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├2001年6月
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Teen Age
【双葉社】
川上弘美・瀬尾まいこ他
定価 1,365円(税込)
2004/11
ISBN-4575235091
>> Amazon.co.jp
>> 本やタウン
朝山 実
評価:C
まわりがダラケた女子高で、融通のきかない優等生がいたら? あだ名は「ハミちゃん」。嫌われているのは承知で自分を曲げない。そんな彼女を主人公も避けていた。だから、あるとき彼女に対する見方が15度くらい傾くのがおもしろい。ありそうな十代の擬似恋愛。気恥ずかしく、懐かしい気配。男には未知なのと、男にもわかるものとが混在している女学園を舞台にした「神さまのタクシー」(角田光代)。「狐フェスティバル」(瀬尾まいこ)も、田舎に引っ越してきて浮いている女の子と、接し方に戸惑う男の子の話で、「バーバー吉野」って映画をちょっぴり連想した。人気の女性作家を並べたアンソロジーだ。個々には面白いんだけど、続けて読むとテーマが似通っていたりで、白粉の匂いを吸い込んだ感じというか。自分ん家はクローン一家なのと言い張る女の子の話(川上弘美)や、流行りのゲバラが脇にちょっと出てくる幻想的な作品(野中ともそ)が中では異色。まあ“B”でもよかったんですが。
安藤 梢
評価:B
さらさらとこぼれ落ちていく10代という特別な時間を一粒ずつ集めたような短編集。10代のきらめきがぎっしりつまった一冊。その眩しさに思わず目を細めてしまう。時間もエネルギーも持て余している10代。どこへでも行けて何にでもなれそうなのに、実際にはどこにも行けずに、ただひたすら窮屈で仕方ない、そんな年頃が様々な角度から切り取られている。ありふれた毎日の中に押し込められて鬱々としているかんじなど、よく出ている。感情がうまく伝えられずにいるところなんかも。おすすめは、瀬尾まいこの「狐フェスティバル」。転校してきた都会の女の子を伝統的な村の踊りに誘い出すという話。何よりも物語の展開のしかたが丁寧で、きちんと収まっているところが素晴らしい。起承転結ばっちりというかんじ。「ハバナとピアノ、光の尾」だけが一編異質であることが残念。話自体は悪くないのだが、一冊にまとめるからにはやはりある程度の統一感が欲しい。
磯部 智子
評価:B
女の子がいっぱいでゲップが出そうな短編集。女性作家7人の競作だが、上手い作品がいくつかと他何編。先ず上手い方から、永遠に少女期を生きる決心をしたような登場人物が(今回は実際少女だけど)全然好きになれないけど展開は決して甘くない角田光代作品。不思議ちゃん登場で1番好きな作品は藤野千代『春休みの乱』いたよいたよ、こんなオカルト少女。同じく物凄くみょーな話の川上弘美『一実ちゃんのこと』も深く印象に残る。女子大生作家、島本理生作品はTeenに最も近い現役の臨場感と、それ故なのか資質か少女を壊れ物扱いしない冷徹な筆致に感心する。椰月美智子作品も、ちょっとゆる〜い感じがなかなか良い。でもどうして少女を描くのか?本当にそんなにあの頃はよかったのか?このやっかいな生き物が我が家に一人いるため、個人的にはあまり読みたくないのだ。
三枝 貴代
評価:C
「小説推理」に掲載された女性(?)作家による10代の少女あるいは少年をテーマにした短編アンソロジーです。
もーう、川上弘美、天才。すごいです。圧倒的に一人だけぬきんでて、ぶっとばしています。『センセイの鞄』でしか彼女を知らないかたは、ぜひぜひこの短編を読んでみてください。本来川上さんはこういった作家さんなのです。いやあ、すごい、あいかわらず。
他に良かった作品は、椰月美智子さんの『イモリのしっぽ』。十代のゆらゆらゆれる感情がリアルに再現されています。特に会話がみずみずしくて可愛く面白い。7人の作家さんの中で唯一お名前を存じ上げなかった方なのですが、今回発見できて得した気がしました。今後注目していきたいです。
他の作品は、まあ……どうでも良い感じですか。この本、アンソロジーとしては、作品のグレードにばらつきがありすぎて失敗だと思います。
寺岡 理帆
評価:A
ただ今第一線で活躍している女流作家7名によるアンソロジー。どれも現代を生きる10代の少年少女を描いてかなり高レベル。もう作家陣を見ただけで「よくぞ集まった!」という感じ。
一つ一つの物語は短くてあっという間に読めてしまうんだけれど、それぞれにあの年頃独特の心情というか、そういうものをうまく捉えていて、非常に読み応えがある。しかしみなさんこういう若い子の気持をよく描けるよなあ、と妙に感心したりして。
どれをとってもハズレがなくて、値段を考えてもものすご〜〜〜〜くお得。個人的にはやっぱり角田光代、島本理生、川上弘美がすごくよかったかなあ。
角田光代はハミちゃんがかなり味のあるキャラクター。島本理生は小さなひとつひとつのステップが、大切に大切に描かれている感じ。川上弘美は設定がどびっくり!こんなの川上弘美にしか書けん…(笑)。読み終わったあとの後味がとてもよかった。
福山 亜希
評価:AA
7人の作家による7つの物語。どの物語も主人公はティーンエイジで、読めばあっという間に自分もティーンエイジャーの気分になれるから楽しい。読んでいる間は、怖いもの知らずの女子高生なのだ。でもそんな気分になれたのは、この本を読んでいた時のシチュエーションも影響したのかもしれない。昨年末、午後のまだ早い時間帯に珍しく仕事から解放された日が一日だけあった。まだ薄暗い夕方の時間に、自分の好きなように時間を使えるのが嬉しくてたまらなくて、小躍りしながら大学時代によく通った喫茶店へ行き、そこでこの本を一気に読んだのだ。学生時代に慣れ親しんだ場所だと、十代の物語はいつもよりいっそう心に染みこんでくる。十代の頃のスリルが甦る「神さまのタクシー」、田舎の子と都会の子が徐々に打ち解けていく様子が微笑ましい「狐フェスティバル」など、それはそれは幸せな読書タイムだった。