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ブルー・アワー
(上・下)
【講談社文庫】
T.ジェファソン・パーカー
定価 (各)600円(税込)
2004/2
ISBN-4062739569
ISBN-4062739577
(上)
(下)
岩井 麻衣子
評価:B
ガンを患い、引退した67歳の老刑事へス。彼は難事件のために現場復帰を要請される。相棒は男社会のなかで成功しようと野心でいっぱいのパワフルなマーシ。同僚の娘である彼女は、ヘスにとって生まれたときから知っている子供のようなものである。マーシとヘスは、血だまりと内臓を残し行方不明になった女性たちが巻き込まれた猟奇事件に挑む。事件を通しマーシとヘスに芽生える信頼とも愛ともいえる絆が成長していく。いくらなんでも67歳相手にと思うのだが、モーガン・フリーマンやジャック・ニコルソン、緒方拳が現在67歳であることを考えると微妙な感じだ。ヘスは経験豊かな言動で、安心を誘う雰囲気がある。マーシの同年代の男は経験不足で、幼稚な輩だらけである。信頼できる落ち着いた大人のオトコに眼がいくのも当然かもしれない。猟奇事件の犯人探しの緊張感に加え、オジジに惹かれるマーシの普段は味わえないような恋心も経験できるおいしい一冊である。
斉藤 明暢
評価:B
若く気合いと野心に満ちた女性の相手をする男は、ショーン・コネリーみたいな経験と自信と風格に裏打ちされた人生のベテランでないと釣り合わないのだろうか? まあ、そうなのかもしれない。
女刑事マーシーシリーズの第1作らしいのだが、それなりにキャラの立ってる彼女の存在感が今イチ薄いと感じるのは、老刑事ヘスが全面に出てるからだろうか。どっちも割と好きなタイプなんだけど。そしてこれほど差がある二人が仲良くなってしまうのは、やっぱりアメリカの話だからなんだろうか?ヘスはいい歳してしっかり「男」であり、もちろんマーシーは「女」なのだ。
ストーリーは「レッド・ドラゴン」を意識した部分があるようだが、犯人の邪悪さの由来は説得力があるような無いような……ちなみに獄中の天才凶悪犯は出てこない。
ところで、恥ずかしい話だが、アメリカでの警官と保安官と保安官助手というものの関係が、今イチよくわからない。保安官ってのはそんなに偉いのか?警察署長とどっちが偉いの?
平野 敬三
評価:D
ショッキングな事件を扱っている割に、ひどくぼんやりした輪郭の物語である。ぼんやりしていても雰囲気や流れる空気で楽しめる小説もあるが、これはそういうものとも違う。自分の死が限りなく身近な老刑事ヘスと、男社会でかたくなに出世にこだわるマーシのラブストーリーは設定としては好みなのだが、硬質な文体が肌に合わずにじっくりと堪能できないままに読み終えてしまった。「ここ、本当は泣けるところなんだろうなあ」と考えながらどうにもこうにも文章がぽろぽろと零れ落ちてしまう。これは本読みとして実に哀しい体験だった。相性が悪いとしかいいようがないのだろうか…。うーん。
藤本 有紀
評価:A
出世欲の強い女性の中には主人公マーシのように、口の両側にきつい縦じわを刻んでいたり、眉間のしわが深かったりする人がいる。男たちの無邪気だが思慮を欠いた態度にいつも身構た表情が消えないのか、競争意識が顔の表層に出ているのか。
しわはどうにもし難いが、上昇志向の女性はよくよく自分をコントロールできなければならない。マーシも常に怒りを抱えている。冒頭で「捜査の指揮は私がとる。勝手な行動は困ります」とヘスにいい渡したマーシはいやな女だった。が、「意思の力で何事も成就できるのよ」という信念、そしてヘスの存在が彼女を成長させる。
被害者は魅力的な女ばかりで、大量の血痕と内蔵の一部が遺留されていたという猟奇的な犯行。捜査線上に浮かぶ性犯罪者。若く美しいマーシには不利な事件だ。犯行現場で「半殺しにしてやりたい」と低くつぶやいたマーシの犯人への憎しみがどれほどのものであったか! ヘスと共に許し難い犯罪者を追って奮い立つ。その姿は、恐くて眠れなくなるほどのサスペンスを超え感動を呼ぶこと必至。ヒロインとはこうでなくてはならない。