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未来のおもいで
【光文社文庫】
梶尾真治
定価 500円(税込)
2004/10
ISBN-4334737676
>> Amazon.co.jp
>> 本やタウン
岩井 麻衣子
評価:C
それぞれ一人で趣味の登山を楽しんでいた男女。突然降りだした雨を避けて避難した洞で運命的に出会う。短い時間の中でお互い惹かれあった二人だったが、それぞれ別の時代を生きていることが判明する。ある特別な状況で時空が繋がり、出会ってしまった男女のラブ・ファンタジーである。童話的な感じを狙ったのか、本を開いた瞬間にでかく丸っこい活字とやたらと広い行間が目に飛び込んでくる。登場人物の年齢が少し高めなことを除けば、月刊の少女マンガに巻頭読み切りで登場しそうなひねりの全くない素直な直球ストーリーである。私は何故か、飛行機の中で「黄泉がえり」を4、5回見てしまったのであるが、本作品も映画とかドラマとか映像化向きじゃないだろうか。「世にも奇妙な物語」に登場するのもいいかも。オチも普通なので、何のひっかかりもなくサラリと読めてしまう。病院の待ち時間用とか通勤電車本といったところだろう。
斉藤 明暢
評価:C
時空を超えて出会った男女の、切なく美しい愛の物語である。「お前らいい年してそんな簡単に恋に落ちてどうする!」などと突っ込むのは野暮というものだろう。まずは、それがなくては始まらないのだ。そして数十年の時間の壁という、いかんともし難い障害をなんとなく超えてメッセージを交わす二人は、いつしか互いを強く想うようになっていく。
「なんで?」という問いはこの作品の場合無意味だ。ただそうなってしまったのだ。細かい設定などは初めから重要ではないのだから受け入れなさい、そうすれば幸せな世界に浸ることができる…
実際、とくに目につく不備や不快な部分はないし、激しく矛盾している筋立てがあるわけではないから、「目的」がはっきりしている人なら、読んで損はないと思う。全体にちょっと薄味だけど。
竹本 紗梨
評価:C
滝水浩一の趣味は街の喧騒を離れて、山に登ること、それもマイナーな山であるほうが都合がいい。ある日そこで思いがけない花の群生に遭遇し、その後嵐を避けて雨宿りしていると謎の美女に出会うのだ。もう一度再会を願うが、彼女と簡単には会えない理由が徐々に分かってきて…。いい話だけど、読みやすいけれど、ゲームのストーリーのようで残念だけどあまり魅力には感じなかった。美女があまりにステレオタイプなのが残念。だけど美しいエピソードで、疲れ気味の人にはオススメかもしれない。
平野 敬三
評価:C
うすい小説だ。うすっぺらい、ではない。淡い小説は僕も好きで、作者はそこらへんを狙ってはいるのだろうけど、残念ながら「うすい」になってしまっている。エピソードの積み重ねが足りないというのが理由の一つだが、一番の原因は登場人物のエッセンスをうまく描けていないからだろう。エピソードをほとんど提示しなくても、たったひとことやワンシーンで、魅力的な人物を描ける作家がいる。そういうことができるのは、きっと、その人物のなかのとりわけ大事な要素、つまりエッセンスをきちんと作者がつかんでいるからだと思う。家族構成とか趣味とか過去とか思想とか、そんなものを書かなくても、その人が「どんな感じの人なのか」読者に伝えることができる作家は、短編の名手と言われる。そしてそういう作品は、一文一文がしっかりと濃い。本書は残念ながらそういう作品ではない。分量的には短編と中編の間だが、淡さともどかしさを狙ったストーリーを転がしていくことに精一杯で、登場人物の輪郭がぼんやりしてしまっている。どういうエッセンスを持った人たちなのかが分からないから、どんな恋が起ころうとも僕の心は動かない。
藤本 有紀
評価:C
時空を超えて惹かれあう、朴訥な男と真っ直ぐに生きる女の物語。2006年の滝水浩一と2033年の藤枝沙穂流の出会いは、登山の途中、急な雨の中。天然の洞穴で雨やどりをする男女。不思議なことにこの洞の中に置いておく手紙や物は時空を超えるため、互いに違う時代に生きているんだということを、時間を追って二人は理解する。クライマックスで、やはり再会を願う気持ちは高まっていたのだと納得するが、恋心の描写はかなり抑制されており、さらに滝水と沙穂流の父のちょっといい話なんか挿まれたりして、ラブストーリーオンリーという風には進まない。筋書き自体は否定はしないが、純愛に特化したほうが泣ける話になっただろうと思う。冒頭の滝水の人物描写がより年長の男性を想起させはしないかという点が気になる。私は50代男性を思い浮かべた。また、「〜だった。〜した。」で結ばれる過去形・平叙文があまりに続くのがちょっと退屈。