3月17日(月)注文

朝、出勤前に親父のお墓にお線香をあげにいくと、ちょうどお坊さんがいたので、来月の三回忌の日程を相談しようと思い、「おはようございます。杉江です」と声をかけた。

するとお坊さんは、私が杉江の墓を探してる人間だと思い、「杉江さんのお墓はあちらです」と指をさすのだった。

「いやいや、そうじゃなくて三回忌のお願いなんですが」と言うと、坊さんは、「あっ注文でしたか!」と慌ててスマホを手にして、スケジュールを確認しだしたのだった。

注文?!
確かに注文だ。

坊さんの口元に浮かぶ微笑みを見たら、妙に親近感が湧いてくる。

3月16日(日)おはぎ

終日雨。母親の友達が傘をさして、「お父さんにお供えして」と手作りのおはぎを持ってやってくる。

3月15日(土)戌井昭人『芥川賞落選小説集』

  • 戌井昭人 芥川賞落選小説集 (ちくま文庫い-107-1)
  • 『戌井昭人 芥川賞落選小説集 (ちくま文庫い-107-1)』
    戌井 昭人
    筑摩書房
    1,320円(税込)
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週末実家介護のため朝9時に母親を施設に迎えにいく。午後コンサートを観にいく妻はすぐに帰宅。

戌井昭人『芥川賞落選小説集』(ちくま文庫)読了。ダメな人を偽善的でもなく偽悪的でもなく、こんな風に自然に書ける作家がいるだなんてとすっかり虜になって、5編を一気読みしてしまう。これはこれまでの既刊作品すべてを買い揃えなければ。

3月14日(金)蔵書整理

古書現世の向井さんよりヘルプの連絡あり、代休を取って都内某所へ蔵書整理に伺う。昨日の教科書販売による筋肉痛が腿の内側にあり、階段の登り降りに若干苦労する。約1600冊。

午後3時に早稲田に戻り、「大王ラーメン」で味噌ロースラーメン。味噌ラーメンにロースの唐揚げがドンと乗る逸品で、カリカリ&しゅわじゅわの分厚い肉が空腹にしみる。

3月13日(木)教科書販売

今野書店の今野さんよりヘルプの連絡があり、代休を取って都内某高校の教科書販売のお手伝い。トラック満載の教科書を大学生と一緒に積み下ろし。その後、生徒ごとに組み作業に勤しむ。毎年のことながら体力と神経を使う大変な仕事だ。

夜、今野さんご夫妻と食事。おふたりでお店のことや仕事のことなどを語り合っている姿を見て、同様に同じ職場で働いていたわが父親と母親もこうして会社のことを話し合っていたのかもと思ったら、涙があふれそうになる。

西荻窪の改札で、私が中央線のホームに消えるまで、ふたりは手を振り続けていた。

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