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シリウスの道
【文藝春秋】
藤原伊織
定価 1,800円(税込)
2005/6
ISBN-4163240209
>> Amazon.co.jp
>> 本やタウン
朝山 実
評価:A
何十年ぶりかに再会した勝ちゃんは、下げたくもないヤツに頭をさげていた。大人になるというのは身のこなしを覚えることでもあるけれども、眩い少年時代の話をふんだんに聞かされたあとではめげますよ。しかし、がっかりさせたあとからがこの長編の醍醐味だと思う。出番が少ないものの、不恰好でかっこいい勝ちゃんには助演男優賞をあげたい。
土下座をするとしたら、どんなときか?
読みながら何度か、窮地の登場人物たちを自分に置き換えてみた。舞台は大手の広告代理店。「競合」で契約を争う華々しい現場を描いた、企業小説。一見そう読める。社外ばかりか、社内に足をひっぱろうとする連中がいて、それがドラマを生んでいく。物語の端っこにいる勝ちゃんにしてみたら「勝ち組」の主人公は、さぞ、まばゆかったことだろう。しかし主人公だって昔をひきずった中年男。変わるまいとしてきた、はぐれ者で、少年時代の秘めた過去が難関の仕事とリンクしていたというアクロバットなストーリー展開は、予想を外されまくって妙にきもちいい。『テロリストのパラソル』の番外編ふうの脇道もあり。藤原伊織らしい、浪花節だ。
安藤 梢
評価:A
広告業界の裏側が分かる本。広告業界に就職希望の方、是非。ミステリーとしては少し物足りないが(そもそも、謎があまりない)、広告代理店が一つの企業の広告を請け負うまでの流れはものすごくリアルによく分かる。普段何気なく見ている広告の裏側でこんなドラマチックなことが起きていたなんて。プレゼンに向けて、チーム一丸となって力を注いでいくところは読んでいてゾクゾクする。プロの仕事の気持ちよさが存分に味わえる作品である。なかでも主人公辰村の切れ者振りは、面白いほどである。仕事というものが一瞬一瞬の決断によって支えられているのだということを見せつけられた。しかし、大酒を飲んでそのまま出社したり、ひどい二日酔いで出社したり、よれよれのスーツで出社したり、と社会人として大丈夫なんだろうか、と思うこと幾度か。上司との恋愛もありの、あまり常識に捕らわれない業界のようだ。新人の戸塚の成長が頼もしく、面白かっただけに最後の気が抜けるような終わり方に納得がいかない。
磯部 智子
評価:B-
企業内男塾。もう何ヶ月も休暇をとっていないというのは、ある種の日本人にとってはグチではなく自慢なのだとよく解る話。時代設定が近年であるにもかかわらず懐かしい気分になる企業小説。過剰こそが適度といわれた時代を思い出す激しくて格好良い(かな?)企業戦士たちの姿が描かれている。舞台は広告代理店、主人公は上司の前でも「おれ」という38歳の独身男でクライアントの前では慇懃無礼なまでの丁重さを示す、女性上司は「仕事のできる総合職女性の完璧なモデル」で学生時代ミスコン優勝経験を噂される(どこまでも女は喜び組か)、超大型コネ入社のばか息子は実は必死な男、ほか社内営業男に企業内自由人を気取る男など一通りの人材を揃え、マーケティングをマーケという泥臭さも顔を覗かせる業界の雰囲気を伝える。そういう薄っぺらさだけではないとばかりに、大阪の下町育ちで『永遠の仔』を彷彿させる過去まで現在に絡みサービス満点である。働き抜きたいのに活躍の場が奪われた人々にとって夢の戦場が描かれたエンタメ作品であるが、ラストの日本的な潔さは、諦め逃げることだと考える私にとっては物足りなさが残った。
小嶋 新一
評価:A
