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「きのうの空」
評価:B
冒頭のニ編、『旅立ち』と『短夜』を読んだあたりで、評価〈E〉をつけようと思った。志水辰夫に、評価〈B〉とか〈C〉とかは似合わない。〈A〉でなければ〈E〉しかないだろう。この短編集がミステリーでないことは、もちろん、読む前から承知していた。しかし、例えば『短夜』。意に染まぬ結婚をする姉を、じれったく、また、切なげに見ている弟。じわりとくるものは確かにある。弟の心理や、田舎の結婚式前夜の描写など、うまいと思う。長編作品のエピソードの一つなら、これでいいかもしれない。でも、これって、あまりにもパターンではないか。別に、ミステリーじゃなくても、ちっとも構わないのだ。でもこれは、シミタツじゃない! こんなんでいいのか、志水辰夫! が、読み進めるうちに、ちょっと印象が変わってきた。短編集なんだから、一編一編に出来不出来はある。『イーッ!』の喪失感、『かげろう』の無残。うむ、この短編集は、やっぱり、シミタツだったか! でも、だからといって、これに、評価〈A〉はつけられないゾ。
【新潮社】
志水辰夫
本体 1,700円
2001/4
ISBN-4103986034
●課題図書一覧
「ミステリ・オペラ 宿命城殺人事件」
評価:D
『神狩り』や『弥勒戦争』に仰天し、『崑崙遊撃隊』や『ツングース特命隊』で興奮し、『女囮捜査官』シリーズは、トリックとハードボイルドの共存に目を見張り、あるいは、最近の『妖鳥』や『螺旋』、『神曲法廷』などは、トリックの過剰さに違和感を覚えつつも、その幻想的なタッチに魅了され、そんなふうに山田正紀作品を読み続けてきた。山田作品は、そのトリックがあまりにも荒唐無稽であることによって、逆に、壮大なスケールの物語を支え、法螺話ぎりぎりの微妙なバランスを保っていたように思う。けれど、この『ミステリ・オペラ』に至って、その絶妙のバランスは崩れさり、物語は空転し、バカげたトリックが自己主張するばかりだ。それを〈メタ・ミステリー〉と呼ぼうが何と呼ぼうが、これはもはや、徒労としか言いようのない空虚な作品と断じざるを得ない。
【早川書房】
山田正紀
本体 2,300円
2001/4
ISBN-4152083441
●課題図書一覧
「血脈」
評価:A
横暴、傲慢、傍若無人……、そんな形容がぴったりな家族の話。著者であり登場人物の一人でもある佐藤愛子の言い方で言うなら、「悪い血」の流れる「普通やない一族」の物語だ。上巻は、はっきり言って、かなり疲れる。佐藤紅緑、サトウハチロー、この二人のキャラクターのあまりの猛々しさに、読む方まで、くたくたになってしまう。どんなに立派な小説を書こうと、どんなに優しい詩を書こうと、それが免罪符になる筈もない。ところが、中巻に至ると、文中に悲哀のようなものが忍び込んでくる。紅緑の老いと死の過程で、横暴と傲慢の背中合わせにある熱血と繊細が見えてくる。それにしても、佐藤愛子の筆は、佐藤家という嵐の中の船で船酔いしてしまうほどのド迫力。家族の歴史を見つめるその描写は詳細を極めるが、繰り返しも多く、また、肉親を描いたが故に、時にその目が厳しすぎたり、あるいは甘すぎたりと、冷静さに欠ける部分もある。が、それもまた、実は、本書の大きな魅力なのだ。私小説であり、家族小説であり、分類するなら純文学ということになろうが、そんな分類など不要。強いて言えば、大傑作という分類に入るだろう。
【文藝春秋】
佐藤愛子
本体 各2,000円
2001/1-3
ISBN-4163197907
ISBN-4163198601
ISBN-4163199004
●課題図書一覧
「世界の中心で、愛をさけぶ」
評価:C
恋人の死から始る出だしといい、回想する主人公の語り口といい、ほとんど、プチ村上春樹といった感じだ。それでも、これほどストレートな恋愛小説は久しく読んでいなかったような気がするし、ヒロイン・アキは、聡明で、けなげで、その死は痛ましく、また、アキを失ってしまう〈ぼく〉の失意も、きりりと胸を締めつける。ではあるのだが、このタイトルはいかがなものか。タイトルは作品の顔だ。『世界の中心で愛を叫んだけもの』という超名作のこれほど秀逸なタイトルを安易にパクってしまうなんて……。知らずにやった(だとすれば、編集者共々あまりにも無知だ!)とも思えず、これで評価が1ランク下がってしまった。それに、何で、真ん中に読点が入るの?
【小学館】
片山恭一
本体 1,400円
2001/3
ISBN-4093860726
●課題図書一覧
「オンナ泣き」
評価:C
書かれていることの一つ一つは、どれも、しごくごもっともなのである。「オンナはオトコに従うもの」なんて言うヤツ、今時、いるかね? と思わぬでもないが、口に出して言わないまでも、本音のところでそう思ってる男はけっこういるだろう。かく言う自分の中にも、そういった偏見があるやもしれぬ。多分、いや、間違いなく、あるはずだ。であるから、そのあたりの反省も含めて、このエッセイには、おおむね、異議がないのである。異議はないのだけれど、薄っぺらな本という印象を拭うことができない。〈男〉と〈女〉を〈オトコ〉と〈オンナ〉と、カタカナ表記して、何が変わるの? 「暴力はファンタジー」だとか「男の性はレイプする性」などと語るようなマッチョ男をやり込めて、そんなに痛快? この本に致命的に欠落しているのは、〈ジェンダー〉なるものをひらりと飛び越える〈想像力〉ではあるまいか。
【晶文社】
北原みのり
本体 1,600円
2001/4
ISBN-4794964838
●課題図書一覧
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