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ノリーのおわらない物語
【白水社】
ニコルソン・ベイカー
定価 2,100円(税込)
2004/6
ISBN-4560047839
>> Amazon.co.jp
>> 本やタウン
桑島 まさき
評価:C
かわいらしいキャラだ。お茶目で元気溌剌としたノリーは正義感が強くイジメられてもシュンとなったりはせずしっかり反撃にでる。イジメられている友達をみると助けてあげる勇敢な女の子だ。利発な子だ。子供ながらもしっかりと日々の出来事を頭に収め、自分なりに学習していく。本書はそんなノリーの日々雑感を日記を書くように綴った物語だ。その世界は子供ならではのイマジネーション溢れる世界だ。
〈語り手〉=〈子供〉(著者は大人だが)だから子供らしい文章で、文法的には間違いだらけ誤字も沢山。でも楽しい! なによりその瑞々しい感性にハッとさせられる。
〈児童文学〉が子供たちに生きる指針や教訓を与える文学なら、本書は大人向けに書かれた大人のための〈子供文学〉だ。とめどもなく展開する空想の世界、ノリーの物語は終わらない。かつて〈子供〉だった私も昔はこんなに想像力豊かな子供だったはずなのにな〜。なぜ枯れてしまったのだろうか? 本書を読んだ大人たちはきっとそう思うに違いない。
古幡 瑞穂
評価:B+
私自身も空想癖のある子どもだったし、転校して環境が変わっていじめっ子に直面したことがあったので、ノリーのことは人ごととは思えません。冒頭からいきなり没頭してしまったので、この本を書いている大人がいるってことをすっかり忘れていました。
とにかくノリーがキュート。ちょっとおませで大人の世界で一人前に扱われようとするような一面もあるんだけど、そのくせ言葉を間違ってみたり勘違いしてみたりと背伸びっぷりが可愛いです。学校、大聖堂、友だち、先生…9歳の子どもの世界はそれですべてというくらい限られたものなのだけれど、子ども心にとってはその世界がどれだけ大きく驚きや発見に満ちていたことか!国が変わってもそういうところは変わりません。
最近すさんでいた心をなんとなく癒されました(単なる現実逃避?)。心の夏休みをとった気分になってます。
松井 ゆかり
評価:B
私の長男は現在、この本の主人公ノリーと同じ9歳である。ノリーほどではないが自分で話を考えたりするのも好きだし、友だちとちょっとした諍いをしたり仲直りしたりして、小学生的波瀾に満ちた毎日を送っている。
“小学生的波瀾”は言い換えれば、大人にとっては大したことではないという意味である。でも本人たちにとっては、家庭や学校といった小さいかたまりが世界のすべてだ。すべての小学生に幸あれ。
この物語で私が好感を持ったのは、何かが劇的に変わるというような嘘っぽい展開がなかったことだ。そう、だいたいにおいて、ほんの少しの変化や小さい事件を繰り返しながら、日々は続いていく。ほんとうの終わりがくるまでは、人生は“おわらない物語”なのだ。
それにしても、ノリーとうちの息子とでは文章力にずいぶん差があるような…。「フィクションだから」とか「翻訳にもよるから」とかですませてよい問題だろうか?
三浦 英崇
評価:B
学習図鑑に記載された機械や科学技術と、ファンタジー世界の魔法や怪物が、何の違和感も矛盾も無く同居する、子供の世界。あの混沌を、混沌のままに作品へと昇華するには、並大抵ではない努力や才能が必要なんじゃないか、と思います。それを、この作品では軽々とやってのけています。
数々の言い間違いや綴り間違い(和訳での表現が絶妙です)、一貫しない奇妙な論理。表現するための言葉に迷いながらも、確実に抱えてはいる複雑な心象。まるで、本当に9歳の少女が書いたかのようなリアリティに満ち溢れる日々の描写に、自分が同じ年齢の頃に書いていた日記を読み返しているかのような錯覚を覚えました。
作者が、9歳の娘との毎日の会話を通じて生み出した、もう一人の「娘」。彼女は、架空の世界の中、「おわらない物語」の中で、こんなにもリアルに生きています。ノリーに逢って、つかの間、子供の時分の混沌を思い出してみるのも一興かと思います。