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2月22日(火)

フットボールサミット 第2回  検証・中田英寿という生き方
『フットボールサミット 第2回  検証・中田英寿という生き方』
大泉実成,木村元彦,小澤一郎,宇都宮徹壱,元川悦子,岡田康宏
カンゼン
1,404円(税込)
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 通勤読書は、『フットボールサミット 第2回 検証・中田英寿という生き方』(カンゼン)。サッカーファンにとって、アンタッチャブルな存在になりつつある中田英寿の、その生き方について多角的に捉えた本書は、素晴らしいサッカー本だ。

 特に巻頭と巻末を飾る大泉実成のルポは、ここ数年読んできた雑誌の記事のなかでも、特出した出来だ。「Number」誌上で、『28年目のハーフタイム』金子達仁(文春文庫)の元となる「叫び」や「断層」を読んだときのようなゾクゾクしたものを感じた。

 私はワールドカップを私物化したあの瞬間から中田英寿が大嫌いになったが、なんだかこの本を読むと考え直さなければならないような気がしてきた。中田のまなざしのその先にはいったい何が映っているのだろうか。

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 出版営業をやっていて何よりも嬉しいのは本が売れることではあるのだが、それと同じくらい嬉しいのは素敵な書店さんに出会えることだ。お店に一歩入った瞬間に、「うわっ! ここで本を買いたい」と思わされる棚作りがされていたりすると、ついつい営業するのを忘れてお店を徘徊してしまう。

 本日訪問した有隣堂藤沢店はまさにそんな気持ちにさせられるお店だった。リニューアル前からしっかり本を揃えている印象があったが、入り口階に降りて、3フロアの営業になった今、あるべき本がきちんと並べられた背筋の通った書店さんになっていた。

 こういうお店を見つけるとつい引っ越したくなってしまうのだが、残念ながら藤沢には浦和レッズがない。湘南ベルマーレを応援するわけにもいかないので、再訪するのを楽しみにすることにした。

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