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東京タワー
リリー・フランキー(著)
【扶桑社】
定価1575円(税込)
2005/6
ISBN-4594049664
>> Amazon.co.jp
>> 本やタウン
朝山 実
評価:A
お土産にもらった「東京タワー」。手のひらくらい大きさの金ぴかを宝物だと思ったことや、なくしたことさえ忘れていたそれをくれたのは親子ほどトシの離れた兄貴で、もらった日の夕飯の光景が甦ってくる。家族が全員揃っていたころのことだ。小さなちいさな記憶を次々と掘り起こさせるのが、この本が泣ける泣けると評判の所以だろう。映画のニューシネマパラダイスみたいなもので、大小の『涙」の地雷が埋まっている。
オトンは酒乱。物心ついたころにはオカンのもとで育てられたボクが記憶を綴っていく。動物園に連れていったろとオトンについていけば「おうまさん」しかいない。競馬場を動物園とごまかしたわけだが、そんなバカタレな行いこそがかけがえのない思い出となっていく。オカンの漬物はめちゃうまかったらしい。うちの母も漬けていた。ぬか床を腐らしたらいかんのでと、たまの旅行さえ切り上げる母だった。毎日食卓にあったからなんとも思っていなかったものが、いまは無性に恋しい。スポンジみたいに、押せば記憶があふれでる。決して絶妙な文章じゃない。ゴロンゴロンとした感じがよさになっている。
安藤 梢
評価:A
リリー・フランキーなんてふざけた名前なのに、何でこんないい話が書けるんだろう……。もう途中から涙腺が壊れ、後半など泣きっぱなしである。ただ淡々と、オカン(この呼びかたがまたいい!)との暮らしが描かれているだけなのだが、その行間から立ち上る親子愛に涙が出るのだ。いつかは必ずくるのだが、いつまでも心の準備が出来ずにいる親の死という恐怖を、そのままに描いている。親の死そのものの悲しみよりも、そこまでの恐れをここまできちんと描いた小説は他にないのではないだろうか。恐いことから目を逸らさずに言葉で表わすという真摯な姿勢に感動した。読んでいる自分も、親の死を考えなくてはならず苦しいのだが、それでも、リリーさんがただ単純にオカンのことが好きだという気持ちが伝わってきて、それが何だかとても嬉しい気持ちにさせられた。オカンの全力で子供に愛情を注いで死んでいく生き方が、とてもたくましく、美しい。たまに登場するオトンの存在には笑える。
磯部 智子
評価:C
帯にびっしりと書かれた賞賛の言葉の数々。これでも親子愛にケチをつける事ができるのか!そういう予防線かと疑う。常日頃から思っていることだが、母親にとって息子は、恋人でありヒモだということが克明に描かれている。作品と作家を切り離して考えるべきだと頭では解っていても、自伝小説でありTV等で顔やイラストを見知っているのだから、それはナカナカ難しい。オトンと別居中のオカンが女手ひとつで育て上げた息子は、大学卒業後も定職に就かず……どこまでも私小説であり、再会後の母子の蜜月の後の別れ、この先、主人公はどんな人間として生きていくのかと想像を巡らした途端、具体的なひとつの顔が鮮明に浮かんでくるのだからどうしようもない。それにしても嫌がらずにクリスマスや誕生日を母親と3人で過したという元彼女達は「付き合う人が替わっても」そうしようと言ってくれたとしゃあしゃあと書くような男を本音のところどう思っていたのだろう。
小嶋 新一
評価:A
こんな本、人前で読んではいけない。僕は会社帰りの電車の中で終盤を、ひとえにまっすぐにグングン読み進めながら、これはまずい、これはあかん、と気づき始めていた。何でかと言うと、ひとことで言うと……泣けてきてしまう!涙がぽろっ、ぽろっとこぼれ落ちてくる。だからといって、人目を憚って本をパタンと閉じる気にならないのは、リリーさんとオカンとオトンの行く末をしっかり見届けたいから……。
