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Bランクの恋人
【実業之日本社】
平安寿子
定価1575円(税込)
2005/10
ISBN-4408534803
>> Amazon.co.jp
>> 本やタウン
清水 裕美子
評価:★★★★★
「萌え」に走った男達をリアルに引き戻すのはモテの魔の手か救済愛か? 女の側が「はずれっ子」に萌えればいいのだ。
他の紹介飛ばしても『はずれっ子コレクター』行きます!「女教師の乱れる午後」と呼ばれる、おばさん体型・負け犬の澄香さん。澄香さんが手を出すのは(食っちまうと表現)コンプレックスからダークムードに浸っているモテない男=「はずれっ子」ばかり。常時何人もストック。それは自分がモテないからではなくて、純粋にそういう男が好きだから。自信がない男が「もう可哀想で可哀想で」と澄香さんは身もだえし「寝た後に見せる、夢じゃないのかって顔」がたまらんと評する。うっかり「私にも紹介して」と頼んだ主人公はエライ目に逢う。この面白さは、初・田辺聖子くらいの衝撃度。
平安寿子の新作は「愛してるよ」より強力な口説き文句が飛び出す話、恋しい人の前で立ちすくむ話など「愛にもいろいろありまして…」な粒ぞろい。
読後感:早く女性誌で「はずれっ子狙い特集」組まないかな。組まないだろうな。
島田 美里
評価:★★★★★
野球に例えるなら、著者は思い切りのいいピッチャーだ。素晴らしいコントロールで、きわどい言葉をぶつけてくる。
この短編集の表題作では、俺はモテると自負している平凡な男が、女をゲットする極意を語る。彼が口説くのは、78点レベルのくせに自分のことを85点だと思い込んでいる女。この点数がなんともいやらしい。80点ではなく78点レベルと表現するところが、インサイドギリギリのコースを攻めきっている感じだ。ジャンルは違うけれど、ふとナンシー関を思い浮かべた。誰も攻めきれなかったウィークポイントを突くところが似ている気がする。
それにしてもありきたりな人が出てこない。コンプレックスだらけの若い男に夢中になるオバサン教師も、だぶついた腹の肉を気にも留めず熱唱する中年ミュージシャンも、端から見ればかなり痛い。それでも彼らがちっとも変わろうとしないのは、これが自己確認の物語だからだ。「これでいいのだ」という決意がガンガン伝わってくる。このバカボンのパパのような開き直りがあれば、どんなに世間から白い目で見られても堂々と生きていけるのだ。それでいいのだ!
松本 かおり
評価:★★★★
登場人物の個性と、程よくさばけた歯切れのいい文体がピッタリ合致。カラッと明るく、後味爽快の短編集。笑わせながらも、締めるところはキッチリ締めて、唸らせる。冒頭の表題作『Bランクの恋人』を読んだだけで、「当たり!」を直感。
強気な自称モテ男だとか、ストレート男に惚れちゃうゲイ兄さん、ゲテモノ男ばかり食ってる女教師に、モテない薬剤師。恋愛模様は十人十色。いったいどうするのか、と思えば、痛いところを突かれてツッパってみたり、自己変革を迫られたり、覚悟の失恋をしてみたり……。ちびっと開き直って、かろうじて自尊心を保とうとするのはどうやら人間の常らしい。「ここ、わかるなあ……」と、自分にも思い当たるフシがちょくちょくあって、身につまされる。お手軽な<恋愛攻略テクニック本>を読むくらいなら、いっそこの本を読むべし。はるかに面白く、勉強になるわい。
佐久間 素子
評価:★★★★
意地が悪いというのは、作家にとって欠かせない資質だなあとつくづく思う。誰にとっても等しく意地悪なまなざし。それはきっと人間観察の基本なのだ。私は初読なのだけれど、この著者、人には見せらんないなっていう卑小な弱点を書くのが、とっても上手。痛くて、恥ずかしくて、きいっ!て叫びたくなるほど上手。それなのに、結局は、これもまた著者の資質なのであろう、あっけらかんとした明るさに、体もなく救われてしまうのだ。一見等身大なくせに、くるくると掌の上で転がされてしまう、愛についての短編七つ。どの短編のどの人物にきいっ!てなったのかは、プライバシーに深く関わるので言えやしないのだが、今度『たらちね』を聞く時はほろりとくるだろうし、勇気を出すときには『ドント・ウォーリー、ビー・ハッピー』が頭の中で鳴るだろう。人間ちっちゃくて悪かったわね。でも「負け犬が贅沢言うな、なんてほざくやつは表に出ろ。」
延命 ゆり子
評価:★★★★
テーマは愛だという。確かに様々な立場の人々が織りなす恋愛模様が描かれている。しかしその中に一貫して感じるのは、切実な孤独感や寂寥感。もがいても否定しても自棄になっても孤独感は私たちに影のように付きまとう。登場人物たちも孤独を振り払おうとして懸命にもがく。自分の孤独感にフタをして見てみぬフリをする者。孤独感を抱えたまま全力で自分を愛し認めてくれる人を待ち続ける者。孤独感に押しつぶされる前に同志を見つけて闘う者。悲壮感はない。その懸命な姿と軽妙なその語り口にだんだん気持ちが楽になってくる。淋しさに負けて自分を蔑むことしか出来ない夜、この本をまた手に取りたい。そして「愛情を出し惜しみしてたら自己愛だけですっからかんになるだけだよ」という言葉を真摯に受けとめたい。
新冨 麻衣子
評価:★★★★
この短編集の中で一番好きなのは「アイラブユーならお任せを」。
自転車屋を営む主人公の信友は、敬愛する落語の師匠の教えに従い、子供の頃から「愛してる」を口癖に生きてきた男。そのおかげか凡庸なルックスのわりにモテ人生を歩んでいたのだが、いかんせん優柔不断。業を煮やした母親がセッティングした見合いの相手が現在の妻・おゆきさんだ。おゆきさんは美人だが仕切りたがりのきつい性格で縁遠かった。そんな二人の初デート、落語の「たらちね」を観るがおゆきさんはくすりとも笑わない。会場を出てぽつぽつと語りだしたおゆきさんの話を聞いて、信友がプロポーズめいたことを口にする。そのセリフがたまらなくいいの。
この短編のクライマックスは中年になった二人の口喧嘩のシーンでそちらも素敵だが、それと同じくらい初デートのシーンがわたしはとても好きなのだ。
細野 淳
評価:★★★
最近はもう、当たり前のようになってしまったのでしょうか? 男でも女でも、他人からの自分の評価を気にすることが。まあ、ある意味では、自分の気持ちを正直に表すことに対する、タブーみたいなものが無くなって来ている証拠だろう。それはそれで良いことだと思う。
「Bランクの恋人」は、まさにそんな話。ルックスは良くないし、お金も権力も無い、だけれどもなぜか持てる主人公。様々な女性を鑑定して、あれこれ言いつつも、自分自身も女性たちからどう写るのか、結構意識していたりする。あれこれとウンチク並べて語っていたりするが、率直な本音である分、かえって気持ちの良い読み応えがある。恋愛参考書になるのかどうかは分からないけど、是非皆様一読を。
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