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【文春文庫】
アン・タイラー
定価 900円(税込)
2005/5
ISBN-4167661985
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浅井 博美
評価:A
久々に読んだけれど、あいかわらず憎い仕事をなさるものだ。初めて彼女と出会ってからそろそろ10年だが、一度も期待を裏切られていない。彼女の作品を通して言えることだが、舞台も登場人物も本当に地味なのだ。しみったれていると言っていいほどに。でも、よく考えてみたら私たち人間の大部分がしみったれているわけで、それでもしみったれた生活をしたくないともがくわけで、でもやっぱりしみったれでしかなく、その上でどうにかこうにか生きていかなければならない。そんなことを描かせたら、この人は人間国宝並の職人なのだ。本書のカップルにしても、出会って結婚するまではきらきらだった。しかし、5年、10年と経っていくと相手のほころびやら色あせやら色々なことが原因で、きらきらして見えなくなってしまう。通常の熟年カップルものの小説だとここで何か一波乱起きて、お互いの良さをもう一度見つめ直すきっかけになり、夫婦間の関係が持ち直したり、次のステップに進んだりする。しかし、アン・タイラー先生はそんな生ぬるいことはなさらない。悲惨とも言える現実を突きつけられるのだが、なぜかほんわりした気持ちで読み終わってしまうのだ。毎回毎回不思議でならない。
北嶋 美由紀
評価:D
性格も人生観も価値観も全く違う夫と妻の長い人生のおなはしである。真珠湾攻撃直後という時代背景が二人を引きあわせ、戦時下ロマンスよろしく劇的な出会いと錯覚してしまったのが始まりだ。一目惚れの情熱は当然長くは続かず、二人はケンカばかりの生活を送るのだが、どちらの気持ちも理解できてしまう。つまり平凡なのだ。思い出話を延々と聞かされているようで退屈だった。娘の失踪など“一家の一大事”はあるのだが、それすらも絆にも破綻にもならず、小さな不満は鬱積し続ける。シャレたタイトルだが、どこにでもあるような内容で、嫌悪感もわかないが、感激もなし。アメリカ版「渡る世間─」のようだ。1941年から60年といえば世の中が激変する期間だが、そういった時代の持つ影響力も及んでいない。
そもそもずっとラブラブでいられる夫婦なんて存在するのだろうか。何度結婚してもプロにはなれないと思う私はひねくれているのだろうか。個人的には家計簿を細かくチェックする夫には耐えられないのですが。
久保田 泉
評価:C
ストレートなようで、皮肉を込めたタイトルにドキっとする人は多いのでは。平 安寿子がこの作家に影響を受けて、小説を書き始めたと聞いた。さて、そのストーリーとは?壮絶でしたが今や普通ですか? 主人公の一組の夫婦、マイケルとポーリーンは、マイケルの一目惚れで結婚する。出会ったのは、日本軍が真珠湾攻撃をした頃にさかのぼる。そこからこの小説が追う時間は、60年に及ぶ!アツアツも最初だけ。すぐ二人は互いのアラを探し、喧嘩。ポーリーンの側から見れば、姑との同居から始まり、夫への尽きぬ不満、不倫への誘惑、三人の子育てに終われる毎日、娘は家出したまま、そして結婚30年を祝うパーティーで夫との確執がいよいよ(今更?)明らかになり、別居から熟年離婚へ。元夫はさっさと再婚してしまう。作者が徹底してこの夫婦を未熟なままにしておく所が怖い。もはや結婚しようがしまいが人間のプロをめざせ、という警告か?はたまた壮大な渡鬼のアメリカ版か?ドラマにしたら高視聴率は間違いないが。
林 あゆ美
評価:C
1941年、マイケルとポーリーンは出会い一目惚れした。戦争がはじまり、彼は出征し、彼女は奉仕活動にいそしんだ。そしてマイケルは銃弾を受け足の障害をこうむり、戦線から離脱、帰郷しポーリーンと結婚する。子どもが生まれ、成長し、30年が過ぎた。1972年結婚30周年を迎えた2人はおだやかな日々をなつかしんだ? いえいえそこからまた別のスタートがきられたのだ。