リリーさんの自伝的長編小説だが、主人公は副題にもあるとおり、オカン。それから、たま〜に出てくるオトン。幼少時代の九州の貧乏生活から東京のフラフラ生活へ至る、リリーさんの「明日は明日の風が吹く」を地で行く生き方の陰には、朴訥としたオカンがいつもいた。それから得体の知れないオトンも……。
リリーさんのオカンへの愛、オカンへの感謝が、約束だけで一緒に登ることのなかった東京タワーの影にだぶる。ああ、早いうちに一緒に登っておくんだったねえ。
こんなクサい話、堂々と読ませんといてえな。泣けてきてしゃあないやん。
三枝 貴代
評価:C
一度も東京に住んだことがないので、東京という土地に対して多くの人が抱いているらしい特別な感情がわからない。この小説は、東京に負けた人間と、東京にとどまらざるをえなかった人間の話だと、まず述べられるが、それよりも、普通の人々のあんがい普通でない生活を描いた普遍的な話であるように思う。
副題でわかるように、主に母と共にすごし、まれに離れていた父とすごした息子、つまりは母子家庭で育った少年の、子供時代から今に至る物語である。父親のだらしなさと母親のけなげさを描いて、よくある話といえばよくある話だが、母への愛が飾り気なく素直に表現されていて、読後感が良い。
大変売れているようだが、しかしそれはこの作家(イラストレーター兼コラムニスト)の自伝的な物語であることが興味を呼んでいるせいだと思われる。小説を書くという初めての体験に緊張しているせいか、文章には気負いが感じられ、まだまだ練れていない。
寺岡 理帆
評価:C
小説じゃなくって手記、だと思う。なぜ「長編」と銘打っているんだろう…。
あちこちで名前を見かけるリリー・フランキー氏の母親との思い出話。お笑いっぽい印象の著者の実は人情味溢れた家族の逸話と、母親の闘病記。フランキー版『たけしくん、ハイ』?
誰にでも母親はいて、そして多くの場合において母親は子供に愛情を注ぐものだ。多くの場合において、母親とはイコール故郷で、普段はおざなりにしがちだけれど失って初めてその愛情の大きさにたじろぐのだ。
多数の人にとってこの話は他人事ではなく、だからこそ読者の涙を誘い、絶賛を浴びるのだろうけれど…でもすっかりひねくれてしまったわたしはなんだかなあ、と思う。説教臭い口調には『少年H』と同じ匂いを感じる。
著者はきっと、書かずにはいられなくてこの作品を書いたんだろう、とは思う。作品として残すことできっと、自分の母親の記憶を形にしたかったのかな、と。でも、それを「小説」と言うのは勘弁してもらいたい。
福山 亜希
評価:AA+
親子の絆を描く本は数あれど、これだけ人を泣かせる本は他にないだろう。皆それぞれ母親はいるけど、あまりにも日常的すぎて、あまりにも胸の奥の方にしまいこみすぎて、普段は自分自身でも忘れてしまっている母親を想う気持ちが、この本を読むとストレートに呼び覚まされる。自分で自分にうろたえてしまうほど、急激に親孝行したくなってしまうのだ。私なんか母親と同居で、私よりもぴんぴんして日々元気に過ごしているのを毎日横目で見ているのに、この本を読みながら朝夕の通勤電車に乗っていると、「田舎のお母さん、元気に暮らしているかしら」と心配するような感じで、母親のことが気になってしまうのだ。この本を読む人は皆、ボクとオカンの幸せを心から祈りながら必死にページをめくると思う。その気持ちは、読者自身が自分の両親の幸せを願う心に直截的に結び付いているのだろう。オカンを通して母親をいたわる気持ちに気付かされ、この本を読むことすなわちそれが親孝行になってしまうくらい、優しい気持ちにさせられるのだ。
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