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バ−スト・ゾ−ン
【早川書房】
吉村萬壱
定価 1,785円(税込)
2005/5
ISBN-4152086378
>> Amazon.co.jp
>> 本やタウン
朝山 実
評価:C
大昔に見た「マタンゴ」という映画が浮かんだ。何回も。嵐で座礁したヨットの遊び人たちが、腹ペコで色鮮やかなキノコを口にし、次々と化け物キノコに姿を変えてしまう。なにが恐ろしいって、まだハンパに人間部分が残った連中が、これを食べたら楽園よと誘惑する、声。手招き。いっそ早くに食っちまってお仲間になったら、なんて臆病にかられながら見たものだ。前置きはともかく、これは正体知れずの「テロリン」に怯え、がきから大人まで国民は自分がやつらの仲間でないことを立証するため、あるいは憂さ晴らしで、怪しいのを目にするとリンチにして殺してしまう。そんなことがまかり通っている時代。国は、国民操作をはかりテロリンの拠点がある「大陸」への志願兵を送り込んでいく。つまり、彼の地ではマタンゴな事態が起っていたわけだ。人が大量に何の意味もなく死んでいく壮絶な近未来設定のB級ゲテモノ感は、読者を選り分けるだろう。短編なら快作だったと思う。しかし、延々と読んだ末に残る残像が、女の陰毛齧りが趣味の野郎や、屍累々ゲロゲロの悪臭というのはどういうものか。
安藤 梢
評価:B
壮大で果てしない(何て厚さだ……)内容に、ただただ圧倒される。この想像力はすごい。そして恐ろしい。テロリン、神充、ととにかく不気味な単語が使われる。人間の脳を吸う生き物だなんて発想は、一体どこからくるのだろう。前半は日本での破壊活動、後半は大陸での戦いが描かれている。最後に日本と大陸での活動の意味がつながった時、あまりの話の大きさに驚かされる。全ての殺人が必然だったとは。登場人物一人一人の描写が細かく、念入りで生々しい。それぞれが少しずつ接点を持ちながら、一点へと集まっていく。人間の欲望が、苛酷な状況に置かれてさえもリアルで力強いことに、ショックを受けた。どこまでも自分勝手な登場人物たちに、呆れるを通り越して気持ち悪くなる。こんなに読んでいて苦痛な文章も珍しい。作品自体は評価するが、決して好きにはなれない作品である。
磯部 智子
評価:C
妄想爆裂地区…読み応えはあるのだが、エロでグロで世界の中心に日本と日本人がいる手前味噌な和製SFなのか、それともパロディ作品とみなすべきか。近未来社会を描いてなお過去の記憶のような世紀末描写。男は肉体労働者、愛人の女は男のために売春、そんな女の客で彼女をつけまわす素人画家、やぶ医者、麻薬の密売人、主要人物はこの5人、これでいいのか?使い古されたような人物(性格)設定。テロリストは「テロリン」と呼ばれるが、このネーミングに笑ってはいけないのか?これはある種のユーモアなのか?そのテロリン撲滅の為、地上最強の武器「神充」を確保すべく大陸の「地区」へ其々の思惑で向う人々。男たちは血を流し、女たちは犯される。「神充」は巨大な牛のようで、その前には山のように死体が積み上げられていく。未来というよりも目新しさのない昭和の情景を思い出すこの作品、エロでグロなのに衝撃より既視感のほうが勝る。最後にある変身まで用意されているのだが、頭でっかちな妄想の産物の前に、私はもう既に死んでいる…。
三枝 貴代
評価:C
時代は不明。テクノロジーなどは現在とほぼかわらない、おそらくは近未来。国はたぶん日本。登場人物の名前は日本語。しかし金銭の単位等は日本と異なり、中国、韓国とも異なる。国は戦争状態にあるが、相手はテロリンと呼ばれるテロリストらしい(この辺り、ものすごく妙。戦争は国同士、あるいは団体同士が宣戦布告をして行うものである。一方、テロは犯罪であり、本来戦争の相手ではない)。食料も住居も不足気味。民心も荒廃している。
非常に具体的で、現実を見据えているようでいて、しかし今の日本からはまったく想像のつかない、おそらくありえない世界です。そのせいで、批評になっていないといいますか、過去、30年ばかり前に想像された未来の姿を読んでいるようです。なつかしいような、あの頃の未来予想ってほんと当たっていないなあと笑いつつ回顧するような気分になってしまいました。ことさらに汚れた描写も、30年前の文学によくあるパターンです。
ただ、独特の迫力、熱があり、非常に丁寧に書いている点は、尊敬に値します。
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