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├2001年7月
├2001年6月
└2001年5月
ガール
奥田 英朗
【講談社】
定価1470円(税込)
2006年1月
ISBN-4062132893
>> Amazon.co.jp
>> 本やタウン
清水 裕美子
評価:★★★★★
奥田英朗の表現は細かく可笑しい。
例えば表題作『ガール』に登場するCanCam系ファッションのお光先輩。その可愛い系ファッションについて細かく描写しつつ『街を歩いていても三十八には見えない。三十三くらいに見える』。微妙だ! 微妙に嬉しくないぞ! 5歳若いと言われると嬉しいのに……なんだこの匙加減? 近頃、二十八(に見えることを)目指すのが流行っているのを知っていて外している?
恋ゴコロに空回ってしまう『ひと回り』では、イケメン新採の慎太郎について『さながら女子高に赴任したジュード・ロウ状態なのだ』。ワハハ! そりゃ、ぼおっとして動揺してしまうなぁ。膝を打ちたい。
若さという特権が徐々に効力を失う。仕事で煮詰まる。同僚に煮詰まる。家族に煮詰まる。だけど『ヒロくん』の中で出てくる管理職になった聖子の起死回生のコイントスのように、ワーキングガールの問題解決は人とコミットメントする力にある点にとても感動してしまう。彼女達(私達?)のプライオリティを見て欲しい。可愛く見えてもピュアに見えても、肝(はら)は据わっています!
読後感:『キューティ・ブロンド』レベルの元気回復
島田 美里
評価:★★★★★
30代の私にとって、この短編集はまるで魔女っ子アニメに出てくる変身アイテムだ。読めば読むほど、カッコよく変身できそうな気がしてくるのである。
著者は男性だけれど、一体どんな取材をしたのだろう? 30代の女性たちには、本当に嘘っぽいところがない。ガーリッシュな服を着ることが急にこっ恥ずかしくなったり、年齢差を気にして年下の男の子に恋することを躊躇したりだなんて、30女を経験しないとなかなかわからないはず。何だか、モノマネをしている人が本人よりも本人らしい感じと似ていて、あっぱれとうなってしまう。
周辺を見渡すと、彼女たちに似ている人が実にたくさんいる。マンション購入を本気で考え始める独身OLも、年上の部下にデカい顔をされるキャリアウーマンも、生き写しかと思うほど身近にいる。「ほら、似てるでしょ?」と友人に読ませたいと思ったけれど、人間関係があやしくなるとまずいのでやめておいた。そんな風に、登場人物にそっくりな人が読んだら激しく動揺しそうなほど、この物語は30女にとって図星の宝庫なのである。
松本 かおり
評価:★★★★
著者の奥田氏、前世は女性で、しかもOLだったのではなかろうか?! と思いたくなるほどリアルな、オフィス短編小説集だ。主人公が30代以上の女性社員なのが、ニクイ。女性上司が年上男性部下に抱く扱いにくさ、オジサン社員の派閥意識の面倒臭さ、若手と古株の微妙な溝、時に衝突の原因になる部署同士の力関係……。日々の業務につきまとう煩雑さに加え、否応なしにつきつけられる加齢の事実。これから自分はどうすればいいのか、このままでいいのか。働き続ける女性たちが、おそらく一度は直面することだろう。
ただし舞台は、大手不動産会社、大手生保会社、大手広告代理店、創業百年超の老舗文具メーカーと大企業揃い。いやでも「あの」超有名企業を想像してしまう。ゆえに主人公に共感はできても、所詮は<勝ち組>サマの話にも読める。世間で働く女性の大半は大企業勤務ではないことを考えると、「アンタら、まだまだ甘いよ〜」と思うひともいるかもネ。
佐久間 素子
評価:★★★
それぞれ主人公は、既婚子なし、独身(きつめ)、独身(派手め)、シングルマザー、独身(いつもはオトナ)。30代、働く女性の、ある意味とってもファンタジーな五つの物語である。全体的にバブルっぽくて、少々違和感があるのだけれど、現在でも企業の高給取りはこんなものなのかしらん。ともあれ、さくっと読めて、お手軽に元気をもらえる、チョ●ラBBドリンク的な短篇集である。持続効果もおんなじくらいだけど、いいのいいの、当座前向きになれればね。
