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七悪魔の旅
マヌエル・ムヒカ・ライネス (著)
【中央公論新社】
定価2730円(税込)
2005/7
ISBN-4120036618
>> Amazon.co.jp
>> 本やタウン
朝山 実
評価:C
「地獄がいつのまにか天国みたいなゆるいところになっちまっているじゃないか。お前ら、もっとしっかり働いてこいよ」大魔王様から怒鳴られ放り出された七人(?)の有名悪魔さんたちが、下界に下りて、しぶしぶ難題に挑むというお話。彼らの冒険ツアーが地獄再建にどう結びつくのかイマイチ定かではないけれど、オカルト映画などではいっぱしの恐ろしい悪魔の面々もおエライさんの前ではまるで頭が上がらない。おしゃべりやら議論を続け、なかなか腰をあげず、大魔王から使わされた監視人から尻を叩かれたり、ぐじぐじこぼしている様はまるで人間。彼らなりに苦労して地獄に戻るという成長ストーリーというか、そのパロディというか。いつも七人一緒。恐い悪魔も愛嬌たっぷりに見えるあたりは、ずっこけサラリーマンの珍道中ドラマというか。立ち居振る舞いの大げささ、おふざけ感覚といい、これはもういっそ丹波哲郎を大悪魔にして、成田三樹夫をはじめ物故された東映悪役スター総出演のドタバタ活劇ものとして目にしてみたいものだ。
磯部 智子
評価:AA
豪華絢爛、ラテンアメリカ的極彩色の物語世界。贅沢で貴族的な衒学趣味から、ユーモアとエスプリが溢れ出す。地獄の大魔王は危惧していた。安寧な日々が続き、このまま規律が緩んだら「地獄はだんだん天国に変わってしまう」のではないかと。七人の悪魔を叱責し、倨傲、憤怒、貪欲、淫乱、暴食、嫉妬、怠惰の任を果たすべく時空を超えた七つの国へと送り出す。それがまた珍道中で、悪魔とは本質的に「批判する傾向がある」ため口々に文句の言い放題で、それぞれの特質を遺憾なく発揮するのが、なんとも滑稽で面白い。彼らの「乗り物」たちも目にも艶やかな青い鱗の蛇や、半鷲半ライオンなど、牡牛とセイレーンに至っては愛し合い子供まで生す始末。西太后、ポンペイの市民など歴史的事実とフィクションが絡み合いなんとも魅力的な話になっている。倨傲の悪魔ルシフェルは「混乱と恥の奈落」から青ひげ未亡人を再び虚栄へと救い上げる。おっと陥落だった。最終章、怠惰の女悪魔ベルフェゴールが、地獄と同じくらい整然とした未来都市ベトベトに仕掛けた罠が、地獄がそして人間たちが再び「創造の力強さ」を取り戻すための、気の利いた答えにもなり思わずにやりとしてしまった。
三枝 貴代
評価:C
七つの大罪それぞれに対応する七人の悪魔。大魔王はぶらぶら怠けている彼らに、地獄から地球への旅を命じた。ジル・ド・レを、西太后を、2250年のシベリアの住人を……、おのおの得意の悪徳へ落とすために、時と空間を越えるように、と。
作者のムヒカ=ライネスはアルゼンチンの人です。しかしこの作品は、一般的な中南米文学よりも、ヨーロッパ中世の小咄に近いムードもあります。悪魔は怖いというよりも滑稽で、愛すべきキャラクターにしあがっています。たあいのないお話ですが、疲れない、気楽な読み物となっているように思えます。
ずっと寝ている太った女、「怠惰」のベルフェゴールがわたしの好みです。予想どおり、彼女は怠惰のあまり、あやうくとんでもなくなることをしでかしてしまうのです。
しかしこうやってみると、「悪」というものが「正義」の裏返しの概念にすぎず、純粋に「悪」そのものを目指すことが困難であることがよくわかりますね。
寺岡 理帆
評価:A-
『七悪魔の旅』? ラ米文学? と思わず身構えてしまったら、とんだ肩すかしだった。これは肩の凝らない、知的でユーモアたっぷりのエンターテイメントだ。7つの大罪を担う7人(匹?)の悪魔が、地獄の大魔王の叱責を受けて、時空を自在に超えつつ指定されたターゲットをそれぞれの大罪に堕としていく。彼らは想像しているよりもずっと卑小で、人間くさく、ユーモアに溢れている。言い争いはするは、旅の途中で記念写真に高じるは、挙げ句部下の動物たちに労働組合を組織され困惑するは…。
堕とす対象にされるのは、青髭伯爵の未亡人に西太后にポンペイの人々、さらには未来のシベリアの住人たちなど、バラエティ溢れる取り合わせ。何の知識もなくてももちろん愉しめたけれど、世界史や神話の知識がある人たちなら、きっと存分に愉しめるだろう。最後の思いもかけない大ハプニングには思わず大笑いしてしまった。
福山 亜希
評価:B
地獄の悪魔にも仕事があって大変なのだ。7つの大罪を己に背負った悪魔達は、役にも立たない無用の議論に熱中して仕事をなまけてばかりいて、大魔王からひどく叱責されてしまう。悪魔達が大魔王に叱られること自体がかなりユニークで可笑しいのだが、大魔王からいいつけられた、「もっと地獄に有益な、地獄を繁栄させる人材を集めろ」という指令も、地獄の繁栄という、わかったようなわからないような目的で、妙に可笑しい。今まであまり触れてこなかったようなエキセントリックな設定、ユーモアは、作者がアルゼンチン出身であることとつながりが深そうで、この本を読み終えると、アルゼンチンという国にも興味が湧いてくる。
活字であるのに、かなり鮮烈に、風景となって頭の中にイメージされてくる文章は、映像にしたら面白いのではないだろうか。ロードオブリングやハリーポッターのような、人を幻惑するような映画が出来そうである。
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