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スペース
【東京創元社】
加納朋子
定価 1,785円(税込)
2004/5
ISBN-4488012981
>> Amazon.co.jp
>> 本やタウン
川合 泉
評価:
私は、駒子シリーズをこの作品で初めて読んだのですが、この作品はシリーズ三作目ということで、前の二作品を読んでいた方がさらに入り込めると思います。物語自体はしっかり独立したお話になっているので、この作品から読んでも充分楽しめますが、キャラの特徴や役割付けが既に確立されているので、その部分を把握するのに少し手間取りました。 この本には二作品が収録されており、二作目は「バック・スペース」という、文字通り一作目の「スペース」の裏の物語になっています。「スペース」は手紙形式で物語が進み、最後のどんでん返しまでなかなか物語の全容が掴めませんでしたが、「バック・スペース」は、「スペース」で得た予備知識のおかげでテンポよく読むことができました。「バック・スペース」だけでも一つの作品になっていますが、「スペース」の種明かしでもあるので、くれぐれも「バック・スペース」から読まないようにお気を付け下さい!
桑島 まさき
評価:B
「ななつのこ」でデビューした著者のシリーズ3作目。〈スペース〉とは、場所、空間といった意味だが本作は、自分の居場所を探し続ける19歳の短大生の自分探しの物語りである。〈居場所〉とはすなわち、自分が“本来在るべき正しい場所”だ。
「スペース」は〈駒子〉の視点で描かれ、2章はすべて書簡体。〈はるか〉という女にあてた手紙の差出人は誰なのか? この謎ときは「バック・スペース」で一挙に明かされる。
特異な出自ゆえ常に周囲の視線に晒され、アイデンティティーに違和感をもち続けたために、妹や親との距離の取り方がヘタで生き難さを覚えていたまどか。短大では、女友達との関係性の中でいつも孤立し俯瞰するスタンスをとっていた。自分が傷つかないように、人を傷つけないために。そんな彼女が、〈近くにいながら気づかなかった〉男と運命的に再会(?)し距離(スペース)を縮めていき、やっと〈正しい場所〉に辿りつく。うーん、心憎い設定だ。
随所に仕掛けが一杯で、謎解きが楽しくなる作品だ
古幡 瑞穂
評価:B
『魔法飛行』が出たのがなんと11年前!主人公二人を繋ぐキーワードである“手紙”はどう変貌しているのかと興味を持っていたのですが相変わらずでした(そりゃそうだ)。そのおかげかちょっと古めかしくて懐かしい匂いのする本に仕上がっています。ケータイやメールのない世界の奥ゆかしさというか、行間の作り出す繊細さというか…そういうものがとてもいいです。
掲載されている『スペース』と『バック・スペース』が対になって一つの世界を作っています。この絡まり合い方はまるで二重螺旋のよう。上手いなぁ…最後まで読んでその世界構造がわかったときはちょっとした感動。ミステリ色はそれほど強くなくて、私はどちらかというと青春&恋愛小説として読みました。で、思ったんですが、加納さんの学園ものとか児童小説をぜひ一度読んでみたいなぁ。
松井 ゆかり
評価:A
加納さんという人はきっととても真面目な人なのだろうなあと思われる。冒頭の文章も律儀なおわび文であると同時に、「この本はこの注意書きにしたがって読むとよい」という学級委員長による提案のような内容にもなっている。主人公の同級生が痴漢にあったというエピソードまでが、どこがどうと明確に指摘できないがやはり生真面目さが行間から読みとれるようだった。この真面目さががちがちの嫌みな感じにならず、他者への温かさやふっと肩の力が抜けるような軽快さにつながるところが加納作品の魅力であると思う。
この本は「駒子シリーズ」の3作め。シリーズを通して、手紙が重要なアイテムとなっているようだ。他にいくらでも通信手段の発達した現代であるが、加納さんは手紙の力を信じておられるのだろう。そして、その姿勢に私も深く共感するものである。
三浦 英崇
評価:B
私はこの作品と、非常に不幸な出会い方をしてしまいました。一つの出来事を二つの視点から見た「スペース」と「バックスペース」から、この作品は成り立っているのですが、「バックスペース」の方だけ雑誌掲載時点で読んでしまったのです。要するに、「スペース」で何が起きていたのかを、あらかじめ知った状態で、改めて最初から読む破目に陥ったのです。
こんな運の無い出会いにもかかわらず、非常に楽しく読めました。そう、謎の正体が最初から分かっていてさえ、加納朋子作品は面白い。
作者の人気シリーズ「駒子」ストーリー第三弾、ということで、前作までを読んでいないと、細かな(そして重要な)部分がいまいち分かりづらく、単体でのおすすめ度はいささか下げざるを得ないのですが、作者も「はじめに」で断っておりますし、是非「ななつのこ」「魔法飛行」から順に読み進めて下さい。くれぐれも「バックスペース」だけ先に読んだりしないように。