろう。
デフォルメとかエキセントリックな設定が行き着くところまでいったら、最後は結局、人間の感情だけが読み手の気持ちを引っかけるポイントになるんだろうなと思う。
竹本 紗梨
評価:C
企業が政府を凌ぐ力を持つ世界が舞台。どうして近未来ものって、希望がなくて、偏っていて、極端な話ばっかり?でもデティールのひとつひとつは、リアルな話なのかも。殺人をする新製品キャンペーン、スニーカーのために殺された女の子、ノルマで追い詰められるセールスマン…。苗字の代わりに会社名を名乗るなんて嫌だけど、そんなことをしている人って多いもんね。
藤本 有紀
評価:B
高度に自由競争化し、税金を納める必要もないが支払い能力がなければ警察・救急のサービスも受けられないという社会。ジェニファーは、公安の一部を担うだけとなり果てた政府の捜査官。個人の身分は名前が示す。ファーストネームに、所属する企業名が続くのだ。
状況が理解できたころ(3章の終わりぐらいだった)から面白くなってくる。エアライン・マイレージ制度に発端する二大企業グループの争いに全員が絡む運命だったり……。こういった小説は、設定のほころびが命取りだと思うが、リ・NRAとカトウ・ミツイの名前がちょっと不自然というぐらい。これはおそらく英語スピーカーにはなじみのない日本人や中国人のファーストネームを使うことで混乱するのを嫌ったのだろうし。整合性はばっちり。
この小説みたいに道路経営が自由になれば、時間と懐具合で道路を選んだりもできるのか……。我が日本では道路族といわれる代議士が生きてる限りリアリティは0。