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地図にない国
【双葉社】
川上健一
定価 1,
785円(税込)
2004/5
ISBN-4575234966
>> Amazon.co.jp
>> 本やタウン
桑島 まさき
評価:A
ピカソ、フラメンコ、闘牛、サッカー…人々を魅了してやまない太陽と情熱の国スペイン。その〈光〉の部分だけが外に向けて強調されるが、フランコ独裁政権下のスペイン人やバスク人の苦難〈影〉は、映画や文学作品で数多く描かれてきた。フランコ政権下、過剰な締め付けを受けた誇り高いバスク人はスペインからの独立をめざし、自分たちの国家を建設しようと組織で政府や軍と衝突してきた。
ケガで現実から逃げている野球選手の三本木はこの地で、ひょんなことから独立運動に関わる人々と知り合い思わぬ闘争に巻き込まれ、人生の意味を見つめ直していく。思いどおりにいかない人生であっても人はみな人生という舞台でしっかり生きている。生きるエネルギーを試すかのようにこの地で連日繰り広げられる危険な牛追い祭り。人生をリセットするために参加する者もいれば、闘牛士なのに「牛追い祭り」が怖いという日本人闘牛士もいる。三本木も参加する…。
三本木にかかわる女たちがこぞって美しく劇的に登場しては去っていくように、物語は劇的に終焉を迎える。映画の素材にピッタシの魅力的な物語だ。
古幡 瑞穂
評価:B
『翼はいつまでも』や『ららのいた夏』で泣きまくった読者なだけに期待が大きかった1冊。
「地図にない国」といわれているバスクの牛追い祭りと、それに関わり合った日本人たちを描いた作品でした。舞台になっているのがバスクということもあって、政治的な問題も持ち上がったりするんですが、祭りの喧噪にかき消されてしまった感もありそれほど心に残りません。うーん残念。この祭りの熱に浮かされたように、物語の中ではいくつかの恋が出てきます。ひと夏の恋ならば、もっと徹底的に燃え上がって欲しかったし、大切な恋ならば不器用でもいいからもうちょっと大切にして欲しい。そんな印象を受けました。
とにかく飲んでいるシーンが多い本でした。酒癖の悪い人もいっぱいいるけどでもなんだか楽しそうで美味しそうなのです。直球の青春小説では読めない貴重な場面かもしれませんね。
松井 ゆかり
評価:C
こういう物語が、男のロマンというものなのだろうか。舞台はスペイン、年に一度の牛追い祭り。大恋愛の末に結婚した相手と別れ、命を賭してエンシエロ(牛追い)に参加し、夢のように美しい女と出会い、現実の女と関係を持つ…。「男だから」とか「女だから」とかいった個人差を無視した考え方は好みではないのだが、それにしても、上の文章の「女」を「男」と置き換えてみても、それほど心が浮き立たない。
この小説について点が辛くなるのは、ヘミングウェイ「日はまた昇る」に引き比べてしまうせいか。ヘミングウェイはあまり好きなタイプの作家ではないのだが、「日はまた昇る」はよかった。ただ、ずいぶん前に一度読んだきりなので、思い出が美化されているかもしれない。「日はまた昇る」を再読したうえで、いま一度この小説について考えてみようかと思う。
三浦 英崇
評価:D
どうしてだろう? 死球の恐怖から立ち直れず、引退の危機に陥った野球選手が、スペインの牛追い祭り・エンシエロに参加することで、生きている実感を取り戻す。「挫折からの再生」という、自分好みの話が、どうしてこんなに気に食わないんだろう?
不快感の背景を自分なりに考えてみると……まず、牛追い祭りに参加しよう、という意志表示が、いかにも唐突で、そこに至るまでの心境変化についていけなかったこと。それから、ストーリー途中で提示されている謎があまりに見え見えな割に、決着の付け方が投げっぱなしな印象を受けること。そして、文章のそこかしこに垣間見える「人生って所詮、この程度のもの」という、どこかなげやりな雰囲気。
スペインで、謀略絡んで、熱気と喧騒、ってくると、どうしても逢坂剛氏の一連の名作が想起されてしまうのですが……残念ながら、この作品は、それらの足元にも及ばないレベルだと思います。