1月18日(金)

 昨年あたりから、なんだかいろいろと変革のときというか、新しいことに取り組む時期というか、機が熟し過ぎたというか、もうひと花咲かせられるのではないかというか、もうすっかりいろんなことに飽きちゃったというか、なんだか自分の身体のなかにマグマが溜まっていることを感じており、今年はそれを一気に放出しようと決心したのであった。

 そのひとつが、ラジオ制作であり、午後、北上次郎さんのところへマイクとレコーダーを持って訪問する。題して「北上ラジオ」を収録。これを聴いたら本屋さんに走りたくなること必至の書評ラジオだ。今月中のオンエアーを目論み、早速、録音データーをディレクターのユーチューバー曽我部氏に送る。

 夜、お茶の水から湯島まで歩き、湯島天神にお参り。明日、センター試験の娘がすらすら答えが書けますようにと合格祈願した後、学業成就のお守りを買い求める。7時過ぎだというのに15人ほど並んでいる。

 これでKADOKAWAのブルドーザー営業ヘンミーが買って来てくれた京都の北野天満宮のお守りと、母親が浅草寺で買い求めてくれたお守りと3つ揃ったわけで、難しい問題の前では、どれか必ずひとつは効力を発揮することだろう。残るはお金の心配だ。

1月17日(木)

  • 物流危機は終わらない――暮らしを支える労働のゆくえ (岩波新書)
  • 『物流危機は終わらない――暮らしを支える労働のゆくえ (岩波新書)』
    首藤 若菜
    岩波書店
    886円(税込)
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  • 誰も教えてくれないイベントの教科書
  • 『誰も教えてくれないイベントの教科書』
    テリー植田
    本の雑誌社
    1,728円(税込)
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 通勤読書は、首藤若菜『流通危機は終わらない』(岩波新書)。出版業界も本が売れないどころか、本が運べないという問題に直面しており、非常に興味深い本だった。サービス(労働)にはしっかり対価が払われないと、その仕事をする人がいなくなってしまうのだけれど、その根底にあるものに気付かされ、ぞっとする。

 午前中、2月刊行、テリー植田『誰も教えてくれないイベントの教科書』の入稿。編集担当初のビジネス本。どんどん世界が広がっていく。

 一息ついたので、出版人として、そしてサッカー選手としても尊敬している芸術新聞社の社長、相澤さんと「げんぱち」でランチし、「クラインブルー」でコーヒー。すっかりジャンルを確立しつつある『美人画づくし 弐』池永康晟・監修を出版され、さっそく売れているらしい。

 午後、一気にデスクワークを片付け、夜、松戸の居酒屋「ひよし」へ。オークスブックセンター南柏店さんで開催される版元営業対抗フェア「南柏杯」の商品説明会。集英社サービスのTさんのプレゼンがお笑い芸人のようで大いに盛り上がる。

 飲み会から東京創元社の営業マンQさんとともに武蔵野線に揺られて帰る。2月刊行の、大ベストセラー『屍人荘の殺人』シリーズ第2弾、今村昌弘『魔眼の匣の殺人』の販促物作りの担当とのことで、ただいま本を読み込み、POP等に使う文言を必死に考えているらしい。

 作家、編集、制作、宣伝、営業......本に関わるすべての人の想いとともに本は届けられ、売れていくのだ。私もQさんに負けずに頑張らねばならない。

1月16日(水)

 ここ数日、ある同年代の書店の店長さんにインタビューしているのだけれど、自分に圧倒的に足りないのは、人のために、本の雑誌のために、という想い、考えだと気付かされる。私がいつも優先しているのは自分のこと。自分の感情。こんなんじゃダメだ。

 それは中学のサッカー部でレギュラーになれなかったときとまったく同じなのだった。あの時、チームのために戦うなんて考えたこともなく、いつもベンチに座って出番がないなら早く終わらないかなと考えていたのだ。そんなやつ、たとえ技術があったとしても使わないだろう。

 しかし試合に出られないのを顧問のせいにして、何度もぶつかって、結局、最後の大会も三年でひとりだけ出られずに終わってしまったのだ。

 あれから33年経って、自分もそれなりに成長しているかと思っていたけれど、24時間、少しでもお店がよくなるよう考え、スタッフに気持ちよく働いてもらおうと己を律する店長さんの言葉を聞いていたら、自分はまったく成長していないとわかったのだった。

 情けなくて、朝から涙がこぼれてしまう。自分はまったく中二病じゃないと思っていたが、真性の中二病だった。あの時のひねくれた考え方を捨てないと、とても前に進めない。

 そんなとき、浦和レッズのスローガンが発表された。

 浦和のために
 最後まで走り、闘い、貫く

 だった。

 私も

 本の雑誌のために
 最後まで売り、作り、貫く

 ことにしよう。

 なぜなら店長さんといつまでも友達でいたいからだ。

 ★   ★   ★

 編集の松村がインフルエンザでダウン。

 午後、浜本とともに東五軒町の加藤製本さんへおじさん二人組の取材。束見本作りに挑む。

 芥川賞・直木賞が発表される。「1R1分34秒」で芥川賞を受賞した町屋良平氏が、私と同じ越ヶ谷高校卒で驚く。

1月15日(火)

『ニッポン47都道府県正直観光案内』の見本出しで、お茶の水の日販さん、飯田橋のトーハンさん、後楽園の大阪屋栗田さん、市ヶ谷の地方小出版流通センターさんと取次店を廻る。

 午後は隠密行動。

1月14日(月・祝)

  • クロストーク (新・ハヤカワ・SF・シリーズ)
  • 『クロストーク (新・ハヤカワ・SF・シリーズ)』
    コニー・ウィリス
    早川書房
    2,916円(税込)
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 5時半起床。深夜に行われたトットナム対マンチェスター・ユナイテッドをDAZNで観る。アナウンサーが「また、デ・ヘアだ!!」と叫ぶほど、ユナイテッドのゴールキーパー、デ・ヘアが立て続けに神がかり的なシュートストップをする。プレミアリーグを観ているとキーパーをやりたくなる。

 11時ランニング。今日はひとりでゆっくり走る。キロ5分45秒ペースで18キロ。463バイパスは高校サッカーの決勝を観に行く中学生、高校生の自転車で、列ができていた。

 息子は練習試合、妻はパート、娘は受験勉強。その娘の昼食にナポリタンを作るため、スーパーにニンニクと赤ワインを買い出しに行く。レシピ通り作ったのに味は微妙。これなら「マ・マー」のレトルトをかけたほうが絶対美味しい。編集の高野も言っていたが、手作り料理はいつも市販のものに勝てない。

 娘が食べ終えた頃、息子が帰ってきたので、もうナポリタンはやめて、蕎麦を茹でる。市販のめんつゆの安定の美味さ。もちろん蕎麦だけでは足りず、ピザトースト2枚焼く。それでも足りないというので、おにぎりを作る。

 流経大柏と青森山田の高校サッカー選手権決勝を観る。努力した人たちは勝っても負けても美しい。努力していない自分は勝っても負けても醜い。

 そののち、一心不乱にコニー・ウィリス『クロストーク』(新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)のページをめくり、ついに読了。まず何よりも読み終えたことに感動す。

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