1月16日(金)
- 『少年探偵 (一般書)』
- 小路 幸也
- ポプラ社
- 1,620円(税込)
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- 『プラントハンター―命を懸けて花を追う (徳間文庫カレッジ)』
- 西畠 清順
- 徳間書店
- 821円(税込)
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- 『恋するソマリア』
- 高野 秀行
- 集英社
- 1,728円(税込)
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朝、中2の娘から本を薦められる。
「これ、面白かったよ。この人の本、みんな面白いよね」
手には『少年探偵』小路幸也(ポプラ社)が握られていた。おそらくクリスマスにプレゼントした図書カードで買って来たのだろう。
そして私の本棚を眺め、今日、学校に持っていく本を選んでいた。
娘に「本を読め」と言ったことはなかった。本なんて読みたくなれば読むだろう。読みたくなければ読まなくたっていい。読んだからってどうなるもんでもない。
ただこれから生きていく時、誰かといる時間よりもひとりでいる時間のほうがきっと長いだろうから、そういうときに何か暇つぶしになることや気分転換になる方法は教えてあげたかった。
本、音楽、サッカー。私に教えられるのはそれしかないのだけれど。
娘に『プラントハンター』西畠清順(徳間文庫カレッジ)を渡してから出社。
本日は一日社内でデスクワーク。
夕方、集英社の編集者Iさんが「見本が出来ました!」といって高野秀行さんの待望の新作『恋するソマリア』を届けてくれる。別に私が何かしたわけではないのだけれど、おそらく本ができた喜びを分かち合いたかったのだろう。というわけでちょっとだけ嫉妬しつつ一緒に喜ぶ。
『謎の独立国家ソマリランド』を作ったときの事前営業の話を訊かれたのだけれど、あのときは本の力を信じてほとんど何もしなかった。何かして余計な色が付くのが一番怖かった。とにかく高野さんと話していたのは、本屋さんで見かけたら放っておけない本を作ろうということだった。それはお客さんだけでなく、本屋さんも放っておけない本にしようということだ。それだけ本を信じることができた。信じられる本を作った。
それはちょうどこの日、すべての手を離れた『猪変』も一緒だ。これだけの本ならば読者に届く。届かないわけがない。そう信じて、夜、入稿した。