練習試合でボレーシュートがさく裂、GK川島のフィールド起用は?

準備する力  夢を実現する逆算のマネジメント
『準備する力 夢を実現する逆算のマネジメント』
川島 永嗣
角川書店(角川グループパブリッシング)
1,404円(税込)
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 W杯ブラジル大会出場を目指す日本代表は、明日からアジア3次予選、タジキスタン・北朝鮮のアウェー2連戦に挑みます。ホームとはまったく違う雰囲気で行われるこの2試合。日本代表にとって、3次予選の山場といえるでしょう。

 アウェーでの試合は、相手の攻撃が鋭くなります。当然、GKとして出場するであろう川島永嗣の出番も増えることでしょう。しかし、川島は、ここまで3試合で1失点のみと好調を維持。この調子で、厳しいアウェー2連戦を無失点で乗り切れば、最終予選進出が近づきます。

 そんな川島ですが、書籍『準備する力』のなかで驚くべき事実を告白しています。まだ名古屋に所属していた2006年の冬、左手親指を骨折していた川島は、フィールドプレイヤーに混じって練習をしていたそう。サッカーに対して真面目な川島は、フィールドの練習であっても、100%の力を発揮することを心がけていました。そんな姿をみたコーチから、「練習試合に出てみるか」といった声がかかる程でした。

 ある日の練習試合、岐阜FCのサブ組と対戦していた名古屋は、0-2で負けたまま残り15分をむかえていました。そこで声がかかったのが怪我を負っているGK川島。なんと川島はFWで出場したのです。

 そこから名古屋は3得点を取って逆転勝ち。そして驚くべきことに川島はその試合で2ゴールを奪ったのです。決勝ゴールとなった2点目は、長身を生かしたヘディングではなく、ボレーシュート。普段、懸命にゴールマウスを守っている川島からは、想像のできない姿です。その後もフィールドで試合に出場したそうで、なんと4試合で3ゴール1アシストという好成績を残しました。

 シーズン最終戦、けが人の多かった名古屋は、川島をFWとしてメンバー登録する話が浮上し、実際にフィールド用のユニフォームまで用意されたといいます。しかし、GKの川島が出場してしまうと、チャンスをうかがっている若いFWのメンツがなくなるということで、その出場は幻に終わりました。

 何が起こるかわからないW杯予選のアウェー戦、目の覚めるような川島のボレーシュートがさく裂するシーンも、あり得ない話ではないのかもしれません。

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