40 代男性の7人に1人が20代女性と恋愛中~『いま20代女性はなぜ40代男性に惹かれるのか 』

いま20代女性はなぜ40代男性に惹かれるのか (講談社+α新書)
『いま20代女性はなぜ40代男性に惹かれるのか (講談社+α新書)』
大屋 洋子
講談社
880円(税込)
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 電通総研による2008年の調査結果によると、40代男性で恋愛をしている人のうち、その相手が20代女性という割合が13.6%という数字がでた。これは意外と多くないだろうか? そういえば、最近は芸能界でも40代男性と20女性のカップルのニュースをよく耳にする。今年1月に映像クリエイターの高城剛さん(当時44歳)と沢尻エリカさん(当時22歳)が東京・明治神宮で挙式をあげたのは記憶に新しいところ。また、5月にはダウンタウンの松本人志さん(当時45歳)が26歳の一般女性と入籍し、この度めでたく第一子が誕生した。

 女性にとって20代というのは、結婚や出産というタイミング。これらのイベントは誰かがやってくれるものではなく、自分で考えて行動しなければならないものばかりで、多大なストレスを抱え込みがち。逆に男性の場合は、40代にもなると責任ある仕事を任されるようになり、その醍醐味もわかってくる時期にさしかかる。しかし、がむしゃらに働いてきたがために、ふと立ち止まった時に「これから出世できるのだろうか」「転職するには最後のタイミングなのではないだろうかと」と、これまで思いもよらなかった葛藤や不安が押し寄せてくる年代。

 同じように強いストレスを感じている両世代だが、ストレスの解消法には多少の違いがある。女性の場合は「好きなものを食べる」が55%。次いで「愚痴や悩みを聞いてもらう」が34%という調査結果がでている。さしあたり、おいしいものを食べながら自分の話を聞いてもらいたいという、外向きな傾向がある一方、男性の場合は「お酒を飲む」が43%でダントツ。「愚痴や悩みを聞いてもらう」は5%しかない。他人に愚痴を言うのは格好わるいという意識が強く、多少ストレスが溜まっていても、誰かに依存することなく、パーッとお酒を飲んで忘れようというのである。

 ちなみに20代男性のストレス解消方法は、「睡眠をとる」が35%。「音楽を聴く」が32%。そして、「趣味に没頭する」が28%と一人で発散する傾向が強い。「お酒を飲む」という解答は40代男性よりも16%も低い27%。これでは発散方法が外へ向いている同世代女性とかみ合わない。「話を聞いてもらいたい」という20代女性がいて、「お酒でも飲みにいこうか」と誘ってくる40代男性がいたら...。こちらのほうが恋愛へと発展する可能性が高くても不思議ではない。

 40代男性と20代女性、この二つの世代はストレスを受ける年代で、お互いに穴を埋め合うような関係であり、まるで引き寄せられるかのように惹かれ合うという実態が、本書から浮かび上がってくる。逆に20代男性や30代男性だとなぜダメなのか。数字に裏付けされた現代最新恋愛事情が、この一冊に集約されている。

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