幸か不幸か、女であることで、得をしたとか損をしたとか思いつかない私でも、目減りしていく若さには、やはりどうしようもなくびびっていて、だから、表題作にはふんふんと大きくうなずいてしまうのだ。「広報の石原都知事」と異名をとる強気なゆかりの物語、『マンション』では、ひとしきり笑ったあと、明日からも働きますか〜という気分にさせられてしまうのだ。 男女雇用機会均等法って何だっけ?という世代でも、結局色々あるのよね。肩肘張ったり、張れなかったり、ま、すりへらない程度にがんばりますか。
延命 ゆり子
評価:★★★
ウム。確かに巧い。30代半ばの女子の生きづらさや苦悩をきっちりと切り取った上で、悩みを蹴飛ばすような爽やかな読後感。奥田英朗なら面白くて当然と言う期待に見事に応えている。ゴイス。
ただ同じ30女としては少々息苦しい。みなバリキャリの総合職で仕事に出世に家庭にマンションに子育てに自分磨きに、「自分らしく」をテーマにひた走っている。少し落ち込むこともあるけれど、それを発奮材料にして己の信じる道をゆく主人公たちはとても強くてキュート。エールを送りたくなる、と同時になんだか暗澹たる気分に。あー、そこまでして頑張んなきゃいけないの? もういっぱいいっぱいッス……。このまま行けばどんどん責任もポストもあがって行く。子供はそろそろ生まないとヤバい。これからどう生きるか。今まで考えずに放っておいた宿題を突きつけられている気になってしまうのは私が壊れている所為かしら。
あれ? 作者の意図とは反対の方向に進んできてしまったような。おかしいな……。
新冨 麻衣子
評価:★★★★★
30代の「キャリアガール」たちのタタカイが描かれる。突然の人事異動により年上で男性の部下と渡り合わなくてはならなくなった聖子、友達に影響されてマンション購入を考え始めたゆかり、後輩たちのノリについて行けなくなってはじめてこれからの自分を憂う由紀子、シングルマザーとして職場復帰を果たすがまわりの遠慮に苛つく孝子、ひとまわり年下のカワイイ新入社員に恋してしまう容子。みんなじたばたしてるけど、可愛いガール。
奥田英朗って上手いね、ホントに。女性を主人公にした物語で女読者を満足させる小説を書ける男性作家っていないのよ、なかなか。そんななかこの短編集は「合格」どころか、働くオンナたちにとってスカッと楽しめる小説に仕上がってる。逆に女性作家が書けば生々しさが残るような部分がなくて、爽快。そうなんだよね、「ガール」の気持ちを持ち続けながら「タフ」であることは、矛盾してないのだ。
すべての働く「ガール」たちにオススメしたい一作です。
細野 淳
評価:★★★
人間、幾つになっても、悩みは尽きないものなのだなー、などと思いながら、読み進めていきました。本書の短編に出てくる主人公たちは皆、三十代のキャリアウーマン。仕事でもある程度の地位を得ているけれど、そんな立場ならではの苦悩も色々と浮かび上がってくる。若い人との歳の差を感じたりする瞬間もそうだし、自分がこのままでいいのか、思ってしまうこともそうだし、職場の男女の微妙な対応の違いもそうなのだ。
個人的に一番面白かったのは、『マンション』という短編。やっぱり人がすむ場所を買うということは、人生の一大イベント。三十台独身の人なら、尚更のことなのだろう。一目惚れした青山のマンションを買うために、自分の給料の使い道を、「現状維持コース」「やや節約コース」「贅沢は敵コース」などと、綿密なプランを立てることまでするのだ。はたから見たら結構アホくさいことで悩んでいるのかもしれないけど、本人からすれば深刻この上ないようなこと。本書のほかの短編にも、そのような感じが、どこかしらから漂ってくる。共感できるような、そうでないような、何ともいえない不思議な気持ちになってしまう。
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