3月17日(日)おはぎ

実家。

「お彼岸だからおはぎ作ってもってきたよ!」と母親の友達やってくる。

タッパーを開けると大きなつやつやのおはぎが、ぎっちり詰まっている。「二人しかいないのにこんなに?!」と驚くと、「まずはお父さんにあげるんだよー」と叱られ、仏壇にお供え。

あんこも手作りのおはぎは絶品。残りは冷凍してまた食べることに。

そのおばさん、子どもが小さい時、ヤクルトの販売員をしていたらしい。

「私は代田稔賞3回獲った。5年で300万円貯めて家を買ったのよ。その代わりどこ行くにもヤクルトの制服着て行った。娘がピアノコンクールに出た時、後ろの席から『ヤクルトの子ども』と言われたけど、気にしなかった。」

3月16日(土)ホタテを渡される

  • カレー移民の謎 日本を制覇する「インネパ」 (集英社新書)
  • 『カレー移民の謎 日本を制覇する「インネパ」 (集英社新書)』
    室橋 裕和
    集英社
    1,320円(税込)
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朝9時、妻と母親を介護施設に迎えに行く。

実家で、お茶を飲んでいると母の友達やってくる。「あんたたちには感謝しているのよ、家で食べて」とホタテをどっさり渡される。

梅の花が散り、メジロは顔を見せなくなる。

室橋裕和『カレー移民の謎』(集英社新書)読了。

帯にある「なぜネパール人のインドカレー店が日本のどこにでもあるのか?」という謎を追うのだけれど(しかもなぜかどこもバターチキンカレー、ナン、タンドリーチキンのメニューなのかも)、それにはしっかりとした理由があって驚く。

3月15日(金)THIS IS 本屋さん

  • キャラメル工場から ――佐多稲子傑作短篇集 (ちくま文庫 さ-55-1)
  • 『キャラメル工場から ――佐多稲子傑作短篇集 (ちくま文庫 さ-55-1)』
    佐多 稲子,佐久間 文子
    筑摩書房
    968円(税込)
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陽気に誘われたのか銀座の街中はたくさんの人出。そんな中、銀座の教文館さんを訪問。店内も多くのお客様が棚を眺め、本を手にしている。

教文館さんのすごいところは店長や担当が変わってもお店の質が変わらないということ。これぞまさしく老舗ということなのだろう。

いつも楽しみにしている階段半ばにあるフェアコーナーでは、佐久間文子編『キャラメル工場から 佐多稲子傑作短篇』を軸に、独自の選書のフェアが行われており、つい2階に上がるのを忘れて、足を止めてしまう。

また2階の各所エンド台で広げられているフェアも楽しく、さらに棚を見れば、隣の本との意図を感じさせる本がしっかり整理整頓され並べられている。THIS IS 本屋さん、だ。文芸担当のKさんは、「一日休むとダメなんだよね」と、まるで休日すら惜しむかのように棚に手を入れている。

銀座から丸の内線に乗り、本郷三丁目から本の店&companyさんを目指す、も、途中でもしやこれは千駄木の往来堂書店さんを経由して向かった方が営業ルート、というか本の散策ルートとしてベストなのではないかと気づく。

もちろん最寄り駅は南北線の東大前駅なのだけれど、本の店&companyさんのある通りは、往来堂書店さん目の前の千駄木二丁目の信号を根津神社北口方面に登っていった道なのだった。

これで池之端の古書ほうろうさんから千駄木のひるねこBOOKSさん、そして往来堂書店さん、さらに本の店&companyさんと不忍ブックストリートはさらに充実するのだった。

本の店&companyさんは引き戸をがらりと開けた店内に、背表紙がしっかり面を合わせて揃えられ、まるで一枚の絵画のようにも見える素敵な本屋さん。昨年9月にオープンされ、すでにたくさんの常連客さんがいらっしゃるそう。

その理由もすぐわかる。店主の本への愛情がとっても深いのだ。このお店で買った本は、きっと特別な一冊になるだろう。

ゆっくりと本の話をして、お店を後にする。

夜は某所で某書店員さんとお酒。
暗い話になりそうなのに、終始本を売る話で盛り上がる。

3月14日(木)21年の奇蹟

日の出が早くなったので、朝ラン5キロ。最近は短距離も取り入れて、ラスト500メートルは電信柱の間をダッシュを繰り返す。ぱんぱんに張った筋肉の疲労が心地よく、汗とともにストレスも流れ落ちていく。

午前中、本屋大賞の発表会が近づいてきたので、オンラインでミーティング。コロナ禍を経て、オンラインでミーティングできるようになったおかげで、実行委員も全国に広がり、大変ありがたい。それぞれ地域によっての状況も踏まえて話し合えるようになった。

それにしても本当にこんなこと(本屋大賞)が、21年も続いていることは奇蹟以外のなにものでもない。

気苦労絶えず、毎年なにかしらのトラブルや問題が起こり、その度に頭と心を痛め、しかもどれだけ心労を重ねてもボランティアで、それでもこうして続けているのは、本が好きで、なにより本を売るのが好きだからに他ならない。

いっときならまだしも、そういう想いを21年継続して持ち続けられているのは、やっぱり奇蹟としかいいようがない。

午後、デザイナーの松本さんと打ち合わせ。初夏刊行予定の坪内祐三さんの本の組版及び装丁のアイデアを出していく。非常に楽しい時間。

3月13日(水)

  • カレー移民の謎 日本を制覇する「インネパ」 (集英社新書)
  • 『カレー移民の謎 日本を制覇する「インネパ」 (集英社新書)』
    室橋 裕和
    集英社
    1,320円(税込)
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風冷たい中、8時に出社。掃除機をかけて気分一新し、デスクワーク。

9時からオンラインで座談会の収録。

昼は某所で某氏とランチ。「みんなそうなんだって」という言葉に涙があふれそうになる。

午後は市ヶ谷の日本図書普及さんに行って、図書カード三万円お買い物の打ち合わせ。

本日は浜田がお休みのため、会社に戻って電話番。

閉店による雑誌の定期終了の連絡が2件。本屋さんがなくなると読者も消えてしまう。

帰路、お茶の水の丸善さんにて、室橋裕和『カレー移民の謎』(集英社新書)を購入。

帯にある「なぜインドカレー店は日本のどこにでもあるのか?」とまさしく私も謎に思っていたのでドンピシャな本。

もう一冊欲しい本があったが、上巻だけで318ページ3520円もしたので本日は断念。

上野まで歩いて京浜東北線に乗り、帰宅。

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