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├2001年7月
├2001年6月
└2001年5月
女信長
佐藤賢一 (著)
【毎日新聞社】
定価1890円(税込)
2006年6月
ISBN-4620107026
>> Amazon.co.jp
>> 本やタウン
清水 裕美子
評価:★★★★★
女性が不機嫌に「怒ってないもんっ」と怒っている時、言葉では怒っていないと言いながら、感情や口ぶりは確かに怒っている。どちらを優先させてもこじれるばかり。そんなよくあるご機嫌斜め状態の姫君が信長だったら。結果は、何やら壮大なラブストーリー。
『王妃の離婚』も何だか好ましい読み終わり感だったが、佐藤賢一の信長=「女」大河ロマンはより楽しい。野望に満ちた信長は天下布武を目指し、同じ人物である「御長の方」は駄々をこねまくる。
楽市楽座は「物が高いのは許せん」という自然な発想から。鉄砲は腕っぷしに左右されない武器だから。そんな「女だったら当然そう考えるだろう」説は、なるほど〜に満ちて、もう私の中では信長=女に書き換えられてしまった。よく知っている歴史の顛末をこんな風に終わらせてくれてありがとう、とお礼を言いたいほど楽しい一冊。妻の御濃との友情もいい。
読後感:大河ドラマ化希望!
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島田 美里
評価:★★★★☆
織田信長が実は女だったという設定だけで、読む前からすでに面白い。男と女の心を併せ持つといえば、リボンの騎士を思い出すが、こちらはずいぶんとおっかない女武士である。
信長はやはり女であってもしたたか。父の意志で、男として生きることを強いられた信長こと御長は、夜は女の武器を使って戦国武士の心を懐柔する。正直言うと、今まで信長に対して恐ろしい印象しかなかった。ところが、信長が女だったという理由だけで、破天荒な行動も女の気質ゆえだったのかと、妙に納得させられる。そして、適度なユーモアは、御長の豊かな人間性を読み手に植えつける。正室の御濃に男女の駆け引きを教えてもらう場面では思わずニヤリ。なんと御濃は、唯一、秘密を話せるお友達なのである! 修学旅行で、恋には興味がないように見える友達の恋バナを聞いているような、ウキウキ感が伝わってきた。
サファイア姫のようにキュートではないが、恐ろしいほどまっすぐな情熱が、磨かれた刃のように美しかった。信長はともかく、この女信長は好きになれる。
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松本 かおり
評価:★★★★☆
この女信長・御長殿、天下一統・泰平の世を実現させるためなら手段を選ばず。なんと「女の武器」をこれでもか!とフル活用。デキる男を片っ端から食いまくる。ことに明智光秀へのメロメロぶりは大変なもの。状況に応じて信長になったり御長になったり、キャラを使い分けるさまはドタバタ喜劇風で人間臭く、時代小説への苦手意識も吹っ飛んだ。
御長と女房役の御濃がみせる丁丁発止も楽しい。光秀をネタに「寝た」「寝てない」の応酬、37歳の大年増のくせにやめとけ、いやまだいける、女の本音丸出しのやりとりに失笑の連続。恋する女の揺れもさりげなく盛り込む、著者の鋭い女性観察と心理分析に降参だ。
それにしても、信長が女であっても歴史の大筋は変わらないとは……。なんで辻褄が合うのダロウ? 巧妙なトリックにかかったような、爽快な気分である。「やたらと気を遣うのと、絶妙に気が利くのは別な話だ」といった含みのある台詞も、印象に残る。
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延命 ゆり子
評価:★★★★☆
「織田信長は女だった」! んなバカな! トンデモ本の勢いのこの小説。しかし佐藤賢一の手にかかれば、なんと魅力的な物語になることよ。私が今まで歴史小説が苦手だったのは男が主人公だったからなのか。女が天下取りに参加することがこんなに爽快だったとは。感情移入できるってすばらしい。御長(信長の女名)の破天荒な言動も、新し物好きの性格も、大名諸国の攻略の仕方も、女だからと言われれば納得させられそうになるところがスゴイ。
しかしそんな爽快さに反比例して、御長が転落していくときのの悲哀は際立つ。「女と侮るか」という御長の苦悩。実力ではなく生まれによって人生が定められてしまうことに対する激しい憤怒。女としての幸せと、天下を取るだけの度量とはいつの時代も同居しないものなの? 結局はつまらない「女」になって身を崩していく御長が悔しくてならない。
だってそれは私が置いている世界と何の変わりもないのだもの。「30過ぎて独りだと、ほんとうに寂しいよ」昔私にそう言ったすごく仕事が出来る会社の先輩。社会での成功と女としての幸せ。両方を求めるのは間違っているの? いつまでそんなことを言い続けなくちゃならないの? 色々な意味で考えさせられるところ大。
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