11月29日(金)誠実

書店員さんなどと話していると、最近の人はSNSやTiktokやYouTubeなどその時話題になったものや薦められているものを、ジャンルや新旧に関係なく買われていくという。

ならばその「おすすめ」の信頼度はどこから生まれてくるのかという話を本日会った矢部さんともしていたのだが、矢部さん曰く、「誠実さ」ではないかと。ものすごく今の人は広告臭に敏感なので、なにか作為を感じるとすぐに背中を向けてしまうと。なんでもない人の、何気ない感想というのが、一番信頼されるのかもしれないと話すのだった。

矢部さんは、「書店員にしろ、営業にしろ、本を薦めるという行為は誠実でなければならない」と話を結んだ。

夜、心の温泉に浸かりに上野の鈴本へ。

初めて訪れたときに気に入った三遊亭天どんさんがトリ。芝浜を聴く。

11月28日(木)ルート開発

高野秀行さんの新刊『酒を主食とする人々』の刊行情報を解禁する。

自分で作って営業している、すべて売るために最適だと思う道筋で進めていけるのでとても楽しい。売ると作るは直結しているのだ。

千石にオープンしたアンダンテさんを覗く。出版社の産業編集センターが運営する本屋さんで、自社本だけでなく旅と暮らしの本が並ぶ、いわゆる普通の本屋さんなのだった。同じ出版社としてたいそう羨ましい空間だ。

このお店ができたことにより、ひとつの営業ルートが開発される。

あおい書店春日店(都営三田線春日駅)→南天堂書房(都営三田線白山駅) →(徒歩にて)本の店&company→(徒歩にて)往来堂書店→(徒歩にて)ひるねこBOOKS→(都バス 往来堂2丁目→上富士前)BOOKS青いカバ→(徒歩にて)アンダンテ

本屋めぐりとしても大変楽しいコースになるだろう。

11月27日(水)忘年会

夜、新大久保のソムオーにて、『美しい人 佐多稲子の昭和』(芸術新聞社)を刊行された佐久間文子さんを囲んでの忘年会。

タイ料理はなかなかの難敵だった。

11月26日(火)接客

高校時代からの親友であるシモザワくんと御徒町の「たる松」で酒を飲む。

仲居さんと呼びたくなるようなお店の人たちの人間味あふれる接客に心がほどける。いい酒場だ。

11月25日(月)集中力

週末介護を終え、今週もことなき終えたことを父親の墓前に報告し、春日部から神保町に出社。

出社するとともに週末にやっていた作業にケリをつけ、いよいよ刊行となる高野秀行さんの新作『酒を主食とする人々』の新刊チラシを作成に勤しむ。

昼過ぎにあっぱれな出来栄えで完成し、バイトがいないということで、自らコピー及び紙折り、封入作業。1日でも早く書店さんにお届けしたく、無駄口もきかず夕方6時に全作業を完了する。我にまだこんな集中力があったのかと驚く。

家に帰ると学校の研修でシンガポールに行っていた息子がこたつで丸くなっている。本来であればクラスメイトともに寮のある新潟に戻るのだが、息子は今週から埼玉のサッカークラブでインターンを受けるとのことで、成田から自宅に帰ってきたとのこと。なぜか息子がいると家全体が明るくなる。エネルギー放出の量が違うのだ。

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