合コンで断られない超簡単な方法~『もうひと押しができない!』

〈NJセレクト〉 もうひと押しができない!やさしすぎる人のための心理術
『〈NJセレクト〉 もうひと押しができない!やさしすぎる人のための心理術』
ゆうきゆう
日本実業出版社
1,000円(税込)
商品を購入する
>> Amazon.co.jp
>> HonyaClub.com
>> エルパカBOOKS

 男性の皆さん、合コンでとてもイイと思った相手に、時間内に色々と話したにもかかわらず、最後に電話番号を聞いたり、また会おうと誘ったりすると「ちょっと......」と断られた経験はありませんか? そんな時、心理学的に「相手を逃さない誘い方」があったとしたら、知りたくはありませんか?

 かつて、アメリカでこんな事件がありました。マンションの前で女性が暴行され、殺害されました。その時、この女性が殺されるまで30分もかかっているにもかかわらず、その間、38人のマンションの人間は通報もせずにベランダなどから、ただひたすら見ていたそうです。これは心理学用語でいう「リンゲルマン効果」、日本語でいうと「社会的手抜き」。大勢の目撃者がいる場合、他の誰かがやってくれるだろうと考え、1人ひとりが手抜きをしてしまう現象です。

 このことを証明するために、アメリカの心理学者・ラタネは実験を行いました。まず、被験者とサクラを別々の部屋に入れ、インターホンで会話をさせます。そしてその話の途中、サクラが急に「うぐっ......!!」と苦しみはじめると、何割の被験者が助けにいくかを調べました。まず、被験者とサクラが2人きりの場合、100%の人が助けにいきました。次に、被験者の部屋に見ているだけのサクラを1人追加した時、85%の人しか助けにいきませんでした。そして、見ているだけのサクラが4人いる場合だと、62%の人しか助けにいかなかった上に、助けにいくまでの時間も大幅に遅れたのです。

 なんとも恐ろしい、「社会的手抜き」。

 しかし、実験の前に苦しむサクラと被験者が「顔見知り」になっていると、なんと4人のサクラがいても100%の人が助けにいったのです。つまり、「周りが親しい人ばかりの場合、勇気のある行動を取りやすくなる」のです。

 さて、合コンに話を戻します。通常の合コンは5対5など、複数人で行われますので、誘われた相手も「大勢のなかの1人」として、自分自身の責任が分散されます。それによって「まぁ、他にも女の子がいるんだし、断ったとしてもそれほどカドは立たないよね......」と思う可能性が高まるのです。そこで大切なのは、「相手の名前を呼ぶこと」。人間は、誰かに名指しされてはじめて「個人」として自分を認識します。会話のなかでいつも名前を呼ぶことで、相手は「個人」として、集団の中から強引に引っ張りだされます。さらに名前を呼ぶ人に対しては、他人行儀な「君」などといわれるよりも親近感を感じるために、誘いなどにものりやすくなるのです。

 ぜひ、次回の合コンで試してみてはいかがでしょうか。

« 前のページ | 次のページ »

使えるビジネスつぶやき

「海軍が軍艦を造るには3年かかる。しかし、新しい伝統を築くには300年かかるだろう」アンドリュー・カニンガム