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悪魔はあくまで悪魔である
【ちくま文庫】
都筑道夫
定価
1,365円(税込)
2004/5
ISBN-448003966X
>> Amazon.co.jp
>> 本やタウン
岩井 麻衣子
評価:A
都筑道夫の41もの短編が収録されている一冊。長いものでも20ページほど、短いものではたった3、4ページの中に、驚くようなドラマが詰まっている。表題作「悪魔はあくまで悪魔である」は、男がすごい上等の洋服を着て帰ってきたのをアパートの住人が見て声をかけるところから始まる。実は悪魔がくれたのだという男。オカルト・ブームでお得意様になった日本で悪魔はサービスを開始したらしい。悪魔にお願いをしたとたんに死においやられるぞと脅され、頭をひねって解決策を考える。オチは題名どおり「あくまで悪魔」だったというものだが、15ページほどの中にテンポ良く語られる物語にぞくぞくする。どの作品も不可思議な現象と人間のもつ暗黒の部分がからまりあってすばらしい。いつまでも読みつがれるべきショート・ショート作品集である。
竹本 紗梨
評価:A
溢れ出るアイデアと恐怖の宝庫。この本が本棚に入っていれば、怖い話には不自由しないし、さまざまな味を楽しめる。…けれど、本の中でひそやかに話が増殖していそう、挿絵が毎日動いて、変化していそうなのだ。鮮やかな結末で小気味いい、なんとも薄気味悪い。登場人物たちは突然日常の台の上からすとんとこの世ではない世界に突き落とされる。そのあと取り残された不安感、背中の薄ら寒さがなんとも言えない。今年のお盆は、このページ数で表現できる深い深い世界を堪能したい。
平野 敬三
評価:B
ミステリー作家として知られる著者が、あふれるようなインスピレーションとイマジネーションで書きまくった恐怖短編集。恐怖、とはいっても、(角川文庫に代表される)ホラー小説の類ではなく、笑ゥせぇるすまんやY氏の隣人のようなブラックな作風である。これが個人的に非常にしっくりきた。じめじめした四畳半一間的な雰囲気と、妙に礼儀正しく冷静に腹黒い登場人物達は、好きな人にはたまらない世界だろう。その分、万人にうけるような小説ではないし、「これは傑作だ!」という驚きがあるわけでもない。気に入った人がひとりほくそえむのが正しい読み方だろう。立ち読みでもすぐに読めてしまう程、ひとつひとつの話は短いので、ひとつふたつ試し読みしてみてはどうだろうか。もう一つの基準としては、山藤章二氏のおどろおどろした挿し絵にグッとくるかどうか。これほど作品の雰囲気とマッチした挿し絵も珍しい。
藤川 佳子
評価:A
「恐怖小説」という言葉のぴったりな小説です。もしかすると、怪奇現象のほとんどは、人間がこの世に残した恨みつらみが原因なのかもしれませんね……。あれこれ科学の理屈をこねるホラー小説もいいけど、人の情が怪奇現象のすべての発端というシンプルな小説もいいもんですね。夏の納涼に。
和田 啓
評価:C
一読してこれはつげ義春の活字版だと思った。戦後の日本が色濃く投影されている。暗い、悲しい、おぞましい。紛れもない日本人の原風景がある。風邪をひいた際に見る悪夢のような作品が永遠に続いていく。たまらない。が、妙なやすらぎが得られるから不思議だ。
四畳半のすすけた壁紙、捨てられた猫、魅惑的な人妻、屋台のラーメン、友情の亀裂、覗きに自殺、あげく狐の憑依や幽霊の出現……湿った題材のオンパレードだ。
プラズマテレビが鎮座する打ちっぱなしのコンクリート住宅に暮らし、欲しい情報は瞬時にネットで手に入る。外に出れば出たで高級車が街を席巻し、百貨店では世界中のものが買える現代の日本。
遠い汽笛だとか鉄橋に感じる、望郷に似た愛惜に想いを馳せるのもたまにはいいだろう。