伊勢丹バイヤーも注目する新ファッション大国はどこ?~『リバティーンズ マガジン No.3』

リバティーンズ マガジン No.3
『リバティーンズ マガジン No.3』
坂本 美雨,宇川 直宏,山本 憲資,妹島 和代,金原 由佳,橋爪 大三郎,森本 千絵,轟 夕起夫,前島 秀国,小島 慶子,大根 仁
太田出版
998円(税込)
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 「ファッションの最先端はどこ?」と問われたら、パリ、ロンドン、N.Y.......と欧米諸国の名前を挙げる人が多いのではないでしょうか。

 ところが、実は世界中のファッション業界関係者たちが今注目しているのがインド、中国、台湾などのアジアファッション。9月10日に発売された『リバティーンズ』3号では、アジア人である日本人も知らないアジアファッションの数々が紹介されています。

 たとえば、2009年に「ナイキ」「アディダス」「プーマ」に続き、時価総額世界第4位のスポーツブランドに躍り出た「李寧(Li-Ning)」。これは元体操選手の李寧氏が立ち上げた中国の最大手スポーツブランド。

 また、ハリウッドのイケメン俳優として有名なオーランド・ブルームが広告モデルを務める「ME&CITY」も中国発信のアパレルブランドです。ビビッドなカラーとハイファッションなデザインにもかかわらず、Tシャツ1枚39元(約500円)からというリーズナブルな価格設定。まだグローバル展開はされていませんが、近い将来、規制が緩和されたあかつきには、H&MやFOEVER21を圧倒するはずと見られています。

 サリーなどの民族衣装のイメージが強いインドも、独特の色使いやエスニックな雰囲気に加え、コストパフォーマンスのよさなどから注目を浴びています。いまやインドで開催されるコレクションは、日本のコレクションよりも海外バイヤーの参加者数が多いとのこと。伊勢丹やユナイテッドアローズなど日本を代表するバイヤーたちも、こぞってインドブランドを買い付けているのだとか。もともと繊維大国である上に、独特のセンスも上乗せされ、今後、アジアを席巻するファッション大国に成長する可能性大です。

 表紙は日本を代表するスーパーモデルのTAO。ロングインタビューも掲載され、読み応え十分のファッション特集に仕上がっています。

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