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恋するたなだ君
【小学館】
藤谷治
定価 1,470円(税込)
2005/6
ISBN-4093875774
>> Amazon.co.jp
>> 本やタウン
朝山 実
評価:B
人生最後の瞬間に、こういう夢を見たいもんだ。走っても走っても空回りするバカバカしさではあるんだけれど。帯に「不思議の国のアリスみたい」と書いてあるし、著者の映画学科卒という経歴が関係しているのか、独特のテンポと台詞回しが戯曲っぽい。一日か二日かのお話は、不条理なジェットコースターストーリーというか、スローなラブストーリーというか。愛車で出かけた「たなだ君」は、ある女性の後姿にひとめぼれし、彼女を追ううちに、ある街に迷い込んでいく。すべてが奇妙にずれまくっているヘンな街では、難題をふっかける存在や不思議な料理などアリス的な要素がいっぱい。最初はへなちょこだった主人公が、来訪者の目線で街の真実を語ってみせるシーンはちょっとした見せ場。色恋や筋で読ませる作品ではなく、ささいなシーン。街のサンダル屋さんに「いくらか」となだ君が問うと、しばらく考え「アー一万円」と店主。「一万円!」「アー、じゃあ百円です」。言いなおし、泣きそうな顔になる店主。こういうの、ワタシは好きだ。
安藤 梢
評価:B
何がいいって、まずたなだ君というキャラクターが最高である。今どきカブト虫を飼っているなんて!それだけで興味を持ってしまう。おまけに「ろんぽう君」と名付けた車(小籠包みたいだから)に乗り、とんでもなく方向音痴ときたのだから、面白くない訳がない。ある日、たなだ君は、不思議な世界に迷い込み、衝撃的な恋に落ちる。まるでメルヘンのような話なのだが、その現実離れした設定も、なぜかすんなりと受け入れてしまえるから不思議である。そして気付けば、たなだ君にエールを送っている。その肝心のたなだ君はといえば、名前も知らない、顔もよく覚えていないというような女の子に恋をしてしまい、前後不覚に陥り、大騒動を起こしているのである。途中、中弛みがあるものの、全体としてはたなだ君の不器用な必死さが、ほのぼのとしていて楽しい。
磯部 智子
評価:D
う〜ん、幼稚と純粋の境界について考えさせられた一作。幼児向けの本によくあるパターン、同じ言葉を繰り返す、その場で地団駄を踏み続けるような迷路に迷いこむ。結末は2種類、そのまま終わる、もうひとつは教訓というドツボに真っ逆さまに落ちる。この作品はどちらに近いか?何を教えられているのか分からない…もしかしてなにもされてないのかも?で私がドツボに落ちた。人が人を恋する、ただそれだけのことをこんな寓話仕立てにしないと語れないのか。恋することは痛みを感じるほどに卑近な問題ではなくなったのか。登場人物たちは変人仕様ながら、ポンと手を叩いたら魔法がとけたように平凡な(?)素顔を現した。それもあろうことか…。帯にはよしもとばなな氏の「この小説を嫌いな人と、私はきっと気が合わないと思う」…ああ、これもまたなんともお手上げ状態です。
小嶋 新一
評価:C
恋する男の冒険譚。見ず知らずの町に迷い込んだ「たなだ君」は、一目ぼれした「まばさん」を追いかけ、悪い夢の中にでも出てきそうなへんてこ世界に、果敢に真っ直ぐに飛び込んでいく。パラレルワールドものの別世界か、さもなければアタマのねじが数本抜けてる人間の妄想のような舞台設定&登場人物たちが強烈。読んでいて頭がくらくらしてきた。
僕はクルマ大好きおじさんなので、自動車に乗っていると嬉しくってくる。単に幻想に過ぎないとわかっているんだけど、何処へでも行けそうな気になってくる。だから、たなだ君が日産のパオという少し古い、でも楽しそうなクルマに乗って走って、わけの分からん世界に迷い込んで、そして決死の恋を貫いて、2日後に同じパオで元いた部屋へ帰ってくるというお話を読んだら、僕もクルマでそんな旅に出かけたくなってしまった。「お〜いパンダ号!(僕のマイカー=フィアット・パンダ)僕も不思議な冒険へ連れて行ってくれないのお〜」
三枝 貴代
評価:D
えーと、困っちゃったな。いっしゅん、これは不条理小説なのだろうか、と、思って……。そのラインで覚悟して読もうかなぁ……と思ったんですけど、帯に書かれた推薦文とか見ていますと、その……マジ、なんですね。マジ……。いえ、いいんですけど。
ここまでしないと恋しているという感じがしないのでしょうか。それとも、氾濫する恋物語の大洪水の中で、ちょっと印象に残るためには、ここまで無茶しなくちゃならないのでしょうか。そうまでして恋について書かないといけないのでしょうか。実感のない恋を書くくらいなら、いっそ恋以外のテーマを書いてみてはどうか? などと思うから、わたしは負け犬なんでしょうか。そうなんでしょうか。
しかしまあ、進化の方向というものは、それが本体を殺すところまで行かないと転換できないそうですから、ただもう黙って見守ろうと思います。そうわりきると、面白いお話かもしれませんし。3年後、どういう気分でこの本をふりかえることになるのか、自分の反応が愉しみでもあります。
寺岡 理帆
評価:B
このタイトル、この装丁でだいたいのストーリーを当てられる、という人はまずいないだろう。きっと「心温まるラブストーリー」なんだろうな…と思いながら本を開いたわたしは完璧に想像を裏切られた。これをラブストーリーとカテゴライズしていいものかすら、実は心許ないくらいだ。
たなだ君が迷い込む町はまるでアニメか何かのような現実感のない町だ。その町を支配する男もまたシュールでむちゃくちゃだ。想像するのは『不思議の国のアリス』や一連の村上春樹作品など。読み手のこちらもタイトルと装丁で油断しているから(笑)うっかりとそのワンダーランドに飲み込まれてしまった。
そしてあれよあれよと目を回しながら、たなだ君の一途さにいつか小さな光が見えてくる。突然ポン、と現実の世界が周囲を取り囲む。まるで洗濯機から取り出されたしわしわの洗濯物のように。それで初めて気がつくのだ。ああ、この本を読み終わったんだ、ということに。
福山 亜希
評価:C
冴えない男、たなだ君。186センチと身長は大きいけれど、仕事はできそうな感じはしないし、すぐに落ち込みそうだし、とにかく冴えないという言葉がぴったり当てはまる29歳の男がこの物語の主人公だ。友達は最近死んでしまったカブトムシだけ。日産パオに、ろんぽう君という名前をつけ、ドライブすることだけが趣味のようだ。ある日、愛車ろんぽう君を繰ってドライブに出掛けた彼は、見知らぬ町へと迷い込んでしまう。そこで彼はまばさんという女性に、非常に強引な一目ぼれをし、彼女を追いかけて色々な騒動を巻き起こして、その町を牛耳る男一味に捕らえられてしまう。読者としては、まばさんに一目ぼれした後の、後先考えない彼の極端な行動を理解するのは難しい。まばさんを追いかける中で、ろんぽう君は傷だらけになってしまうし、そもそも、まばさんのどこにそれだけ惹かれたのか、納得しないまま、物語はどんどん進んでしまうのだ。不思議な町での不思議な出来事。そして、たなだ君の行動力に、最後まで振り回されてしまった。
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