第34回

 相変わらずジタバタとしながらも初のお盆進行を何とかやり過ごすことができた。大手の事務所に媚びたわけでもないだろうが、「アイシミュ」の藤代美奈子と「FIインタビュー」の酒井法子は、取材時に撮った写真を使って本コーナー以外でも3ページづつグラビアページを編集長が組んでくれたので、オレ的には面目が立って非常に助かった。
 
 11月号からは、新企画が3本スタートすることになった。
 まずは、「スーパー・ガイダンス」というナンパ企画。
 そして、似な顔絵塾・塾長の持ち込み企画でアイドルとそのファンや親衛隊、カメラ小僧などをパロって笑いをとる写真マンガの「アイドルフォトストーリー」。
 3つ目は、森伸之と図鑑舎のプロデュースする"理想の制服"を実際に作ってモデルに着せて撮影し、それを解説する「森伸之の制服ヌーベルバーグ」。
 
  これら3本のうち、「スーパー・ガイダンス」除く、2本のお鉢がオレに回ってきた(もう肩、限界っす)。
 「アイドルフォトストーリー」の撮影は、「たかだか2ページの企画にそんなに予算は掛けられないから、何か他の撮影に乗せてしまえ」との編集長命令に従い、(今考えればとんでもないが)9月号に続きグラビア再登場の田中律子の撮影時に行うことになった。そのため、主役は当然、田中律子、脇役はオレ(親衛隊役)とアルバイトで入ったばかりの川崎(カメラ小僧役)が固め、ちゃんとしたスタイリストも付き、カメラマンは、サン出版のエース・Fカメラマンと脇役以外はとても豪華な撮影になった(苦笑)。現場でゴネられたらどうしようと内心冷や冷やで撮影に臨んだのだが、田中律子があっけらかんと嫌な顔一つせず、むしろ楽しそうにやってくれたのが救いだった(ほんっと、いいコです)。
 
 それに反して、「森伸之の制服ヌーベルバーグ」は、撮影(スタジオと撮影スタッフ)こそ「アイシミュ」に乗せてはいるが、別にモデルを調達して行われた(その後は、表紙&グラビアや「FIインタビュー」と連動したり、「アイドルフォトストーリー」と一緒に撮ったりとモデルの質は高かった)。栄えある第一回目のモデルは、久松麻紀子。この時のキャスティングは、「このコでいいんじゃない」と編集長から渡された宣材で決めたので、あまり印象に残っていなかったのだが、この原稿のためにバックナンバーを読み直していて、妙なデジャブを感じるので調べてみたら、この撮影(9/1)の二週間後に全国飴菓子工業組合主催のオーディションで「ホワイト・シンデレラ」(ホワイトデーのキャンペーンガール)に選ばれ、'87年2月に「ボーイフレンド」で歌手デビューすることになる久松由実だった。しかし、おそらくはスポンサーサイドの意向があったのだろう、久松由実が「投稿写真」に再登場するのは、ずいぶん先となった(ただでさえ、タレントのキャスティングには苦労しているので、これを見逃すわけがない)。