分厚い本を、ページを繰る間さえもどかしく、ひたすら物語に引き込まれて一気に読み切った。ふ〜っと息をついて時計を見ると、もう夜半を過ぎている。明日もあるし……と思いながら、本をパタンと閉じる。全力疾走したあとの「満足感+脱力感+爽快感」がひとつに混じりあったひと時を、「シリウスの道」で味わった。
大手広告代理店の副部長・辰村のもとに、突如舞い込んできた大型競合案件。他企業との闘い。勃発する社内抗争。少年時代のたった一つの忌まわしい過去をほじくり返す影。辰村は、部下を鼓舞し、部下に支えられ、部下を率い、時に酒に酔いつぶれ、その筋と渡り合い、旧友を探し、昔とかわらず空に浮かぶシリウスを見上げつつ、前へ進む。
キャラが立っている。一人一人の登場人物がみんな、物語の中で生きている。リアリティがある。だから、途中でやめられない。
何よりも結末がよかった。引っぱるだけ引っぱっといて、おい!このオチないやろ!と言いたくなる本もあるけど、「シリウス」は最後まで潔さを貫き通す。ため息がもれた。
三枝 貴代
評価:C
ある作家さんと親しくしていたことがあります。疎遠になったきっかけは、わたしが平気で彼の小説にダメ出しをしたことでした。作家を尊敬して、もっと1冊の本を丁寧に読みなさい、あなたは読みすぎです、と言われました。しばらくして、その作家さんが恋愛小説を出版しました。そのエンディングは、村上春樹のある作品と全く同じでした。
丁寧に本を読むのも大切かもしれませんが、ある程度冊数も読んだ方が良いのではないでしょうか。少なくとも作家ならば、話題になったベストセラーくらいは目を通した方が良いと思うのです。
この『シリウスの道』、天童荒太の傑作と、非常に重要な部分でネタがかぶっているのです。あまりに有名な作品なので、読んでいて思い当たる人は多いと思います。ちょっとまずい。
あいかわらず巧い文章、そこに所属していた人だけにわかる業界風習の面白さ、さらに『テロリストのパラソル』を読んだ人へのおまけまでありと、素敵な要素が沢山あるだけに、あまりにもったいないと思ったのでした。
寺岡 理帆
評価:B
生き馬の目を抜くような広告業界をハードボイルドに渡る主人公。このビジネスシーンがとにかく面白かった。デキる美人上司、才能ある部下、どこまでもイヤ〜な敵役、立て続けに湧き出る難題に次ぐ難題。これぞエンタメ!主人公・辰村の下で戸塚が急成長を遂げるさまは、読んでいて心から応援したくなったし。
だからこそ、過去の話は余計だった気がする。なんだか某超有名作品みたいなシチュエーションだし。そこまで引きずるほどの魅力が明子に感じられなかったのが痛い…。『テロリストのパラソル』の事件に触れているらしき箇所も、読んでいる人にはたまらないのだろうけれど読んでいないわたしには意味不明だった。もう少し説明してくれても…しくしく。
ちょっとほろ苦いラストは個人的には嫌いじゃない。白けるほど楽天的でもなく、鬱々とした気分になることもなく。愉しんで読めた一冊。
福山 亜希
評価:B
大手広告代理店に勤める辰村と、彼の幼馴染の友人を巻き込んだサスペンス劇。筆者自身がよく知る広告業界の深遠にせまりながら、物語は一通の脅迫状を境に、ゆれる人間模様と事件の謎に迫る。広告代理店という、カッコ良い職場で繰広げられる日常の方に、最初は興味があったのだが、脅迫状を境にして広告業界と、主人公の人間模様が折り重なって、急速に物語の展開がスピードアップする。お洒落な職場での個性的な人間達の仕事風景は、そういう業界に無縁の私にとても刺激的だったし、事件が起きてからの人間模様も、潔くて切れ味の良い文体が、ハードボイルド感を醸し出している。どっちつかずの展開にならずに、両方の世界に読者を巻き込む力量に、圧倒される一冊だった。
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