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遊部
(上下)
【講談社文庫】
梓沢要
定価\680
2004/12
ISBN-406274953X
ISBN-4062749548
>> Amazon.co.jp
>> 本やタウン
北嶋 美由紀
評価:B
遊部とは、古来正倉院に隷属し、警護や清掃ばかりでなく、大仏と正倉院の畏怖を民に宣伝する活動もしていた集団。持ち出された正倉院の宝を取り返すべく敵の懐に入ってゆく遊部を中心に、彼らを守ろうとする者、遊部にうらみを抱く者、正倉院を破ろうとする者たちが、織田家の台頭と滅亡の歴史の中でからみあってゆく。恋愛もありだが、歴史の変動に大きくかかわるわけでもなく、地味な集団の地味な目的のためか、いまひとつ読み手をぐいぐいひきつける盛り上がりに欠け、最初は少々読みにくかった。しかし、遊部という今まで存在すら知らなかった歴史の一部分を知ることができ、作品中で明らかになる遊部千年の謎ともいうべきものはなかなかである。古代のロマンというか、人間がこれほど素朴であったのかと、ちょっと感動。表舞台に立とうとする者と裏で人間本来のものを守ろうとする者、どちらも時の流れにつぶされてきたようだ。
久保田 泉
評価:A
”遊部”(アソベ)。この不思議な耳慣れない題名には、これから始まる物語の期待感を膨らませる響きがある。遊部の正体は、いにしえより正倉院の警護を司る呪術集団だ。時代は戦国の世、時の天下人織田信長は、権力を誇示するがため正倉院の秘宝を奪う。東大寺の薬師院院主実祐は、”遊部”に秘宝奪還を命じる。遊部は血縁ではない。秘宝奪還のため、人である事を捨ててまで、闇の遊部としての運命を絆に生きる7人の男たち。彼らがその決意とともに、人外のものとして生きていく名前を、実祐から授かる場面は胸を打つ。信長、秀吉、光秀などおなじみのドラマチックな時代を背景にこのミステリアスな集団を主人公にし、想像を越えた壮大な人間ドラマにした設定が素晴らしい。歴史小説としての面白さは文句なし。同時に遊部を通して、悠久の昔から、人間は自分の生きる意味を探し、信じるものを守ってきたのだという、著者の人間賛歌が感じられて感動した。
林 あゆ美
評価:A+
「遊部」(あそべ)は、古代に存在した「職能集団」。古代独特の葬送儀式にかかわる一種の呪術集団だったのが、葬儀が仏式におこなわれるようになり、廃れてしまう。ところが、その集団は生き残り、奈良の東大寺、正倉院の警護する任を担う一族となり……。
混乱の世、東大寺の薬師院院主が、信長に奪われた秘宝を取り返すべく、古の遊部にそれを命じる。
戦乱時代、多くの人が殺し殺されているが、物語では血なまぐさいにおいよりは、心を休めるための美しき物の描写が心に残る。「茶事」にしても、茶道具の美しさ、すばらしさの描写は、何度か読み返してしまうほど魅力的だ。また、遊部たちは、それぞれ舞や歌のプロでもあり、人々を楽しませる芸能一座でもある。彼らの芸描写も読む楽しみのひとつ。遊部らは、目的を達するために、何年もの時をかけて実行に移していく。信念に基づいて粛々とそれをこなす遊部――実在した古の人々に深く感じ入った。
吉田 崇
評価:C
大体、歴史・時代物ってのは敬遠していたもので、帯に書かれた『信長』『戦国』『裏面史』なんていう文字のせいで気持ちはブルー。人名の漢字が難しいんだよなぁ、と読み始めてみると、ごめんなさい、かなり面白い。
小説内で歴史上の人物を使う事のメリットは、大多数のコンセンサスがあって、それを正逆どちらにでも利用出来るという事。例えば「鳴かぬなら・・・」という歌でイメージ付けされた織田信長像なら、それっぽいエピソードを一つあげるだけでかなりリアルっぽくなる。逆に意外な一面をのぞかせるエピソードを書いても、人物造形により深みが出るだろう。正確な時代考証とかには興味も知識もないので云々しないが、聞いた事のある人物が登場する限り、取っつき易いジャンルだったのですね。あっという間に完読、楽しめました。
強いて言えば、遊部のスガルとオトの活躍が少ないのと、妖女っぽいおあむの最期が何だかフツーでつまらない所。色の濃い登場人物が多いせいかとも思うが、ちょっと残念。
もし、続編出るなら、迷わず読みます。