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5月27日(水)

ときどき意味もなくずんずん歩く (幻冬舎文庫)
『ときどき意味もなくずんずん歩く (幻冬舎文庫)』
宮田 珠己
幻冬舎
576円(税込)
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わしらは怪しい雑魚釣り隊 (新潮文庫)
『わしらは怪しい雑魚釣り隊 (新潮文庫)』
椎名 誠
新潮社
637円(税込)
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続 怪しい雑魚釣り隊―サバダバサバダバ篇
『続 怪しい雑魚釣り隊―サバダバサバダバ篇』
椎名 誠
マガジンマガジン
1,543円(税込)
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 宮田珠己さんのところへ訪問し、7月の新刊『スットコランド日記』の著者校正原稿をいただく。

 宮田さんはお遍路帰りで真っ黒に日焼けしており、しかもいつになく前向きで、これはもしかしたら高野秀行さんから変な薬をもらったのではないか。ところが話を伺うと、なんと『ときどき意味もなくずんずん歩く』(幻冬舎文庫)が、また重版がかかったとのことで、わっしょいわっしょい、であった。

 私のほうも今朝のNHK「おはよう日本」で、児玉憲宗さんが紹介され、そのなかで『尾道坂道書店事件簿』も取り上げられていたので、わっしょいわっしょい。ふたりで喜びを分かち合うが、宮田さんと別れた後、書店を訪問すると店頭は『1Q84』で大騒ぎであった。

 会社に戻って仕事をしていたら、妻から電話があり、咳がひどくて幼稚園を休んだ息子が高熱を出してしまい、どうしたもんかと相談される。電話の向こうの妻はかなり動揺しており、おろおろした様子であった。よく考えてみると妻と電話で話すというのはほとんどないことで、もしかしたら独身時代以来なのではないか。妻の声はこんな声だったのか。

 とにかくこんなときこそ亭主の威厳、父親の偉大さを見せつけないといけないと思い、医学的なことを考えるが、健康保険証すらほとんど使わない私にそんな知識は皆無であった。

 仕方なく知人友人で医療関係者がいないか思い出してみるが、相棒とおるはしょっちゅう病院に行っているがそれは会社をさぼるためであって、親友下沢はナース好きが高じて、ナースと結婚したが、そのナースは単なるナースではなく大酒飲みのナースで、現在旦那である下沢が単身赴任なのを良いことに、完全にキッチンドリンカーになってしまい、本人が病院に入るのが間近であると、先日サッカーで会ったときに泣きながら訴えていた。

 どちらにしてもまったく役立ちそうになく、ついに幼なじみが医者になったことを思い出したが、産婦人科医であった。

 いま高熱といえばインフルエンザなのであるが、朝の感じからそれは考えられず、これでも一応娘を8歳まで育てている経験値のある父親らしく閃いたのは、突発性発疹であった。あれは突然高熱に襲われるのだ。

 父親の偉大さを見せつけようと、滑舌よく「突発性発疹じゃない?」というと、携帯の電波が悪くなったのか、電話が切れた。インターネットで「突発性発疹」を調べてみたら乳幼児の病気とあった。

 私の息子は4歳半である。

 しばらくして今度は妻からメールが入り、「近くの病院に電話したところ連れて来なさいと言われたので診せに行ったら、インフルエンザじゃなく、単なる風邪だって。いま熱がでる風邪が流行っているんだって」とのこと。紛らわしい風邪だ。

 待ちに待った怪しい雑魚釣り隊の新刊『続 怪しい雑魚釣り隊 サバダバサバダバ篇』椎名誠著(マガジン・マガジン)が出たので、むさぼるように読む。腹を抱えて笑ってしまう。

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