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輝く断片
【河出書房新社】
シオドア・スタージョン
定価 1,995円(税込)
2005/6
ISBN-4309621864
>> Amazon.co.jp
>> 本やタウン
磯部 智子
評価:AA
「SF作家」スタージョンのミステリ短編集。いくつかの作品はSF、ミステリのジャンルを自由に横断しており、何れにせよどの作品も高濃度の奇妙な味わいで強烈に脳裏に焼き付けられる。とにかく面白い『取り替え子』若い夫婦が遺産相続する条件は「赤ん坊の面倒がみられる人間」であること。そんな時ふたりが偶然水の中から拾い上げたのが、小さくてとても汚い赤ん坊なのだが…。ふたりを「阿呆のカップル」と呼び、好物はステーキで自分を「取り替え子」だという赤ん坊ブッチは何者?外見は赤ん坊なのに口が悪く乱暴者、そのくせ女性にオムツを換えられるのをプライバシーの侵害だと怒り出す…それから更に意外な展開があるのだが、たった30頁足らずの中にぎっしり「奇想」が詰め込まれている。『ミドリザルとの情事』は一匹のサルの体を緑色に塗ると、よってたかって他のサルに噛み殺されるということから「違う」ことを嫌う人間の…とまぁ順番に内容を誰かに吹聴したくなるような面白いものから異常心理まで揃えたハズレなしの傑作選。息詰まる緊張感の表題作『輝く断片』は読み終えて肩で大きく息をした。ほんとクラクラきます。
小嶋 新一
評価:B
SF作家スタージョンのミステリ作品集。表題作「輝く断片」はミステリマガジン400号記念号で、一度読んだことがある。どんなお話かすっかり忘れていたけど、16年ぶりに読み返して、あっ覚えてる!と思わせるのは、やっぱり作品が強いからにほかならない。
サイコスリラーに、純愛小説の趣を加え、最後の最後で衝撃的な結末。美味しいところをこれでもかと全部ぶち込んだストーリー展開も見事だし、おたくの一途な想いが凝縮する悲しくも鮮やかな瞬間には、心を誰かにギュッと鷲づかみにされたように感じた。
最後にどんでん返しが待っている「君微笑めば」、殺しても殺しても死なないヤツを追いかけて、どこまで行くの?と思わせる音楽ミステリ「マエストロを殺せ」など、先が読めない展開にひっぱられるのに加え、僕が気に入ったのは50年代の香りがぷんぷんしていること。昔ハヤカワ・ミステリとかで読んだ味だなあ。ああ懐かしい。
面白い作品と、そこまでいかない(と僕には思えた)作品が混在していたのが少し残念だったが、編者をされた大森望さんのベストチョイスを楽しめなかったのは、日ごろスタージョンに慣れ親しんでない僕のせいでしょう。
三枝 貴代
評価:B
着地が見事な短編集。
原文の文体が特殊なためか、訳文はかなり読みにくくなっています。時々出てくる金額も書かれた当時のものなので、その間の物価の上昇を考慮しなくてはなりません。米国的な生活環境とかも思い出す必要があるので、内容を理解するのはけっこう大変。
しかしいくつかの物語は全く古びていません。そうきたかーと、ちょっと驚くような話も。
わたしのお気に入りは『ニュースの時間です』。とりつかれたようにニュースを読み、聞き、TVで見る男の物語です。仮に提示された「ニュースを知らなくてはならない理由」がなまじ一理あるだけにそれを信じてしまうのですが、実は――という。悪意というものがこれほど見事に描かれた作品もあまりないでしょう。
寺岡 理帆
評価:A
この作品がどれも50年も前に描かれた作品だなんて。古さはまったく感じられない。前半のどちらかといえばほのぼのした作品群から後半の圧倒的な作品群まで、ぐいぐいと読まされた。斬新と言っていい。クスッと笑えるものからSF作品、ミステリ寄りの作品など揃っているけれど、特に後半の「マエストロを殺せ」、「ルウェリンの犯罪」、「輝く断片」はどれをとってもすごい作品で甲乙つけがたかった。過度なコンプレックスが主人公を追いつめ、罪を犯させる、その内面をこれでもかと言うほど深く描いているのに、その表現方法は緻密な心理描写、では全くない。これがずっと埋もれていただなんて、もったいない…。
読み進めば読み進むほどスタージョンの作品のもつ力に驚嘆。最近はいろいろ翻訳が発表されているようだけれど、ぜひ他の作品も手に取ってみたくなった。
福山 亜希
評価:B
スタージョンという作家の作品を読むのは初めてだったが、なかなか手ごたえのある作品だった。短編集だったが、中でも印象に強く残ったのが表題作の「輝く断片」。少し異様で恐ろしい雰囲気で始まる物語だったが、単なる怖い物語で終らない凄さを徐々に見せつけられた。
雨の降る日に瀕死の女をひろった男。ずっと一人ぼっちで生きてきた孤独なその男は、女を介抱してやる。徐々に回復していく女に、孤独な男は向き合っていく。彼らの心の内面が深く掘り下げて描かれており、読者はスタージョンという作家の力量と向かい合っている気迫を感じながら読み進めていけるのだ。その他の短編にも、奇妙で恐ろしいストーリーが満載だが、どんなジャンルにも分けられない奥深さが魅力の一冊だった。
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