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石井 千湖の<<書評>>
弥勒
【講談社文庫】
篠田節子
本体 914円
2001/10
ISBN-4062732785
評価:A
読み終わった後しばし茫然自失してしまった。主人公の永岡は元学芸員で今は新聞社の事業部で美術展を企画する仕事をしている。芸術に興味があるものならば憧れの職業だ。華やかで美しい有名人の妻もいる。前半で語られる永岡のあまりにも「俗」な生活とその後ヒマラヤの小国で巻き込まれる過酷な現実とのギャップがすごい。次々と展開される残虐なシーンはなまじのホラー小説を読むよりよっぽど怖い。高邁な理想をもっていても結局は人間は愚かで弱いものだ。自分たちだけが正しい、と思うことは救いようのない悲劇につながる。日本もこんなことにならないといいのだけれど。
神様
【中公文庫】
川上弘美
本体 457円
2001/10
ISBN-4122039053
評価:A
好きなひととやむをえない事情で離れ離れになったことがあるならば『春立つ』を読もう。恋愛小説なんて「ケッ」と思ってしまうたちだが、これにはやられた。飲み屋のおばあさんが冬しか一緒にいられない奇妙な恋人(?)との思い出を淡々と語る。短いけれどしみじみといい話だ。寒い夜にこたつでぬくぬくしながら感傷にひたるのもたまにはいいかも。クリスマスも近いことだし。ひとつひとつの言葉がいいので、美味しいお酒でも飲みながらじっくりとどうぞ。他の短篇もお笑い(『河童玉』)ありホラー(『離さない』)ありで面白い。話題になった『センセイの鞄』や他の作品も読みたくなってしまった。
求愛
【文春文庫】
藤田宜永
本体 552円
2001/10
ISBN-4167606038
評価:C
内容はねっとりしているはずなのだが何故か薄味に感じてしまった。故障中のプロ野球選手とピアノが弾けなくなったピアニストのいわゆる不倫の恋。個人的には全裸でピアノを弾くシーンで大爆笑してしまった。想像してみるとマヌケだと思うがどうか。それとも男のひとはグッとくるのかなあ。全裸エプロンと同じくらいわけわからん。でもラヴェルの「水の戯れ」は聴いてみたくなった。映画の「ピアノ・レッスン」や「髪結いの亭主」を彷彿とさせる大人の恋愛小説は、ロマンを解さない人間には高級すぎたようだ。だって裸で椅子に座ったら下半身が冷えてお腹を壊すだろう、なんてことを考えてしまうから。
夜の闇を待ちながら
【講談社文庫】
R・エアース
本体 971円
2001/10
ISBN-4062732831
評価:B
心に傷を負った男と気が強く賢い美女が残虐な殺人事件で出会い恋におちる。で、その美女はサイコキラーの好みのタイプだったりするわけで。よくあるパターンといえばよくあるパターンだけど読みやすくて楽しめた。イギリスの田園風景の描写とヒロインの積極的なところがいい。もう21世紀にだというのに自分から潔く「やりたい」という女は現実世界でも小説中でも少数派だ。トラウマに悩まされっぱなし、女にリードされっぱなしの繊細な主人公はちょっと情けないけれど、戦争はそれだけ体験したものにとっては重いということなのだろう。読後感も悪くないし、よくできたエンターテインメントだと思う。
とむらい機関車
【創元推理文庫】
大阪圭吉
本体 660円
2001/10
ISBN-448843701X
評価:C
昔の「探偵小説」がとにかく好きだ、というひとにはお薦め。興味のない向きには退屈に感じられるかも。当時は斬新だったかもしれないトリックや動機も今ではお馴染みのものだし、「ああこのパターンね」と本格ものを読み慣れた読者は思うかもしれない。ほんとうにオーソドックスな探偵小説だ。派手な現代のミステリーに比べるとあまりにも地味な印象。同じ時代に書かれたものでも「今読んでもすごすぎる!」と驚かされる作品はたくさんあるのだが。ただ、渋い味わいの挿し絵や洒落た言葉づかいは楽しめた。
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