いままで別の文化で生きてきた2人が結婚し生活していく時、波風たたずに始めるのはむずかしい。少なくとも私も新婚時代はケンカばかりしていた。それはもううんざりするほどに。教科書的な言い方になるけれど、互いの違いを認めたり、やり過ごすことで生活のリズムが整い、夫婦になってきたのだと思う。恨みをつもらせないように。つもった山はなかなか崩れない。
この物語は結婚生活を60年見つめてきたもの。30周年後にまた別の月日が流れている。長き時間の結婚生活には、つれそう幸福より、ひたすらその長さが重たくのしかかってきた。
手島 洋
評価:AA
アメリカのある夫婦と家族の物語。ふたりが結婚してから、その60年後までを描いている。第二次大戦、ベトナム戦争といったアメリカが体験した出来事はいろいろ登場するが、決して特別ではないごく普通の人々ばかり。そうした普通に見える人々の心を深く掘り下げていく。それだけなのですが、人って悲しい生き物だなあ、というせつない気持ちにさせられる。
自分ではユーモアをもって人に接し、ルールをきちんと守って生きて生きたいと思っている人が、パートナーからは、ユーモアのセンスもない、いやらしい杓子定規な人物に見えてしまう。確かに人間とはそういうものだろうと思う。お互いに不満を抱えたまま、マイケルとポーリーンのふたりは長年一緒に暮らし続けるが、不意にマイケルが家を出て行き、別れてしまう。別れることを単純に肯定も否定もしきれない思いを秘めながら、それぞれに生きていく。
ふたりは結果的に離婚したわけですが、別れていなくても複雑な思いを相手に抱きながら誰にも話さず生きていくことに変わりなかったはず。人間って何て不器用な生き物なんだろう。すべての人に読んで欲しい傑作です。
山田 絵理
評価:AA
話がとてもおもしろくて、人物描写が上手で、本当に出会えてよかった!と思えた作品。
マイケルとポーリーンはある日出会って恋に落ち、結婚し、やがて3人の子を設けた。そのまま末永く幸せに暮らす予定だったのにね、と言いたくなってしまうほど、その後事件や感情の揺れに見舞われる。
ポーリーンやマイケル・彼らの子供達がそれぞれ語り手となるので、夫婦の(時には家族の)それぞれの言い分を聞くことができるのが本書の一番の面白さ。心情描写がもうあっぱれ!というほど上手くて、どの言い分にも納得できてしまう。
ポーリーンは勝気で思うことをぽんぽん言うのに対し、マイケルは寡黙でじっくり考え込むタイプ。性格の違う二人が、恋というマジックで一瞬目がくらみいざ結婚したものの、気持ちのすれ違いが発生するのは当然のこと。それを二人で、どうにかこうにか修正しつつ家庭を築いていくのが、結婚というものなのだ、きっと。
結婚って、良い意味でも悪い意味でもドラマなのですね。まわりの夫婦の見方が、変わってしまいそうだ。
吉田 崇
評価:C
こないだ読んだ平安寿子が好きな作家としてあげているので、何となく気になっていた著者の作品。若い男女の出会いから結婚、子供が出来て育って巣立って、気付いた時には孫まで出来てといった、あっという間の50余年を、出しゃばらないユーモアでさりげなくくるんで、飽きさせずに終わりまで、楽しませてくれます。
ごく普通の夫婦・親子・家族の日常なんて、喜ばしい事よりやな事・悲しい事の方が多いもんで、ま、当然、小説ですから、そうじゃないと間が持たなかったりもするのでしょうが、それに対して必要以上にシリアスになったり、逆にドタバタに陥ったりもせず、淡々とした語り口で、読後感も爽やか。たとえて言うなら、人物達がきちんと成長していく『サザエさん』、といっても、ぴんと来ませんね、すいません。
エンディング、結構ぐっと来ます。人生山あり谷あり、色々あるけど、最後の最後で自分の連れ合いにこういう感情を持っていたいものだと思います。
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