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フェッセンデンの宇宙
【河出書房新社】
エドモンド・ハミルトン
定価 1,995円(税込)
2004/4
ISBN-4309621848
>> Amazon.co.jp
>> 本やタウン
古幡 瑞穂
評価:A
こういった短編にしては珍しく、表題作が冒頭に来ています。開いてみれば聞いたことのある話。「なーんだそこらじゅうに転がってそうな話じゃん」と失礼なことを一瞬でも思ってしまったことを恥じます。これがオリジナルなんですね。
いやぁ名作は時が経っても不変の価値を保ち続けるものなんですね。と一種の戦慄にとらわれて以降、ページをめくる手は加速傾向。SFならではのスケールの大きな背景をもちながら、そこに生きる人の内面を書いているので絵空事に終わっていないところに好感が持てます。だからなのか切なく哀愁の漂う作品が多くて、余韻ごと楽しめるいい作品ばかり。もしかして…の視点から今の自分たちを見つめ直すような作品が多いのですが、読み進めるうちに「人生は一度しかないから、人は物語を読むのだ」なんていう誰かのセリフを思い出し、あらためて噛みしめました。
松井 ゆかり
評価:C
「フェッセンデンの宇宙」という小説(あるいは概念といってもいいのだろうか)は、1月の課題図書「神は沈黙せず」を読んだとき初めて知った。そのときも「ほう!」と衝撃を受けたし、今回実際に小説を読んでやはり同じく衝撃的な内容だと思った。SF小説としては金字塔的な意味を持つ作品であることに意義を唱えるつもりもないし、70年近く前に発表されたものであるにもかかわらず古さを感じさせないのはほんとうにすごいことだと思う。
しかし、この作品を好きか嫌いかで判断するとしたら、決して好きとは言えない。新刊採点の仕事をさせていただいてきた中でひとつ自分の好みについてはっきりしたことがある。それは、“基本的に(SFについてはほぼ全面的に)、ユーモアにあふれたハッピーな本が好き”ということだ。暗く悲しみに満ちた未来の話など誰が読みたいだろうか。いや、もちろんそういう方もいらっしゃると思う。他の方の好みをとやかく言う権利などありませんでした。失言。そういう方に特にこの本はおすすめです。先駆者の偉大さを思い知らされる一冊。
三浦 英崇
評価:A
懐かしいなあ。表題作は、中学生の頃、早川の世界SF全集で読みました。「入れ子細工構造の宇宙」というテーマは、手塚治虫の「火の鳥」や、藤子不二雄の「ドラえもん」をはじめ、しばしば見かけますが、やっぱり元祖は彼のこの作品なのではないかと思います。
SFは、常に発展し続ける科学を下敷きにしている以上、現代の目から見ると、古びてしまった描写が出てくるのは致し方ないことだと思うのですが、この作品集では、いささかもそういうことが気になりません。70年近く前に書かれた作品だと言うのに、これは驚くべきことです。
核になっているアイデアの卓抜さと、ストーリーテリングの巧妙さ、そして勢いがありながら端正な文章。時の流れを超越して生き残る古典というのは、まさにこういう作品なのでしょう。
今まで、SFの古典的名作を発掘することに、いささか疑問を感じていたのですが、今回、自分の不明をつくづく恥じました。文句なしに面白かったです。