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3月26日(木)

アラブ、祈りとしての文学
『アラブ、祈りとしての文学』
岡 真理
みすず書房
3,024円(税込)
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マタギ 矛盾なき労働と食文化
『マタギ 矛盾なき労働と食文化』
田中康弘
エイ出版社
1,620円(税込)
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 吉祥寺の啓文堂書店を訪問する。

 担当のMさんが棚下のストックを開けて悩んでいたのは、あまりの新刊の多さに、何を平台から外し、そして返品するかであろう。3月末の書店員さんを見ていると波打ち際で、砂のお城を作っている子どもを思い出す。一生懸命考えて置いた平台が、一日で崩される。

 そのMさんと新刊から目をそらしつつ、外文の棚の話をしていると、『アラブ、祈りとしての文学』岡真理(みすず書房)がずーっと売れているので、アラブ文学のフェアをするというではないか。時間はかかるかもしれないけれど、しっかり棚を作るとやっぱりお客さんはつくということなのだろう。

 同じように一生懸命棚を作っているブックス・ルーエの文庫担当Hさんを続いて訪問すると、こちらはこちらで「もっと普通にした方がいいのかなとか悩んじゃうんですよ」と話される。棚作りはほんとうに難しいものなのだ。

 しかしなんだかんだいっても相変わらず面白い棚を作られていて、『ぼくは猟師になった』千松信也(リトルモア)や『くう・ねる・のぐそ 自然に「愛」のお返しを』なんかとともに『マタギ 矛盾なき労働と食文化』田中康弘なんて本を置いていた。まさか、えい出版がこんな本を出すとは......。というか、えい出版が出しているからちょっとキレイなレイアウトで、これは古くて新しい本なのではないか。なんだか入ったばかりなのに売れているらしい。皮を剥がれた熊が美しい。

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