20~24歳の世代、男女別に比較してみると・・・~『新・世代×性別×ブランドで、切る! 』

新・世代×性別×ブランドで、切る!
『新・世代×性別×ブランドで、切る!』
ブランドデータバンク
日経BP社
1,995円(税込)
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 ブランドデータバンクでは、日本全国の約3万人に対し半年に一度、持ち物や嗜好、価値観などをインターネットで調査しています。年齢や性別、職業などのデータはもちろん、服や携帯電話などの持ち物、購入している化粧品や食料、好きな有名人やよく行くお店までと、調査対象は実に130を超すそうです。

 2年前の調査を書籍化したのに続き、2009年6月に実施した調査を世代別、男女別にデータ化したのが書籍『新 世代×性別×ブランドで切る!』。これによると、20~24歳までの男性は、社会への積極的な関与の薄さが特徴的。2年前と比べて、趣味・興味・関心事というデータで、ほとんどの項目が数値を下げています。たとえば、趣味で音楽鑑賞と答えたのは、2年前が43.0パーセントで、今回が39.7%。映画鑑賞が30.5%から28.1%などという具合に減っています。また、18.6%もの人が「ユニクロ」を好んで着ていることがわかりました。2年前だと12.4%、4年前になると9.0%しか支持していないため、「ユニクロ」がこの層で急激に躍進したことがよくわかります。

 20~24歳までの女性はというと、同世代の男性が付き合いきれないほどショッピングが好きで、旅行やレジャーへの関心が高いという結果に。音楽への関心も高く、ライブなどにもよくでかけます。男性が貯蓄を考えているのに対し、彼女たちはまず使うこと、今を楽しむことに積極的。若い女性が身につけているブランドは、毎度大きく変わります。女性が新しいスタイルを常に追い続けているからです。ただ、ユニクロが平均的に人気を博し(12.0%)、数年前からこの世代の好む代表的なブランドの「ローリーズファーム(6.5%)」も相変わらずの人気。続いて「INGNI(3.2%)」「セシルマクビー(2.9%)」。そして人気が上昇しているのが「ハニーズ(2.6%)」と「ジーナシス(2.1%)」という結果が出ました。
 
 彼女たちが選ぶ洋服の基準はリーズナブル。これを満たさない服は対象外のようです。自分の楽しめる範囲で遊ぶ。これが彼女たちの基本。リーズナブルというのは洋服に限らず、バッグでは「コーチ(11.1%)」や「ルイ・ヴィトン(7.2%)」がトップですが、所有率をみると他の世代の女性たちよりも圧倒的に少ない結果に。彼女たちが好んでいるのは「サマンサ・タバサ(3.5%)」や「サマンサ・ベガ(1.8%)」。腕時計なら「フォリフォリ(3.1%)」と、自分で買えるものという基準があるようです。

 他にも、
・男性が好きな有名人は「長澤まさみ」から誰に移った?
・「ひらがな」の商品名が好きな世代は?
・世帯年収が最も下がった世代は?
・20代男性の「ビール離れ」は本当か?

 など、年齢別のデータから、事実に基づいた世代観を把握することができる本書。商品企画・マーケティング担当者であれば、持っていて損はない一冊です。

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