あなたはフツー以上の暮らしを営めていますか？～『まずはフツーをきわめなさい 』

　あなたは100年に１度の不況をどのように過ごしていますか？

　常識では考えられないような事件がおき、年金がもらえるかわからず、地球環境もおかしくなってきました。急激な高齢化も進んでいますし、食べ物ひとつとっても安心して口にできません。つまり、不安で不安定で、不信感に包まれた世界になりつつあるのです。何もかもが疑わしく、誰も信じられない時代。私たちはいつの間にか、そんな異常な環境で生きるようになってしまいました。

　こういう異常な時ほど、死守しなければならないことがあります。それは「フツー」という感覚。

　異常な世界で生きていると、それが当たり前のような感覚になってしまいます。フツーという感覚こそが、自分を守るための抗体なのです。ふとした瞬間「あいつ、頼れるな」「あいつに任せておけばまちがいないだろう」と、感じさせる人がいます。彼らは「正常」「常識」といった感覚があり、フツーを極めているから魅力的に映るのです。秀でた「何か」をよりどころにする人ではなく、欠点なくなんでもまんべんなくできる人が、実際には世の中で活躍しいます。

　さて、あなたはフツーと言い切れますか？　あるデータによると、フツーの人は30歳で結婚し、31歳で第一子を授かり、年収500万円を保ちながら40歳で家を買うといった人生を歩んでいるそうです。そういったフツーの人生をバカにするのは簡単。しかし、いざ実行するとなると、あなたはできるでしょうか。おそらく、できないでしょう。フツーという感覚が欠けるから、フツーのことが実行できないのです。

　「仕事」「家族」「お金」「趣味」「健康」「生活」など、様々なジャンルの平均値を紹介するFP技能士で編集記者の伊達直太と人生戦略会議の共著『フツーをきわめなさい』。もし、あなたがフツー以上の生活を求めるのならば、この本で紹介されているフツーのレベルをクリアしなければなりません。フツー以上の生活を求めなくとも、「欠点がない」生活は悪くないものです。こんな時代だからこそ、フツーをきわめてみませんか？