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悪徳警官はくたばらない
【文春文庫】
デイヴィッド・ロ−ゼンフェルト
定価 810円(税込)
2005/2
ISBN-416766190X
>> Amazon.co.jp
>> 本やタウン
北嶋 美由紀
評価:B
郡の検事の半分を採用した、検事局トップにいた父を持ち、その父から莫大な財産を受け継いだ弁護士アンディ。地位も金も動物愛護の精神もある、しかしイヤミはない申し分のない男性だ。そのアンディと行動を共にしているかのような臨場感で読めるのは、一人称・現在形で書かれているせいだろうか。二転三転する事態、どんどん「負け戦さ」の様相が濃くなる状況でも明るさを失わない文面は、きっと彼の育ちのよさとおおらかさによるものだろう。悲観せず、思考回路にユーモアをあふれさせる彼は、きちんと現状把握し、恋人のためにベストを尽くし、仲間を愛し、弁護士の職務にも忠実である。この彼の好感度が、死者からの電話、最後までみえない真犯人とともにこの作品にひきこまれる大きな要素となる。それにしても容疑者の足首につける電子監視装置だとか、携帯の持ち込める刑務所とか、アメリカはスゴイ! 弁護士に必要なのは頭の回転の速さと雄弁のみならず、図々しいばかりの押しの強さだと納得させられる。犬と恋人を愛する彼の前途を祝福したい。
久保田 泉
評価:C
個人で開業する弁護士、アンディ・カーペンター35歳。恋人は、アンディの法律事務所で唯一の調査員ローリー・コリンズ。事の発端は、汚職警官という悪い噂の耐えないアレックス・ドーシーが首を切り落とされ、胴体が焼かれるという凄惨な事件だった。警察に在職時、ローリーはアレックスの汚職を告発し、それで警察にいられなくなったという因縁がある。事件の翌日、突然事務所を訪れた男が、自分がアレックスを殺したと言いアンディに弁護を依頼した。それが深い悪意を込めた最初の罠で、なんと恋人のローリーがアレックス殺しで捕まってしまうのだ。ローリーを救う為、アンディが奮闘する法廷場面が多いが、圧巻はもちろんラストだ。全体を通して、事件や裁判シーンがあってつまらない訳ではないのだが、ハラハラもしない。よく言えば、どこでページを止めても大丈夫な小説。ちょこちょこしか読書出来ない人向けの本なのでしょうか。
林 あゆ美
評価:C
弁護士アンディ・カーペンターは、作家のスランプ"ライターズ・ブロック"ならぬ、"ロイヤーズ(弁護士)・ブロック"にかかっていた。しかしながら、アンディは腕利きの弁護士、なので当然、世間様は放っておかない。案の定、大きな事件がアンディを待ち受けていた……。
アンディの事務所における調査員にして愛する恋人、ローリー・コリンズの窮地を弁護士として救う様はまさに騎士のよう。首を切られた汚職警官殺人事件を扱いながらも、アンディとローリーの熱々ぶりが、物語をアットホームにさせている。ぎすぎすした気持ちにならないで、先のストーリーを楽しみながらページを繰る余裕をもてるのは、なんとなくうれしい。勧善懲悪な人物の描き方も、物語になじんでいて、善の側に立つ人々を応援したくなる。そう、まるでご近所さんの問題を駐在所の人が片づけてくれる、親しみやすさというか気安さがこのミステリーにはあるのだ。解説は、アンディの愛犬タラがしたためている。
手島 洋
評価:B
「弁護士は奇策で勝負する」に続くシリーズ第二作。主人公アンディは莫大な遺産を相続し、弁護士として注目される裁判で依頼人の無罪を勝ち取った(それが第一作らしい)ことで富と名声を手に入れる。その後、あまりにも満ち足りた生活過ぎてスランプに陥ったまま休業状態のところ、悪徳警官として知られる男の死体が発見され、恋人のローリーが殺人事件の容疑者にされてしまう。
謎に満ちた事件、ウイットのあるユーモアなど、よくできたミステリーなのは確かだし、死体が本当は誰のものか分からなかったり、突然、変なところから証拠が見つかったりするのはヒチコックの「ハリーの災難」のようで面白かったが、どうも今ひとつ話に入り込めなかった。割と似たパターンのジョークがしつこすぎるし、事件が二転、三転するうちについていけなくなり、最後の裁判の場面では何がすごいのかよく分からなかった。まあ、それは私の頭の問題かもしれませんけど。お金のことばかり話にでてくるのにも途中でうんざりで、金持ちだったら金額をいちいち言わんでくれ、成金坊や!と貧乏人のひがみで毒づいてしまった。
山田 絵理
評価:A
正直告白すると、今までほとんどミステリを読んだことがありませんでした。しかも海外モノとなると、聞きなれない登場人物の名前を覚えるのが大変で、扉ページの裏あたりを何度もめくりつつ、必死にストーリーに食いついていかなきゃならない、そう思って敬遠していたのです。でも本書はそんな苦労はどうでもよくなるほど、「ああ、面白かった!!」でした。
アンディは明るくおちゃめな(?)弁護士。彼の恋人が悪徳警官を殺害したとして逮捕され、その無実を晴らすために、幾重にも仕掛けられた敵の罠を見破っていきます。特に見逃せないのは、法廷でアンディら弁護側と検察側が繰り広げる、手に汗にぎる論争の場面。公判審理とか反対尋問とか、法律用語に詳しくない私でさえ、だんだんそれらが小気味よく耳に響いてくるほど。本書の帯に「誰にでも安心しおすすめできるミステリ」と書いてありますが、その通りだと思います。
吉田 崇
評価:C
この作品、シリーズ第二作らしく、毎度の不勉強で第一作を読んでいない僕としては評価する事に腰が引けるのだけれども、勇気を持って言うならば、つまらなくはないけれどもどっちかというとつまらない。幅のあるCの中の下の方の評価です。あ、本の代金分は楽しめますので、その辺はご心配なく。
この作品、どうにも悪い意味でTVドラマな感じがするのである。「ふっ」と鼻先で笑える程度のユーモア、なんだか事件が関係者の間だけで完結してしまう理不尽さ、プロットが緻密に考えられているだけにそういう部分が鼻につく。お話の中を転がされている事に気付く、その苛立ちとでも言えばいいか。出来ればそんな事に気付くことなく、ページを閉じて、ああ、面白かったと、つぶやいてみたいのだ。
多分、第一作の方は面白いのだと思う。内輪の事件という設定もキャラクターの定着と兼ねてやれば効果的だと思うのだ。そういう訳で読みたい本リストに書き込む。